韓国球界で異彩を放ったフェッディ。20勝&200奪三振の実績だけじゃない人気を集める理由とは?(C)Getty Images

 激闘が続いた日本シリーズが終わり、日本球界では各球団の補強に向けた動きが本格化する。

 各メディアでも各球団のあらゆる動きが報じられ、水面下での探り合いが始まった。そうしたなかで、強力な助っ人候補として注目を集めるのが、KBO韓国プロ野球リーグのNCダイノスでプレーするエリック・フェッディだ。

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 NPBのスカウトも注目する実力はある。29先発で20勝6敗、防御率2.06、204奪三振を記録して「投手3冠」を達成した今季には複数球団が実際に韓国へ赴いて視察。韓国メディア『SPOTV News』は、巨人、ソフトバンクオリックスが関心を寄せているとすっぱ抜いてもいた。

 現在30歳と年齢は決して若くはない。それでも「“超”打高投低」が指摘される韓国球界で、WHIP(1イニング当たりに許した走者数)0.95、被打率.207と、図抜けた数字も残した助っ人が加われば、守備の強化が見込める。とりわけ先述の3球団は投手陣の立て直し、あるいはエースの補填が今オフの課題でもあり、現時点でフェッディは魅力的な人材と言える。

 無論、ダイノスは流出を阻止する意向だ。しかし、韓国国内では「日本やアメリカと争奪戦となるとオファーの高騰は避けられない」(韓国メディア『My Daily』)とネガティブな声も聞こえている。事実、同国メディア『スポーツ春秋』は「日本プロ野球はもちろん、いくつかのメジャーリーグチームからも関心を受けている。彼の心はすでに移籍に傾いていると言われるほどだ」と内情を伝えている。

 フェッディが魅力的に映るのは何も実績だけではない。韓国では人柄も高く評価されている。『スポーツ春秋』の取材に応じた球団関係者は、「彼は最高の外国人選手だった」と明かしている。

「シーズン中に見せた活躍も当然ながら、チームメートとの関係性、ファンに対する姿勢、韓国野球に対する敬意まで、彼にはまったく非の打ちどころがなかった。プレーオフの敗退後にも彼はぽろぽろと涙を流して悔しがっていた。目が腫れぼったい感じだった」

 慣れない環境にも積極的に適応しようとする姿勢に加え、グラウンド内でも真摯に取り組む。はたして、この“優良助っ人”を獲得する球団は日本に現れるのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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