オリックスの絶対的エースに君臨する山本。その存在に世界中から熱視線が注がれている。(C)Getty Images

 日本球界で異彩を放つ“エース”の去就は海を越えて話題となっている。今オフにオリックスからのポスティングが有力視されている山本由伸だ。

 プロ7年目の25歳は、鵜の目鷹の目のメジャースカウトたちも垂涎の存在だ。16勝をマークした今季は史上初となる3年連続での投手4冠(最多勝最優秀防御率最高勝率最多奪三振)を達成。さらに金田正一氏に次ぐ史上2人目の3年連続沢村賞受賞の栄冠にも輝いた。

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 今年9月9日ロッテ戦では、ヤンキースブライアン・キャッシュマンGMら複数のMLB球団関係者が見守るなかで、2年連続となるノーヒットノーランを記録。「日本球界最強右腕」たる所以を証明してみせた。

 現地11月2日フリーエージェント(FA)となる選手たちがMLB公式サイト上で公開となり、いよいよ各球団の強化が本格的に動き出す。そうしたなかでポスティングが濃厚の山本には、ドジャースヤンキースメッツジャイアンツなど複数球団による関心が報じられている。しかも、一部の米メディアでは契約内容が「7年2億1100万ドル(約317億8000万円)」と大々的に予想されるほどの期待値は小さくない。

 野球界で「最高峰」と言われる檜舞台で声価を高める山本の動向は、韓国でも話題となっている。日刊紙『朝鮮日報』は「メジャー球界が山本に熱中する理由」と銘打った記事を掲載。「日本のスーパーエースの名前がアメリカ・メディアを賑わせている。誰もが認めるスーパースターの大谷翔平にも劣らないほどの関心度だ」と指摘。そして、日進月歩で進化を続ける25歳を次のように評した。

「山本は球速、球威、制球力、変化球に至るまで、何もかもが完璧に近い最高の投手だ。彼は10月28日に行われた阪神との日本シリーズ第1戦でも自己最速の159kmを投げるなど、今も進化を続けている」

 さらに「速球に加え、フォークボールカーブなどすべての球種を完璧に操る」と山本を絶賛した同紙は、「メジャーが熱中する理由」として、こう結論付けている。

「3年連続で沢村賞を手にしたことが証明しているように、過去3年間の山本は、日本では比較対象がいないほどの『エース・オブ・エース』だった。そんな投手がまだ25歳なのだ。メジャーリーグの複数球団が関心を示すのはそこにある。彼は他の投手たちとは違って、まさにキャリアの最盛期に投げることができる」

 評価は天井知らずで高まっている。そんななかで山本は最終的にいかなる決断を下すのかは、まさに世界が熱視線を向けている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「大谷に劣らない関心」気になる山本由伸の去就 韓国紙が説いた米球界が夢中になる理由「日本に比較対象がいない」