「楽天経済圏」利用者は負け組となるのか。楽天グループは楽天ポイントの「スーパーポイントアップ(SPU)」制度を12月1日から改定すると発表した。「SPU」は楽天グループの複数のサービスを利用することで、楽天ポイントの獲得が増加する独自システム。今回の変更で、ポイント倍率、還元上限ポイントが大きく下げられることになる。

 これを受けて、SNSでは「楽天改悪」がトレンド入りした。近年、改悪を連発する同グループだが、いったい何が起きているのか。経済ジャーナリストが裏事情を明かす。

「危機的な状態に陥っている楽天モバイルの、損失穴埋めのためでしょう。モバイルは基地局整備の初期投資が重くのしかかり、赤字を垂れ流してグループを圧迫しています。コストカットのためポイントをイジることで、グループの業績上昇、資金繰りの好潤滑を目指しているようです。楽天モバイルに注力しすぎるあまり、楽天市場や楽天カード利用者を軽視する姿勢には、反発の声が上がっていますね」

 改悪が続いたことで、楽天グループの看板にキズがついてしまったことは間違いない。その影響は、野球界にも飛び火している。

「モバイル事業の苦戦で、東北楽天ゴールデンイーグルスでも、コストカット続出だといいます。大型補強はできず、高年俸の選手は軒並み引き下げられ、整理の対象となっている。極め付きは、新たに指揮を執る今江敏晃監督の推定年俸が4000万円ということ。12球団の監督の年俸相場は1億円で、巨人の原辰徳前監督は2億円だったといいます。なんとも恥ずかしいことに、超格安指揮官の誕生となりました。楽天グループの現状や、球場に観客が入らずファン離れが進んでいることもあって、仙台財界の間ではイーグルスの身売りの噂も流れているほど」(経済界関係者)

 モバイルに固執し、コストカット体質を強める楽天は、どこまで手を付ける気なのだろうか。

佐藤恵

アサ芸プラス