●2023年10月30日に発売された「カップヌードル謎肉まみれ」、「シーフードヌードルイカまみれ」を実食レビュー。具材の量と肝心の味わいはいかに?

 日清食品によれば、「カップヌードル 謎肉まみれ」には、通常商品の約4倍量の謎肉が、「シーフードヌードル イカまみれ」には約3倍量のイカ(“ほぼイカ”を含む)が、それぞれ入っているそうです。

 カップヌードルの謎肉や、シーフードヌードルのイカが好きな人には嬉しい商品でしょう。しかし実際のところ、「謎肉」や「イカ」は具体的にどのくらい増えていて、通常商品と比べてどう味が違うのでしょうか。実際に比較してみることにしました。

謎肉まみれは通常のカップヌードルとどう違うのか?

右が「カップヌードル」、左が「カップヌードル 謎肉まみれ」
右が「カップヌードル」、左が「カップヌードル 謎肉まみれ」

 まずは、通常の「カップヌードル」と「カップヌードル 謎肉まみれ」を比較したいと思います。

 フタを開けてみると、「謎肉まみれ」は謎肉に覆われ、まっ茶色です。タマゴも確認できますが、通常のカップヌードルと比較するとごくわずか。そしてエビに至っては1個もありません。

左が「カップヌードル」、右が「カップヌードル 謎肉まみれ」
右が「カップヌードル」、左が「カップヌードル 謎肉まみれ」

 なお、「カップヌードル351kcal、「カップヌードル 謎肉まみれ」374kcal。肉が増えてもカロリーはさほど変わりません。

 では、その謎肉の量を比較してみましょう。

左が「カップヌードル 謎肉まみれ」の謎肉を取り出したもの、右が通常の「カップヌードル」の謎肉だけを取り出した様子
左が「カップヌードル 謎肉まみれ」の謎肉を取り出したもの、右が通常の「カップヌードル」の謎肉だけを取り出した様子

 まず、謎肉の数と重さを計測。

・「カップヌードル」:15個(大中9個・小6個)4g
・「謎肉まみれ」:54個(大中39個・小15個)16g

 日清食品の公表している通り、“通常品の約4倍量の謎肉が入っている”というのは、本当でした。54個という数は圧巻です。では、謎肉が増えると、味はどう変わるのでしょうか。

熱湯を注いで3分。「謎肉まみれ」の茶色っぷりがスゴいです
熱湯を注いで3分。「謎肉まみれ」の茶色っぷりがスゴいです

 両方を食べてみた結論から。まず、スープの味・濃さはほとんど変わりません。謎肉から染み出す味がスープに染み出して濃くなっているのかと思いきや、それはなし。麺も同様、変わりません。わかりやすく具材だけが違うわけです。

「謎肉まみれ」は、謎肉が多いので探す必要がない
「謎肉まみれ」は、謎肉が多いので探す必要がない

 通常のカップヌードルは積極的に探さないと謎肉が見つかりませんが、「謎肉まみれ」には謎肉が54個も入っているので、麺⇒謎肉⇒麺⇒謎肉と、闇雲に食べ進めていっても謎肉は潤沢にあります。というか、ひき肉たっぷりの担々麺を食べているような気分で、楽しくなってきます。

 しかし、しばらくすると、心がざわつき始めます。というのも、「カップヌードル(通常品)」に比べ、「謎肉まみれ」にはエビの歯ごたえや風味、タマゴのふわふわ食感がほぼありません。となると、人間の欲というのは際限がないもので、エビやタマゴがないと物足りない、と思い始めるんですね。

通常のカップヌードルは、香ばしいエビやふっくらタマゴが入っているのも楽しい
通常のカップヌードルは、香ばしいエビやふっくらタマゴが入っているのも楽しい

 もちろん、「謎肉まみれ」は謎肉好きのための商品なので、エビやタマゴを懐かしむ必要はないのかもしれません。

 ただ、実家を出て一人暮らしをして初めて親の愛に気づくように、こうして謎肉だけになると、タマゴやエビの重要性を改めて思い知らされるのです。欲を言えば、謎肉を増やしても、タマゴとエビは減らさないで欲しかった……!

イカまみれは本当にまみれているのか?

左が「シーフードヌードル イカまみれ」、右が通常の「シーフードヌードル」
左が「シーフードヌードル イカまみれ」、右が通常の「シーフードヌードル

 続いて、通常の「シーフードヌードル」と「シーフードヌードル イカまみれ」を比較したいと思います。

「シーフードヌードル イカまみれ」351kcal、通常の「シーフードヌードル340kcal。「謎肉まみれ」と同様、イカが増えても通常品とカロリーはさほど変わりません。

左が「シーフードヌードル イカまみれ」、右が通常の「シーフードヌードル」
左が「シーフードヌードル イカまみれ」、右が通常の「シーフードヌードル

 フタを開けてみると、「イカまみれ」のほうは、白のイカが目立ちます。ただ、「謎肉まみれ」ほど“まみれている”感じもありません。タマゴは確認できますが極小。そして、通常の「シーフードヌードル」に入っている赤いカニカマは1個も入っていません。

左が「シーフードヌードル イカまみれ」のイカ、右が通常の「シーフードヌードル」のイカ
左が「シーフードヌードル イカまみれ」のイカ、右が通常の「シーフードヌードル」のイカ

 イカ(“ほぼイカ”を含む)の数を数えようとしたんですが、割れたり、欠けていたりしていたので、今回は計量のみにします。

・「シーフードヌードル」2g
・「イカまみれ」4g

 あれ? 日清食品によれば、「シーフードヌードル イカまみれ」は、通常品の約3倍量のイカと“ほぼイカ”が入っている、とのことでしたが、これでは2倍です。

熱湯を注いで3分。左が「シーフードヌードル イカまみれ」、右が通常の「シーフードヌードル」
熱湯を注いで3分。左が「シーフードヌードル イカまみれ」、右が通常の「シーフードヌードル

 とりあえず、食べてみることに。まず、スープの味。比べるとちょっと違います。「イカまみれ」は、海鮮の風味がやや強いです。

とりあえず、食べてみることに。まず、スープの味。比べるとちょっと違います。「イカまみれ」は、海鮮の風味がやや強いです。
とりあえず、食べてみることに。まず、スープの味。比べるとちょっと違います。「イカまみれ」は、海鮮の風味がやや強いです。

 そして具材の違い。

「イカまみれ」は弾力のあるイカが多い分、その歯ごたえが楽しい。通常のシーフードヌードルに入っているタマゴカニカマがなくても、それを補って余りある美味しさだと思いました。ですが、通常品と比べて大きな差があるとは言い難いです。

まとめ

左下:「カップヌードル謎肉まみれ」、左上、「シーフードヌードルイカまみれ」、右下、通常の「カップヌードル」、右上、通常の「シーフードヌードル」(食楽web)
左下:「カップヌードル謎肉まみれ」、左上、「シーフードヌードルイカまみれ」、右下、通常の「カップヌードル」、右上、通常の「シーフードヌードル」(食楽web)

 というわけで結論です。

「謎肉まみれ」、「イカまみれ」のテレビCMでは、最後に「でも普通のほうが旨い」と言っていますが、その通りかもしれません。謎肉やイカが増量されても、スープや麺の味わいがさほど変わらないからです。

 具材が増えたのは面白いのですが、エビやタマゴカニカマなどの通常の具材が減った分、総合すると、プラマイゼロ。いや、普通の方がいい。できれば、通常の具材はそのままに、謎肉やイカを増やしてほしかった、というのが正直なところです。

(撮影・文◎土原亜子)

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