クールジャパンDXサミット実行委員会(運営事務局:Vpon JAPAN株式会社、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:篠原 好孝、以下Vpon JAPAN)は、2023年10月4日(水)~10月5日(木)の2日間、「クールジャパンDXサミット 2023」を開催しました。

クールジャパンDXサミット 2023」は、日本国内外の専門家やリーダーが集結し、デジタルテクノロジーと日本の魅力を融合させ、国内外に発信する取り組み事例を発表・共有し、クールジャパン戦略のデジタルシフトの機運を高めることを目的としたイベントです。

10月4日(水)~10月5日(木)に開催し、4日はオンライン、5日は大阪会場で開催しました。

オンライン、大阪会場でのオフラインを合わせて約2,500名の方々に参加の申し込みをいただきました。

開催日:2023年10月4日(水)~10月5日(木)

開催方法:4日(水)オンライン開催、5日(木)会場開催

開催会場:クールジャパンパーク大阪 TTホール

主催:クールジャパンDXサミット実行委員会

運営事務局:Vpon JAPAN

オフィシャルサイト:https://www.cooljapan-dxsummit.com/

※Day1・Day2 トークセッションのアーカイブを配信中です。

クールジャパンDXサミット 2023のダイジェスト版はこちらからご視聴いただけます。

Day1 Talk Sessionはオンラインにて4つのSessionが開催されました。

パイオニアトーク 日本のヒト・モノ・コトで世界を元気に!

~星野代表に迫る!星野リゾート競争力の源泉とは!? インバウンドをオールジャパンで盛り上げるために~

Day2にも登壇いただきました星野リゾート代表、星野佳路氏にはDay1のオンライントークセッションパイオニアトークにもご登壇いただき、ここでは、星野氏の経営哲学にも焦点を当て、お話しいただいています。

星野氏はマイケル・ポーター理論に基づいた組織文化とエンパワメント理論の重要性、さらに、それを支えるフラットな組織文化とオープンなコミュニケーションが競争力を生み出すと述べています。また、コロナ危機を例に挙げ、優先順位の変更と長期的視点の犠牲を受け入れることの重要性についても強調されています。

外国人客の受け入れに関して、まずは日本人に受け入れられる施策を重要視し、観光客と地域社会の調和を模索する中長期的な取り組みについて説明されています。

星野氏の経営哲学、インバウンド観光客にも愛されている星野リゾートの競争力の源泉や世界で成功するための戦略について、短い時間の中で貴重なセッションが行われました。

クールジャパンを世界へ!世界へニッポンを届けたい

~海外でのファンづくりから見るニッポンの大きなポテンシャル~

セッションの冒頭では、私たちのイベント名でもある「クールジャパン」について、解説しています。特にクールジャパンのDX化について、ツールのデジタル化と誤解されがちですが、デジタル化されたものを使って組織やビジネスを変革し、本来の意味で新たな価値を創造することを強調しています。

その上で、本セッションでは、日本のお菓子を海外で販売している近本氏、世界トップレベルの観光ノウハウを各地に広められている山田氏より、具体的な事例を用いて話をしていただいています。

近本氏が海外で販売しているお菓子BOXには、日本の各地域のお菓子が含まれ、さらにその地域に関する説明書を同梱することで、海外の方にお菓子をきっかけに日本に興味を持ってもらい、最終的にはその地域を訪れてもらうまでを事業に組み込んでいます。山田氏は長年観光立国スイスで培ったノウハウを元に、日本への来訪率を伸ばすには各地域単位で枠組みを持って取り組むことの重要性をお話しされています。

お二人とも、地域が持つ潜在的な魅力や、どの要素を強調すべきかについて仮説を立て、マーケティングを推進し、常にコミュニケーションを通じてセグメント化を進める重要性を強調しています。

インバウンド復活!ニッポンの観光資源とそのポテンシャル

~観光DXと高付加価値化、富裕層の取り込みをどう進める?!~

セッションでは陣屋旅館が自社開発し導入している陣屋コネクトの事例からスタートし、北海道や山形庄内での取り組み事例を解説していただいています。

観光DX成功の要因や民間と行政の連携について、3名の登壇者から意見が述べられました。小金澤氏は地域が共通プラットフォームを使用することが観光DXにおいて重要であり、旅マエ、旅ナカ、旅アトで使いやすくして、地域のため、地域経済を活性化させるための共通認識が必要であると述べています。

