株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、取締役 代表執行役社長 CEO:夏野剛、東証プライム:9468)は、2023年11月2日(木)、2024年3月期第2四半期決算と新たな中期経営計画を公表いたしました。

■2024年3月期第2四半期(7-9月)決算ハイライト

◆売上高12.0%増(前年同四半期比)、営業利益47.6%増(前年同四半期比)

 ●ゲームでは、新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』が好調なスタートを切り、業績をけん引。過去作に引き続き、(株)フロム・ソフトウェアの高い開発力を示す。

 ●映像では、アニメの貢献に加え、実写で評価減を計上した前期から大きく利益改善。

 ●新規IP数は堅調に増加。IPのメディアミックスが順調に進捗。

◆2024年3月期通期連結業績:期初見通し通りに推移する想定

■2024年3月期第2四半期累計期間(4-9月)業績

◆売上高1.3%増(前年同期比)、営業利益35.0%減(前年同期比)

 ●アニメやMD事業が高成長。IPのメディアミックスが順調に進捗。

 ●出版での原価増による減益や、ゲーム事業では業績を大きく伸ばした前期からの比較で減益となるものの、新規IP数は順調に増加。

※当第2四半期連結会計期間より、従来「教育セグメント」としていた報告セグメントの名称を「教育・EdTechセグメント」に変更しております。この報告セグメントの名称変更がセグメント情報に与える影響はありません。

出版セグメント:売上高663億12百万円(前年同期比0.3%増)、営業利益32億55百万円(前年同期比43.2%減)

 電子書籍・電子雑誌では、メディアミックス作品を中心とした販売が好調に推移し増収となりました。

 書籍・雑誌では、米国における直近数年間の急激な需要増の反動による書店の発注抑制・返品増が継続しています。これらを主な原因として、海外事業が減収となりました。国内では、新刊点数が増加したものの、市場全体の縮小影響が大きかったことなどにより減収となりました。新刊では、『山田くんとLv999の恋をする(7)』、『気になってる人が男じゃなかった VOL.1』、『光が死んだ夏(3)』、『パンどろぼうとほっかほっカー』などの販売が売上に貢献しました。また、ライセンス収入は増収となりました。

 費用面では、中長期的な成長を見据えた人員増強や、デジタル製造工場・新物流設備への投資などが増加しました。

 なお、さらなる返品削減、製造コスト削減、利益率の向上を目指し、文庫やライトノベル、新書、コミックなどのデジタル印刷による小ロット・適時製造を行う書籍製造工場と新物流設備の稼働を開始しております。今後両設備の稼働率を高めることで、事業効率のさらなる向上を実現してまいります。

映像セグメント:売上高220億32百万円(前年同期比16.2%増)、営業利益25億4百万円(前年同期比4,046.8%増)

 アニメでは、『【推しの子】』や『この素晴らしい世界に爆焔を!』など、人気タイトルの国内外配信向けやゲーム・グッズ向けを中心としたライセンス収入が好調に推移し、力強く成長しました。実写映像では、『わたしの幸せな結婚』の劇場収入をはじめ、同作の二次利用収入が売上に貢献し増収となりました。

ゲームセグメント:売上高136億70百万円(前年同期比20.2%減)、営業利益40億28百万円(前年同期比46.9%減)

 8月に発売した(株)フロム・ソフトウェアの新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』の国内販売が好調に推移したことに加え、6月に発売した(株)スパイク・チュンソフトの新作『超探偵事件簿 レインコード』も売上に貢献したものの、前期の『ELDEN RING』の業績貢献が大きかった影響により、減収減益となりました。

Webサービスセグメント:売上高110億円(前年同期比4.7%減)、営業利益6億48百万円(前年同期比31.1%減)

 動画コミュニティサービス「ニコニコ」の月額有料会員(プレミアム会員)が9月末には128万人となり、前年9月末から減少したことに加え、投資効果に鑑み一部広告関連サービスを縮小させたことで減収となりました。利益面では、この減収影響に加え、「アニメ」、「ゲーム」などの注力ジャンルへのコンテンツ制作費や、ユーザー体験向上とコスト削減に向けたITインフラへの投資により、減益となりました。

教育・EdTechセグメント:売上高67億2百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益11億67百万円(前年同期比11.4%減)

 クリエイティブ分野の人材育成スクールを運営する(株)バンタンは、ゲームクリエイターを多く輩出する「バンタンゲームアカデミー」など、グループシナジーが見込めるゲームクリエイターやITプログラマー養成コースの展開地域拡大を中心とした生徒数増加により、増収となりました。また、インターネットによる通信制高校であるN高等学校S高等学校などに教育コンテンツ・システムの提供を行う(株)ドワンゴは、同校の通学コース向け新キャンパス開設などによる生徒数増加を受け、引き続き好調に推移しました。

その他セグメント:売上高93億93百万円(前年同期比24.2%増)、営業損失19億25百万円(前年同期 営業損失17億88百万円)

 IP体験施設運営事業では増収となったことに加え、一部事業撤退の効果により営業利益も改善しました。MD事業では、フィギュアの売上拡大やオンラインくじでのグッズ販売が好調に推移し、成長をけん引しました。また、その他新規事業では一部サービスの拡大により増収となりました。

■新たな中期経営計画

 2025年3月期を最終年度とする中期経営計画の目標を初年度で達成したため、2028年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画を策定しました。

KADOKAWAグループは、IP創出の拡大、事業間連携によるメディアミックスの強化、IPのLTV(Life Time Value)の最大化によって、IPを世界に広く展開する「グローバル・メディアミックス with Technology」をさらに加速してまいります。2028年3月期での売上高3,400億円、うち海外売上高700億円、営業利益340億円の達成を目指します。

 主な内容は以下の通りです。

◆主な取り組み

 ●出版は年間7,000点超へIPの創出を拡大

 ●アニメ制作力の強化

 ●実写事業は大型作品に注力

 ●ゲーム開発ラインの拡張と自社パブリッシング範囲の拡大

 ●ファンコミュニティ事業拡大およびイベント・音楽領域での事業拡大

 ●教育・EdTech事業の拡大

 ●施設運営事業の改善

◆財務基本方針のアップデート

 ROEのターゲットを「10%以上」から「12%以上」に引き上げ、健全性確保と資本効率追求を両立

◆コーポレートミッションを新たに策定

 「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」

世界中の才能を発掘し、その価値を最大限に高め、生み出されるIPをテクノロジーの力で世界中のユーザーに届けてまいります。さらに当社グループに集まったノウハウと、クリエイティブ、テクノロジーを融合させ、イノベーティブな事業を継続的に生み出し発展させることを、目指してまいります。

※当期決算、中期経営計画の詳細については、当社グループ ポータルサイト「IR情報」ページをご覧ください。(https://group.kadokawa.co.jp/ir/

配信元企業:株式会社KADOKAWA

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