阿部寛主演のドラマ25「すべて忘れてしまうから」(毎週金曜深夜0:52-1:23、テレビ東京系ディズニープラスで配信中)の第4話「一緒に行きたいところがあるの」が、11月3日に放送された。ミステリー作家“M”(阿部)が、自分のファンだという謎の美女と出会い、話に花を咲かせるが、実は恋人とつながりの強い人物だった。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】毎回エンディング曲が違う「すべて忘れてしまうから」。第4話はミツメの「メビウス」

■ミステリアスでビタースイートなラブストーリー

本作は、作家・燃え殻の同名エッセイを原作に、国内トップクリエイターの岨手由貴子、沖田修一、大江崇允が監督・脚本を手掛けた話題作。ハロウィンの夜、5年間付き合ってきた恋人が失踪した。ミステリー作家“M”は、姿を消した恋人を探し始めるが、人々が語る恋人は“M”の知らない顔を持っており、やがて驚きの秘密が明らかになっていく…。

阿部寛尾野真千子Chara、渡辺大知、宮藤官九郎らが集結

流されるままに生きる、そこそこ売れっ子の主人公・ミステリー作家“M”を演じるのは阿部。物語の大きな鍵を握る“M”の恋人・“F”役を尾野真千子、“M”の行きつけのBar「灯台」のオーナーカオル役をChara、“M”の担当編集者・澤田役を渡辺大知、Bar「灯台」で働く料理人・フクオ役を宮藤官九郎が演じる。

また、同じくバーで働くアルバイト・ミト役に鳴海唯、ある目的を抱えながらBar「灯台」に通う青年・泉役に青木柚、Bar「灯台」の常連客役に岩谷健司、嶺豪一、ぼくもとさきこ、ニクまろ、“M”の行きつけの喫茶「マーメイド」のオーナー・マンバ役に見栄晴、ある理由のため血眼で“F”を探す“F”の姉役に酒井美紀、“F”の失踪後“M”の前に現れる謎の美女役に大島優子、“F”の祖母役に草笛光子ら、個性に満ちた豪華キャストが集結。

■Bar「灯台」でミステリー作家”M”は自分のファンだという美女と出会う

前回、失踪した恋人“F”から返信があった。言葉ではなく砂浜に「TAHITI」と描かれて写真が一枚。それだけでも“F”が無事だということが分かり、“M”にとって大きな前進となった。

深夜のBar「灯台」でファンだという美女(大島)と出会い、話に花を咲かせた“M”。気づくと終電の時間になっていて、酔いつぶれていた青年・泉を残して、2人で店を出た。駅に向かう途中で、酔っていて歩けなるなっていた泉とバッタリ遭遇。泉が地蔵の前で拾った赤い前掛けを持っているのが分かると、美女は「お地蔵さんは罰当たりなことをすると怖いから」と言って、3人でそれを返しにいくことに。

■謎の美女の正体が明らかに

そうしている間に終電を逃した3人。とりあえずファミレスに入って話をする中で、泉の身の上話になり、俳優を目指していて新潟から上京したこと、父親がいるけど向こうは息子だと気付いてないこと、その父親というのがBar「灯台」で働く料理人のフクオだった。「今はこのままでいいかな。近くにいるだけでもホッとするし」と、息子だと打ち明けるつもりはないようだ。

そんなカミングアウトがあった後、タクシーで泉を送った後、「私はどこかで時間をつぶします。家が遠いから」という美女に「付き合うよ」と言って、“M”は一緒に時間を過ごすことを選択。美女が「一緒に行きたいところがあるんです」と言って、“M”を連れて行ったのは「怪談バー」だった。

怪談師が「お客さまの中で連れてきてる方がいらっしゃいます」と言って“M”を指差した。慌ててバーを出た2人だが、“M”が地蔵の前に積まれていた石の一つを持ってきたことが分かり、返すために再び地蔵のところへ。

その後、空も明るくなり、2人は喫茶「マーメイド」へ。“甘いものは苦手”とか、自分のことを知りすぎている美女に警戒する“M”だったが、美女は“F”の一番仲のよかった元同僚だった。

■「あの子は大丈夫ですよ。この世界にちゃんといます」

そこでいろいろ分かった話がある。1学期の終わりに幼稚園の職員全員で労働環境の改善を園長に訴えた。「そうじゃなかったら休み明けは誰も出勤しません」というちょっと脅し文句もつけたが、園長からは何の返信もなかった。新学期に登園する子もいるので、“F”が代表して保護者に説明するために幼稚園に行った。すると保護者から「子どもを預かってくれないと仕事に行けない」と泣きつかれ、2日目以降も出勤することにした。

その行為が他の職員から見ると裏切りに思え、”F”は孤立してしまった。しかし美女は後悔し、ハロウィンの日に幼稚園で行われた劇を見に行った。すると“F”と目が合い、“F”は舞台から降りて美女に大金を渡し、「ごめんね」という言葉を残して姿を消した。

そのお金を返したくて“M”に会いにきたということだった。甘いのが苦手なことなど、“M”のことをよく知っていたのは”F”から話を聞いていたから。“F”から“M”に送られてきたタヒチの写真も、「一緒に行けたらいいね」と話をしていた時に美女が”F”に送ったものだと分かった。

その写真が送られてきたことを知って、美女が「あの子は大丈夫ですよ。この世界にちゃんといます」と言ってくれたことは“M”にとっても心強い言葉だったのではないだろうか。

それよりも、Bar「灯台」でバイトしているミトに美女と朝帰りというのを知られ、「ずっと一緒だったんだ。彼女が行方不明なのに」と責めるような言葉が”M”に刺さる。美女の正体が分かったが、こっちはこっちでややこしくなりそうな予感がする。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

ファンだという謎の美女(大島優子)と話に花が咲き、終電の時間まで話し込んでしまった”M”(阿部寛)/(C)テレビ東京/(C)2022 Disney and related entities