2023年10月に話題になったクレジット/プリペイドカード関連のトピックスを紹介する。一部、11月発表の話題も取り上げる。

画像付きの記事はこちら


●三井住友銀行×三井住友カード「Olive」の特典が一部変更



 三井住友銀行は、個人向け総合金融サービス「Oliveオリーブ)」リリース記念特典として、Oliveアカウント契約者全員に対して提供していた特典「他行あての振込手数料無料(回数無制限)」について、23年11月30日に終了する。12月1日以降も、月3回までは引き続き、他行あての振込手数料は無料となり、そのほかの「Olive」の特典に変更はない。

 「Olive」のさらなる普及に向け、三井住友銀行は、SMBCポイントパック、SMBCデビット三井住友カードの一部券種の新規受付を23年11月21日をもって終了する。

 なお、三井住友銀行で新規受付を停止する三井住友カードの一部券種のうち、三井住友カードVISA(NL)、三井住友カード ゴールドVISA(NL)、三井住友カード プラチナリファードは引き続き、三井住友カードのウェブサイト上で申し込みを受け付ける。

 「アプラスゴールドカード」などを発行するアプラスは、ポイントサービス対象のクレジットカード(一部除く)の対象取引でのポイント付与を11月5日利用分で終了する。11月6日利用分以降、ふるさと納税を含む税金の支払いも対象外となる。

 楽天カードは、「楽天市場」の買い物に対して、楽天の各サービスの利用状況に応じて付与するポイント倍率が変わるSPU(スーパーポイントアッププログラム)について、12月1日から「楽天プレミアムカード 特典+2倍」を終了する。同時に付帯サービス「プライオリティ・パス」のサービス内容も変更するため、同カードの会員に対し、年会費返金に応じる。

 また、LINE Payは、コミュニケーションアプリ「LINE」上から無料で発行可能な「Visa LINE Payプリペイドカード」の特典を24年1月10日から変更する。現在はApple Pay/Google Payに設定して利用するタッチ支払い(iD/Visaのタッチ決済)に対し、LINEポイント2%を還元する特典を提供しているが、23年12月31日をもって終了し、24年1月10日以降は、毎月エントリーのうえ、Visa加盟店での「Visaのタッチ決済」利用のみ、1カ月あたり1000ポイントを上限にLINEポイント3%を還元するという特典に刷新する。

 見直しの理由として、クレジットカードなどのタッチ決済で鉄道やバスに乗車できる「タッチ乗車」の広がりなどを挙げているが、「Visaのタッチ決済」をはじめとする「タッチ決済」のさらなる普及に向け、ポイント還元で差をつけ、慣れた従来の決済方式から、最新の「タッチ決済」に移行させる目論見だろう。タッチ決済搭載カードや、事前にApple Pay/Google Payに設定すると、カードと同様に、かざすだけのタッチ決済が利用となるスマートフォン利用者には、この機にタッチ決済への移行をおすすめしたい。

 10月・11月のクレジットカード関連のニュースは、いわゆるサービス改悪・優遇絞り込みが目立つ。特に楽天のSPUの見直しは「経済圏」の土台を揺るがすかもしれない。お得な特典・プログラムは恒久的に続くとは限らないので、大きなサービス改定・プログラム見直しの案内はよく覚えておこう。
「ポイ活」ユーザーの間で人気の「Olive」は「2023年度グッドデザイン賞」を受賞した