橋本環奈が主演のドラマ「トクメイ!警視庁特別会計係」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系※初回は夜10:00-11:09)。11月6日に放送された第4話では、いつも以上に橋本演じる一円(はじめまどか)の不幸ぶりが強調される流れに。良い大人であるはずの円が声を上げて泣くシーンに、SNSでは「さすがに同情する笑」「ずぶ濡れでガン泣きしてるのかわいそかわいい」といった反響が多く見られた。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】橋本環奈“円”が真っ白に燃え尽きた…崩れ落ちて天井を見上げる

■「トクメイ!警視庁特別会計係」とは

同作は、経費から事件解決の糸口を見つける新しい警察エンターテインメント。緊縮財政を強いられた警察の本庁から、“特別命令(トクメイ)”を背負って派遣された特別会計係が橋本環奈演じる一円(はじめまどか)だ。

経費において一円のズレも許さない几帳面な性格の円。周囲から「疫病神」と呼ばれるほどの“凶運”を持つ円が、沢村一樹演じる湯川哲郎をはじめとしたひと癖もふた癖もある個性豊かな刑事たちとともに、“お金”の面から事件解決に迫っていく。さらに警務課長・須賀安吾を佐藤二朗、上司である副署長・中塚文雄を鶴見辰吾が演じ、脇を固める。

■今回の敵は「幸運を呼ぶお茶」のマルチ業者

番組冒頭、警察組織を恫喝する内部通報者・Xの捜査を内密に進めていたことがバレた円。湯川班のことも監視カメラなどで監視していたこともあり、全員に改めて謝罪することに。だがさすが現役の刑事たちは、「上からの命令なら仕方ない」としっかり割り切ってくれた。

定時で上がれるという喜びが湯川班を後押ししていたわけだが、そこで突如電話が鳴りだす。ちょうど目の前にいた円が湯川班の制止も間に合わず電話を取ると、強盗事件が発生したとの通報で定時上がりはナシに。これからデートだった中西翔(徳重聡)には、「この疫病神!」と改めて叱られてしまう。

しかし強盗事件の手がかりは少なく、犯人の足跡についていた草がどこに生えていたのかを知るための「同定調査」が必要だった。だが同定調査の費用は26万9500円と高額で、しかも納期は長い。円は目を三角にして湯川班に殴り込みをかけようとするが、いつもどおりの不幸で清掃員と鉢合わせ。頭からバケツの水をかぶり、びしょ濡れになってしまった。

円の不幸ぶりは第1話以来、随所でそのパワーを見せつけている。座ったベンチは注意書きの剥がれたペンキ塗り立てで、電話を取れば難事件の脅迫、クレープクリームを落とし、1人で調査に乗り出せば偶然犯人と居合わせる…という豪華盛り合わせだ。

今回も例に漏れず、びしょ濡れになるところから始まった円。そこで中西から勧められるまま、1万5000円もの大金を払って“幸運を呼ぶ”という怪しいお茶「満面破顔茶」を購入してしまう。

しかし実はこのお茶、マルチ商法に使われている商品だった。中西が付き合っている女性が売っているもので、多数の学生が被害にあっているという。中西もマルチの商品だということは知っていたというから度し難いが、一応彼もハニートラップに引っかかった被害者ではあるそうだ。女運の悪い中西の交際相手を身辺調査していた湯川の徹底的な暴露に、大の男が泣きながら彼女と縁を切ることを覚悟するシーンも。

■“不幸慣れ”している円もついに崩れる

人づてに、1万5000円で買った「満面破顔茶」がマルチ商品だと知った円。猛然と中西に詰め寄り、「これちゃんと効果あるんですよね?開運成分、入ってるんですよねっ?」と問いただす。

「これを飲み始めてから不幸なことが全然起こってないんです。自販機でお茶を買ってもちゃんとお茶が出てきましたし、トイレに行ってもちゃんとトイレットペーパーが残ってました!」とドヤ顔する円に、湯川班の面々も哀れみの目を向ける。あまりにも“不幸じゃない”のハードルが低すぎるのだ。

商品の良さだけは信じたい円が中西に改めて詰問すると、ふとした拍子に円が持っていた水筒からお茶がこぼれる。「満面破顔茶」をスーツにばっちりかけ、しょんぼりとした表情で「気にしないでください…いつものことなんで…」とこぼす円。ただそこにやってきた警務課長・須賀が同定調査の納期が伸びることを伝えると、さすがに心が決壊したようだ。怒りなのか悲しみなのか、顔をくしゃくしゃに歪めて静かに泣き出してしまった。

湯川班メンバーに慰められながら「湯川さん!今すぐ検挙しにいきましょう!」と憤るも、「消費者センターに相談してくれ」と言われて改めて「私の1万5000円ー!」と大きく口を開けて大泣きする。

バケツの水を被り、署内でお茶を浴びた円。さすがに予備のスーツも切れたようで、仕方なく私服でソファに寝ころんでいた。「1万…5000円…」と虚空を見上げながらつぶやく姿は、完全に燃え尽きた人の姿。あまりにも哀れだ。

その後、須賀によって湯川班が「満面破顔茶」の販社に強制捜査をかけて問題は解決。しかし須賀はみんなに秘密で、同定調査を依頼していた教授にアプローチをかけていた。「満面破顔茶」のプラチナ会員である生徒を助けたければ、今後優先的に同定調査への協力を…という、いわば恐喝に近い取引だった。

聞けば以前は刑事課にいたという須賀。湯川から初めて「アイツは昔からああなんだよ!脅迫、違法捜査が当たり前の悪タレだ!」と聞き、円は戸惑いの表情を見せる。普段物腰柔らかな須賀の知らない一面に、驚きを隠せないようす。

ちなみに須賀の策略のおかげで、今回も予算は許容範囲に収まることに。ただ会計報告書を見ながらお茶を取り出した円は、それを書類の上にこぼしてしまう。改めて「ありがとう~満面破顔茶~」という商品の怪しいBGMをバックに、天を仰いで泣き出してしまう円だった。

円の巻き込まれ&不幸体質には、SNSでも「開運を信じてルンルンな姿も、水かぶりすぎて泣き出しちゃうのもかわいい」「あれだけ不幸ならすがりたくなる気持ちもわかるけど…水かぶりすぎじゃない!?」「ハシカンの顔芸すごいな今回笑」といった声が続出。

ラストには“予算目標を達成できなければ万町署は統廃合される”ことも明らかになった第4話。続く第5話は11月13日(月)に放送される。

橋本環奈“円”に降り注ぐ相次ぐ不幸/(C)カンテレ