俳優ジェシーアイゼンバーグが初監督・脚本を務めたA24製作の映画『僕らの世界が交わるまで』より、大塚寧々と鈴木福がナレーションを担当する日本版予告編が解禁された。

【動画】大塚寧々&鈴木福がナレーション! 映画『僕らの世界が交わるまで』本予告編

 本作で描かれるのは、ちぐはぐにすれ違う家族のドタバタ人間模様。DV被害に遭った人々のためのシェルターを運営する母エヴリンと、ネットのライブ配信で人気の高校生ジギー。社会奉仕に身をささげる母親と、自分のフォロワーのことしか頭にないZ世代の息子は、お互いのことを分かり合えずすれ違ってばかり。そんな2人にちょっとした変化が訪れる。それは、おのおのないものねだりの相手にひかれ、空回りの迷走を続ける“親子そっくり"の姿だった…。

 2022年サンダンス映画祭でのワールドプレミア上映を経て、第75回カンヌ国際映画祭批評家週間のオープニング作品に選出された本作は、『ソーシャル・ネットワーク』(2010)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた経歴を持つ俳優ジェシーアイゼンバーグの初長編監督作品。母エヴリン役を『アリスのままで』のジュリアン・ムーア、息子ジギー役を『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のフィン・ウォルフハードが演じる。

 製作は、『ラ・ラ・ランド』(2016)でアカデミー賞主演女優賞を獲得したエマ・ストーンが、デイブ・マッカリーと共に設立した映画・TV制作会社フルート・ツリー。本作が初製作映画となる。さらに、『ムーンライト』(2016)、『ミッドサマー』(2019)などを世に送り出し、オスカー常連となっている映画会社A24も製作・北米配給を手掛ける。

 この度、日本版予告編が解禁。ネット上で音楽活動をするジギーと、社会奉仕に身を捧げるエヴリンはお互いのことが理解できずにぶつかり合ってばかり。配信中に部屋をノックしてしまうエヴリンに憤るジギーや、手伝いに応じないジギーに呆れるエヴリン、エヴリンに「近道はない」と言われ怒って車の屋根をたたくジギーなど、“親子”にありがちな衝突シーンの数々が収められている。

 自分のことをわかってもらえない状況にフラストレーションを募らせ、ときに口論し、ぶつかり合うふたりだが、ラストシーンで父(ジェイ・O・サンダース)から「自己愛が強くてそっくりだ」と、実は似た者同士だと評される。果たして空回りを続ける彼らが、それぞれの失敗を経て辿り着く、お互いへの想いとは。

 本予告編には、エヴリン、ジギーそれぞれの心情を語るナレーションも収録。エヴリンを、自身もひとり息子を持つ母である大塚寧々、ジギーを彼と同年代の鈴木福が担当している。

 鈴木はジギーの視点で、エヴリンを「僕の宿敵」と評し、「2万人のフォロワーがいることを、君に気づいてほしい」とライラアリーシャ・ボー)へ恋心を寄せる。大塚はエヴリンの視点で、「幼いころいつも私の味方だった息子は、今や何を考えているのかわからない」と戸惑う心の内を明かしている。

 大塚は「声で表現することが好きなので、ナレーションのオファーが来たときはうれしかったです」と喜び。本作については「家族といえども、自分の理想通りには動いてくれない。そんなもどかしさと切なさにとても共感しました」と語っている。鈴木も「ジギー、エヴリンをはじめとするキャラクター全員に共感できる部分がありました。心がほんのりあたたまるような作品」と共感の声を寄せた。

 なお本作は、11月3日よりムビチケ前売券(オンライン)の販売を開始する。

 映画『僕らの世界が交わるまで』は、2024年1月19日より全国公開。

※大塚寧々、鈴木福コメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■大塚寧々

声で表現することは好きなので、ナレーションのオファーが来たときはうれしかったです。母と息子のすれ違いがすごく切ない作品ですが、それでもお互いが母のこと、息子のことを想っている姿を観て、家族っていいなと思いました。家族といえども、自分の理想通りには動いてくれない。そんなもどかしさと切なさにとても共感しました。その寂しさがあるからこそ、誰かを大切にしたいという気持ちになれる映画です。

鈴木福

ジギー、エヴリンをはじめとするキャラクター全員に共感できる部分がありました。心がほんのりあたたまるような作品で、いろんなことがあっても、頑張っているジギーが愛らしくて素敵でした。予告編で興味を持ってくださった方には、ぜひこの作品をご覧いただきたいです。

映画『僕らの世界が交わるまで』予告編ナレーションを担当した大塚寧々 (C)2022 SAVING THE WORLD LLC. All Rights Reserved.