山中氏は、観光に関しては行政が単独で主導するのではなく、民間が主導し、行政がその取り組みを支援することで、結果的に地域の利益を考慮した取り組みになると述べています。

宮崎氏は短期的な収益を追い求めるのではなく、地域のために視野を広げた取り組みを長いスパンで実行する必要があり、官のサポートがあると長期戦を戦いやすくなると述べており、地域を考慮した取り組みこそが真の成功の鍵であると、3名の登壇者が共通の認識として述べています。

小金澤氏はさらに、観光客と地域の方との価値観の共有が、これからの持続可能な観光のキーワードであると話しており、山中氏もミクロな視点ではなくマクロな視点が必要で、地域観光を考える時はより長期的な目線で戦略的に考えることが求めらると述べています。

世界で躍進するニッポンのエンタメ!業界を上げたDXで目論む海外展開の勝算

~世界的ブームから聖地巡礼ツーリズムインバウンドでも稼ぐ!~

最近よく聞く聖地巡礼は、実はかなりの経済効果を生み出していますが、本当に成功している地域行政は作品を尊重していることから話がスタートします。江本氏は、大好きな作品を応援してくれる地元の人たちがいることに触れ、地元の人との交流が聖地巡礼を盛り上げていく要因であると述べています。

またある特定の場所を聖地にしたい場合、渡辺氏は、独自に行なった調査結果から、土地には芸術と文化が埋まっており、聖地ファンは土地自体が持つ世界観を感じたいと思っているため、まずは郷土研究者にその土地に何が眠っているかなどを尋ねてみることを勧めると述べています。

夷氏は、聖地になる街はそれなりの理由があり、まずは土地の住民が自分たちの街にプライドを持つことが重要であると述べています。そのプライドの有無が街の発展に影響を与える可能性があると指摘しています。さらに、行政の方には自分が住んでいる地元に、まだ知られていないものを掘り起こしてもらい、それを上手く活用することによってまずはシビックプライドを醸成してもらいたいと述べています。

Day2 Talk Sessionは大阪会場にて4つのSessionが開催されました。

忖度なしのインバウンド観光DX!

~宿泊、交通、食の観光DX課題にズバッと切り込む~

海外需要開拓の市場規模は50兆円規模と想定され、この市場に進出するためには官民連携と適切なDXプラットフォームの必要性が強調されました。星野氏は、日本の観光DXがまだ基本的な段階にあると指摘し、宿泊、食事、交通の予約や支払いを効率的に行うための基盤整備が必要であると述べました。また、国際的なスタンダードである民泊やライドシェアを取り入れることが必要との意見も示されました。山田氏は、食の多様性が少ないことについて指摘しており、食の多様性、宗教やアレルギーへの対応をDXにのせて推進する必要があると述べています。また、ライドシェアについても議論があり、高橋氏はタクシーが少ない地方の温泉地からでもライドシェアを推進することが良いと提案しています。さらに、DX化の手前の段階で情報の整備がされていない地域が多いので、まずは、日本語で良いので、情報を整備することの重要性を強調されています。

最後に観光業はグローバルな競争であり、良い体験、予約のしやすさ、スマホ体験の向上が日本の観光業の競争力向上に欠かせない要素であるとの共通認識が示され、本セッションの中で議論し尽くせなかったテーマについては別途セミナーを開催することにいたしました。

日台インバウンド観光DXの思わぬ共通点とは?

インバウンド観光における大阪と桃園(台湾)のデータ活用とマーケティング戦略の方向性・共通点に迫る~

セッションでは、大阪と台湾の共通点を探り、DXを活用した観光戦略について話し合われました。両都市はゲートウェイ都市であり、規模や観光資源が類似しています。周氏は桃園市の課題として、桃園空港を利用した7割の人が別の都市に向かってしまうことを挙げ、周辺都市と連携して、4つの都市で利用できる交通カードの取り組みを紹介しています。

溝畑氏は、観光が量から質へと変化しており、観光は地域の統合戦略産業であると強調し、消費者体験を把握するために人流や物流を常に把握することの重要性を述べています。

また、周氏はスマートツーリズムの観点から交通、歴史、旧跡などを巡る没入型観光への取り組みについても述べており、溝畑氏はSDGsへの取り組みやオーバーツーリズム対策をより推進させることを強調すると同時に、今後何よりも重要なのは、遊び心とイマジネーションを持った人材をいかに集めるかであると強調しています。

「台湾はグルメとショッピングはもちろん、地元の人々の温かさが印象的です。是非台湾へ行きましょう。」という溝畑氏のメッセージで締めくくられました。

世界で躍動、ニッポンの伝統文化・食・エンタメ・プロダクトここにあり!

