艦載機運用の勉強に?

ロイヤルネイビー伝統の運用法を視察

イギリス海軍は2023年11月1日自衛隊の代表団が空母「プリンス・オブ・ウェールズ」の戦闘機運用試験に参加したと発表しました。

現在、アメリカ沖にある「プリンス・オブ・ウェールズ」では、ステルス機であるF-35Bを使用しての運用限界の拡大、出撃率の増加といったテストが行われています。

珍しいところでは、通常モードのF-35Bのほかに「ビーストモード」と呼ばれるステルス能力を犠牲にする代わりに、翼にパイロンを設置し、ペイロードを向上させた状態での発着艦試験も行われているようです。

自衛隊代表団の目的は、2024年の秋頃の完成を目指し、F-35Bを発着艦可能な能力を付加する改修が行われている、いずも型護衛艦での運用を見据えての視察になります。そのため、代表団は同艦内の甲板運用に関わる部分を特に重点的に見学したようです。

代表団のリーダーである海上自衛隊の佐藤 剛2等海佐は「英国海軍の伝統だけでなく、固定翼の運用を目の当たりにし刺激的なものでした。F35-Bを日本の自衛隊のために運用するための私たちの研究は、皆さんの支援なしにはこれほど成功しなかったでしょう」と述べ、案内役のロデリック・ロイス中佐は「いつか日本のF35Bプリンス・オブ・ウェールズの甲板に着艦する日が来るかもしれない」と返したようです。

空母「プリンス・オブ・ウェールズ」(画像:イギリス海軍)。