発達障害グレーゾーンの困りごとを大人に持ち越さないことを目指すリサーチ機関「パステル総研」を運営する株式会社パステルコミュニケーション(本社:東京都豊島区/代表取締役:吉野加容子)は、子どもの困りごとを解析すべくアンケート調査を実施。「感情のコントロールが苦手、癇癪、パニックを起こす」が悩みごと第1位ということが分かりました。TOP10まで特性や年齢も合わせて詳しくアンケート結果をご報告致します。〈https://desc-lab.com/160884/?prt〉

こんにちは。発達グレーゾーンの困りごとを大人に持ち越さない、5年かかっても見つからなかった悩みの解決方法が5分で見つかることを目指す「パステル総研」です。

1年で一番長い2学期も折り返しで、今年も残すところあと2ヶ月になりました。毎年秋口から次年度の入学準備や就学相談、転籍などの手続きも始まります。

文部科学省の調査によりますと、「知的発達に遅れはないものの学習面又は行動 面で著しい困難を示す」とされた児童生徒の困難の状況は小・中学生で推定値8.8%であることが分かりました。(通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する 調査結果について(https://www.mext.go.jp/content/20230524-mext-tokubetu01-000026255_01.pdf)

発達障害グレーゾーンのお子さんはさまざまな特性から集団生活や日常生活においてスムーズに行かないことも多く、困りごとを抱えていることがあります。そこで、パステル総研では発達障害グレーゾーンのお子さんをもつお母さんを対象にお子さんの集団生活の困りごとについて特性と合わせてアンケート調査を実施しました。

【調査概要】
調査期間:2023年9月8日9月10日(3日間)
回答者:パステル総研読者/メルマガ読者、Nicotto!塾生、発達科学コミュニケーショントレーナー・リサーチャー 計214名
調査方法:インターネット調査

  • 現在お子さんは、困りごとを抱えていますか?

98.6%の回答者がお子さんに困りごとがある、と回答しました。

では、実際にどんな困りごとを抱えているのでしょうか。具体的に伺いました。

TOP10

第1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」で52.6%と過半数を超えました。

第4位は45.0%で「母がイライラしてしまう」という、お子さんの特性に一生懸命に向き合っているお母さんの苦労が伺えました。

多くの困りごとは、発達障害グレーゾーンの特性による苦手さですが大人側からすると一見わがままにも見えてしまうところが本人も保護者も辛いところです。

また、TOP10以外にも「言い返す、反抗する、暴言をいう」「学校に行きたがらない・登校しぶりがある」という、発達障害グレーゾーンの二次障害の症状ともとれる悩み事に発展している様子もうかがえます。

また、それぞれの困りごとは発達のタイプによるものなのでしょうか。発達タイプを伺いました。

  • お子さんの発達タイプは?

自閉症スペクトラム(ASD)タイプが32.7%、次いで混合タイプが28.6%、注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプが22.5%、不明が10.2%、定型発達タイプが4.1%、学習障害タイプが2.0%でした。

発達タイプ別で困りごとトップ5をご紹介します。

自閉症

自閉症スペクトラム(ASD)タイプでは、第1位「不安・緊張が高い」53.1%と、他の特性タイプの子ども達の1位とは異なる結果でした。やはりASDタイプの特性とも言える不安が高めであることが大きな影響を与えていることが伺えます。

「切り替えができない」と「こだわりがある」「好きなことだけ集中する」というのは、不安が高いために同じ行動・物事を好むという特性と関係している可能性が伺えます。「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」も、安心できない状況に不安が高じて癇癪やパニックを起こすことになっていることが推測されます。

  • 混合タイプ

混合

混合タイプでは、第1位「片づけられない」67.3%と、第2位 「計画・ダンドリが立てられない」 61.5%は、他の特性では上位5位には入っていない困りごとでした。混合タイプには、ワーキングメモリや思考力の苦手さからくる困りごとが多くみられていることが伺えます。

ADHD

第1位は「切り替えができない」69.4%で7割近くのADHD子どもが抱えているこの困りごとは、混合タイプ、自閉症スペクトラムでも2位にランクインしており、特性タイプ別にしても共通して上位に入る困りごとといえます。

特に「母がイライラしてしまう」が上位5位で半数以上が困っていると答えたのは、特性がわかっているのはADHDタイプだけなのも特徴的です。

  • 不明・分からない

タイプ不明

特性が不明の場合も他のタイプと共通する困りごとが上がっていました。

第1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」45.6%とどのタイプでも上位3位以内に入っていた困りごとでした。

