キヤノンから「EOS Rシステム」用の交換レンズ3種類と、ズーム操作を電動化するアダプターが発表されました。

ミラーレス世界初の800mmという超望遠ズームレンズ

キヤノンは2023年11月2日、「EOS Rシステム」交換レンズの新製品3種類と、レンズのズーム制御用「パワーズームアダプター」を発表しました。なかでも超望遠ズームレンズの「RF200-800mm F6.3-9 IS USM」は、飛行機撮影やモータースポーツ撮影で重宝しそうです。

新たに発表されたのは「RFレンズ」の「RF200-800mm F6.3-9 IS USM」「RF24-105mm F2.8 L IS USM Z」とAPS-Cサイズカメラ用「RF-Sレンズ」の「RF-S10-18mm F4.5-6.3 IS STM」です。

「RF200-800mm F6.3-9 IS USM」は、フルサイズミラーレス一眼カメラ用のオートフォーカス対応レンズとしては世界初の焦点距離である800mmという超望遠に対応したズームレンズです。

200mmから800mmに対応する超望遠ズームレンズとしては小型軽量設計となっており、全長は約314mm、重さは約2050グラムです。

野鳥などの野生動物や飛行機、モータースポーツなどの超望遠撮影において、より被写体に迫った細部までを鮮明に写し止めたいユーザーや、撮影の機動力を高めたいユーザーのニーズに応える製品といいます。

通しで開放F2.8の明るいレンズ

「RF24-105mm F2.8 L IS USM Z」は広角24mmから中望遠105mmまでの広い画角を一本のレンズでカバーし、ズーム全域で開放F値が2.8を実現する大口径標準ズームレンズです。

ボケ味や露出の調整を直感的にコントロール可能な「アイリスリング(絞りリング)」を装備しているほか、同時に発表された「パワーズームアダプター」にも対応。快適な動画撮影も可能です。

鉄道撮影で愛用者も多い「RF24-70mm F2.8 L IS USM」と同等の高画質性能を有しているのも特徴です。

「RF-Sレンズ」期待の超広角レンズ

「RF-S10-18mm F4.5-6.3 IS STM」は、APS-Cサイズカメラ用「RF-Sレンズ」初の超広角ズームレンズで、35mm判換算で約16mmから29mmという広い画角を生かした多彩な撮影表現が可能です。

ワイド端の10mmでは被写体との距離が十分にとれない狭い場所(イベントなどで鉄道車両内を撮影する際など)でのスナップなどの静止画撮影に加え、日常や旅先でのVlog撮影など、動画撮影においても広い画角が活躍します。

ズーム操作が電動で可能! 動画撮影で重宝

パワーズームアダプター「PZ-E2」「PZ-E2B」は、対応レンズにてズーム操作を電動化するもので、動画撮影時に活躍します。

放送用レンズやシネマレンズで実績のある、無段階に低速から高速まで細かくズーム速度の調整ができるDCモーターを採用した製品で、小型軽量なため手持ち撮影はもちろん、リグや三脚、ジンバルなどを使用したさまざま撮影スタイルで使用できる製品です。

全ての商品がオープン価格で、レンズ3種類は2023年12月上旬に発売予定。パワーズームアダプター「PZ-E2」「PZ-E2B」は2024年3月発売予定です。

超望遠ズームレンズ「RF200-800mm F6.3-9 IS USM」(画像:キヤノン)。