~海外挑戦で必要なデータ利活用と課題、成功エッセンスの共通項を探る。インバウンドへの還元は!?~

セッションでは、海外輸出(アウトバウンド)、海外展開に焦点をあてています。日本の食やコンテンツはまさに日本ブランドを作り上げているという重要なキーポイントになります。

北川氏は海外で日本食を再現する難しさに触れ、だからこそ日本を訪れて食べてもらうことの重要性と、日本食の国際化について強調しており、インバウンドとアウトバウンドの両方を考慮する必要性も述べています。

桜井氏は、獺祭の海外展開に触れると同時に、日本酒がワインと同じように世界中で飲まれるには海外での活動が必要であり、DX化は美味しい日本酒を作るための手段であることを強調しています。

長瀬氏は、日本のコンテンツが持つ力を強調し、海外からのロケ隊の受け入れが19億円の経済効果をもたらすにも関わらず、日本は海外と比べて撮影に関する規制が多く、海外制作者を呼び寄せにくい課題を指摘しています。また、映像作品と地域や製品との関係が常に相互に利益をもたらすものであることの重要性も強調しています。

海外現地でのニッポンのファン作りとインバウンドツーリズム

~海外での緻密な情報発信がインバウンドの高付加価値化、地方誘客に繋がっていく~

セッションでは、2025年の大阪万博や日本の魅力を世界に発信する重要性が強調されました。

溝畑氏は、大阪はアジアNo.1の国際観光文化都市としての地位を目指していることや、大阪から日本全国を巡る取り組み、そしてオーバーツーリズム対策が同時に進めるべき課題であると述べています。

渡辺氏は、ドン・キホーテの海外展開を担当した経験から、日本の食を知ると、日本の文化も知りたくなるといったステップがあり、海外でまずは日本のプロダクトを販売してPRをすることで、日本のファンづくりをしていきたいと強調しています。

中山氏は、地方に来てもらうために、様々な地域からコンテンツを収集し、特に体験型コンテンツを発信しているといった取り組みと、地方へ行く人が多い国を分析し、誰にどのようなコンテンツをあてるかしっかり考えることの重要性について述べています。

最後に、溝畑氏は、オンリーワンを目指すことが最終的にはナンバーワンになることであり、非日常的なことにチャレンジすると、やがてそれが日常になる。小さな島国が大きくなるには一人一人がオンリーワンを目指し、非日常を日常に変えていくことだと締めくくりました。

  • イベントの様子

Day2 大阪会場でのイベントの様子です。

クールジャパンDXサミット実行委員会は、海外での日本ブーム創出やインバウンド振興を、データやデジタルを活用したマーケティングにより強力に推し進め、官民がタッグを組み推進することを目的に、Vpon JAPANが企業・団体とともに発足しました。

クールジャパンとデータ・デジタルマーケティングを掛け合わせた多くの事例を広めていくことでクールジャパン戦略のデジタルシフトの機運を高めることに繋げてまいります。

〈構成メンバー〉

Vpon Holdings株式会社 代表取締役 クールジャパンDXサミット オーガナイザー 篠原 好孝

株式会社ジェイアール東日本企画 常務取締役 社長補佐CDO ソーシャルビジネス・地域創生本部長 高橋 敦司氏

株式会社イントゥ 代表取締役 観光ブランドプロデューサー 小松崎 友子氏

特定非営利活動法人 元気な日本をつくる会 海外取引支援プロジェクトリーダー 常井 孝之氏

  • 運営事務局Vpon JAPANについて

Vpon JAPANは「日本の魅力をデータ&デジタルの力で世界へ届ける」をミッションとし、独自のAI技術とデータソリューションの提供により、日本と海外のソフトパワーの発信と経済貢献を官民問わず支援しているアジアビッグデータカンパニーです。

【会社概要】

社名:Vpon JAPAN株式会社

本社所在地:東京都新宿区新宿4-1-6 JR新宿ミライナタワー18F

代表取締役:篠原 好孝

事業内容: 独自AI技術によるビッグデータ解析事業、スマートフォン広告プラットフォーム事業、インバウンド・アウトバウンドマーケティング支援事業、DMP構築事業、クールジャパンDXサミット運営事務局

設立: 2014年6月

HP:https://www.vpon.com/jp/

配信元企業:Vpon JAPAN株式会社

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