フーシ派のミサイルか?

ミサイルはガザ地区以外から発射

イスラエル空軍は2023年11月2日F-35ライトニングII」の同軍独自仕様機であるF-35I「アディール」を使用し、巡航ミサイルの撃墜に成功したと発表しました。巡航ミサイルF-35が撃墜するのは、これが史上初めてです。

現在、イスラエル空軍はパレスチナのガザ地区を実行支配しているイスラム過激派組織「ハマス」に攻撃を行っていますが、同ミサイルはガザ地区ではなく、南東からイスラエル領内に向けて発射されたもののようです。

この方向は、イランが支援するイエメンの武装勢力であるフーシ派の影響力が強い地域です。これまでも、イラン製のミサイル「ブルカン2」や巡航ミサイル、自爆ドローンによる攻撃を行っており、イスラエル空軍は明言はしていないものの、今回もフーシ派による可能性が高いとみられます。

イスラエル空軍が公式X(旧:Twitter)に投稿された映像には、巡航ミサイルが迎撃される瞬間が映し出されており、F-35I「アディール」は恐らく、撃墜用に赤外線誘導ミサイルである、AIM-9X「サイドワインダー」を使ったと予想されます。

なお、F-35I「アディール」は2022年8月にF-35を用いての空中目標の初撃墜も、イラン製の無人機を撃墜したことで達成しています。

※一部修正しました(11月06日16時10分)。

イスラエル空軍が運用するF-35I「アディール」(画像:アメリカ空軍)。