5日、日本フットボールリーグ(JFL)第27節の2試合が行われた。

Honda FC “王座奪還へ一歩前進”

4試合白星のない首位HondaはアウェイでFCティアモ枚方(12位)と対戦。12分、MF岩切拳心のロングボールに対し、枚方守備陣が処理を誤ると、ルーズボールに反応したFW岡﨑優希がボックス右から蹴り込んで先制する。

直後の14分、今度は右からのクロスのルーズボールに反応したMF佐々木俊輝が右足シュート。ゴールライン上で枚方DF渡邉尚樹にクリアされそうになったが、これが決まって2点リードに。1点差とされて迎えた42分には、右CKの流れからMF松本和樹が蹴り込んで再び2点リードとする。

Hondaは後半にも岡﨑が今季10点目とする追加点を決め、敵地で1-4の快勝に。下位の枚方を寄せ付けず、5試合ぶりの白星を掴み取った。ここ1カ月ほど停滞感が拭えなかった“Jへの門番”だが、4年ぶりの王座奪還へ一歩前進だ。

高知ユナイテッドSC “前を向いて来季へ”

JFLの“盟主”Hondaが白星を挙げた一方、Jリーグ入会が「継続審議」とされてきた高知は痛恨の逆転負け。来季のJ3参入が夢と散った。

前節はホームでHondaからしぶとく勝ち点「1」。敵地で14位のミネベアミツミFCと対戦した今節は32分、ボックス中央で元アビスパ福岡の186cmFW東家聡樹が身体を折りたたんで巧みな右足ボレー。これがゴール左を突き刺して先制に成功する。

ところが後半頭の49分、CKからミネベアのFW田中大和に決められ同点に。さらに67分、得点ランキング1位のミネベアFW日野友貴がボックス手前から左足シュート。高知はDFに当たってややコースが変わったのか、GK上田樹が頭上へのシュートをキャッチし損ね、逆転ゴールを献上する。

高知は試合終盤の猛攻も実らず、1-2の逆転負け。J3参入の大前提は「JFLで2位以内を確保」だが、残り3試合で2位ソニー仙台FCとの勝ち点差が「10」となり、その可能性も潰えることとなった。

しかし、残り3試合は必ずや有意義なものとしてもらいたい。高知は今季の天皇杯ガンバ大阪横浜FCとJ1勢に2連勝し、続く川崎フロンターレ戦は本拠地で7000人超、JFLでも前節のHonda戦は2000人超の観客動員を記録した。

また、先月のかごしま国体(サッカー成年男子)では、高知県代表が高知ユナイテッドSCの単独チームとして戦い、県勢初優勝の快挙。J3参入こそ叶わずも、実りなき一年だったわけではない。来季はJFLでの成績面もさることながら、高知県全体を巻き込んだ雰囲気、集客力、そして収益力をパワーアップできるか。残り3試合中、ホームゲームも2試合ある。ここで来季への足がかりを掴みたい。

JFL第27節
11月5日(日)
ミネベアミツミFC 2-1 高知ユナイテッドSC
FCティアモ枚方 1-4 Honda FC

11月4日(土)
FCマルヤス岡崎 1-0 クリアソン新宿
東京武蔵野ユナイテッドFC 2-0 鈴鹿ポイントゲッターズ
ヴィアティン三重 1-2 ヴェルスパ大分
ソニー仙台FC 3-2 沖縄SV
ブリオベッカ浦安 2-1 ラインメール青森

※今節試合なし
レイラック滋賀

JFL2023順位表(11/5時点)
1位:Honda FC|47pt/+22/26試合
2位:ソニー仙台FC|43pt/+12/25試合
ーーーーJ3昇格ライン
3位:レイラック滋賀|39pt/+8/25試合
4位:ブリオベッカ浦安|39pt/+3/25試合
5位:ラインメール青森|36pt/+4/25試合
6位:ヴェルスパ大分|35pt/-2/25試合
7位:FCマルヤス岡崎|34pt/+1/25試合
8位:高知ユナイテッドSC|33pt/+3/25試合
9位:鈴鹿ポイントゲッターズ|32pt/-7/25試合
10位:ヴィアティン三重|31pt/+3/25試合
11位:ミネベアミツミFC|31pt/-3/26試合
12位:クリアソン新宿|31pt/-8/25試合
13位:FCティアモ枚方|30pt/-10/25試合
14位:東京武蔵野ユナイテッドFC|29pt/-6/26試合
15位:沖縄SV|22pt/-20/25試合