第2位「母がイライラしてしまう」44.1%は、発達タイプが不明なことから、お子さんの行動について原因がわからずに「わがままなのではないか」「しつけができていないからではないか」など子どもか自分を責めてイライラにつながってしまっている可能性も推測できます。

次に学年別で困りごとをみていきます。

  • 未就学児 30名

未就学児

〈未就学のお子さんの発達タイプ別内訳〉

不明・分からない46.7%、自閉症スペクトラムタイプ 30% 、ADHDタイプ10%、混合タイプ13.3%でした。

年齢的にまだ診断が出ていないお子さんも多い様子が見られます。

そんな中、1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」と未就学のお子さんの60%の困りごとでした。

  • 低学年 90名

低学年

〈低学年の発達タイプ別内訳〉
不明・分からないが33.3%、混合タイプ 27.8%、自閉症スペクトラムタイプ18.9% 、ADHDタイプ 16.66%、定型発達タイプ 2.2%、学習障害タイプ 1.1%でした。

低学年では「母がイライラしてしまう」という困りごとが1位に上がっている点が特徴的です。発達タイプが不明・分からないが33.3%とのことから、お子さんの特性がまだはっきりしていなかったり、発達障害グレーゾーンの一筋縄ではいかない子育てへの対応に困られ、ママ自身に日々様々な感情が湧き起こり、辛い日々を送られているのではないかと考えます。

  • 高学年 52名

高学年

〈高学年の発達タイプ別内訳〉
自閉症スペクトラムタイプが30.8%、不明・分からない 28.9%、ADHDタイプと混合タイプ19.2%、定型発達タイプ 1.9%でした。

高学年になると第1位に「ゲームが長い・やめられない」が上がりました。

未就学・低学年では上位に入っていた「切り替えができない」「好きなことだけ集中する」といった困りごとが、高学年になると「ゲーム」という好きなことに変わり、切り替えのできにくさも「長い、止められない」という困りごととして引き継がれている様子が分かります

発達タイプとしては、不明・分からないは未就学では46.7%、低学年では33.3%ですが、高学年では28.9%と減ってきています。また高学年では、自閉症スペクトラムタイプが30.8%と不明よりも割合が増えていることから、高学年になると比較的特性も明らかになってきていることが伺えます。

  • 中学生 28名

中学生

〈中学生の発達タイプ別内訳〉 
混合タイプ39.29%、ADHDタイプ25%、不明・分からない21.4%、自閉症スペクトラムタイプ 14.3%と発達タイプが不明な割合はさらに減っています。

中学生に入り、初めて「嫌なことに取り組まない」が上位に入り、「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」が上位3位に入っていませんでした。中学生になると感情面では小学生の時よりも癇癪やパニックという形での困りごとは減っている可能性があります。それよりも学校から出る課題などで嫌なことに取り組まないという意思表示が見られている様子が伺えます。

  • 高校生 11名

1位 切り替えができない      54.6%
1位 好きなことだけ集中する   54.6%
1位 こだわり・マイルールがある   54.6%

〈高校生の発達タイプ別内訳〉 

自閉症スペクトラムタイプと不明・分からないが27.3%と多く、混合タイプは18.2%、ADHDタイプと学習障害タイプ、定型発達タイプは9.1%でした。

高校生は、「切り替えができない」「好きなことだけ集中する」「こだわり・マイルールがある」が第1位で半数以上の困りごとでした。

癇癪やパニックなど感情のコントロールの苦手さからの困りごとは高校生でも上位には入っていませんでした。

これらの結果から、癇癪やパニックなどの感情のコントロールの苦手さからの困りごとは学年が上がると解消されますが、未就学から高校までを通じて長期的に同じような困りごとがあるということが分かりました。

発達障害グレーゾーンの子どもを育てる上で長く困りごとに向き合わなくてはいけません。特性による困りごとを学校という集団生活で学ぶよりも、ご家庭という一番安心できる環境で改善していくことが効果的です。

そこで、困りごとに対して対応したいかをお聞きしました。

  • 困りごとに対して効果的な解決方法が分かる勉強会や小冊子があれば、参加したり読んだりしてみたいですか?

58.3%が「両方やってみたい」、34.8%が「小冊子を読んでみたい」、6.9%が「勉強会に参加したい」と回答されています。

学びたい

つまり、100%のお母さんがお子さんの困りごとを改善するために学んでみたいという思いがあるということが分かりました。

そこで、今回のアンケート結果にある発達障害グレーゾーンの困りごとアンケートの結果報告、TOP5の悩みに対するお家対応策を2023年11月の毎週水曜日のNicotto!塾オンラインライブをお届けしています。

ライブテーマのご紹介

  • 11月8日(水)発達凸凹あるあるランキング「第2位・3位 切り替えができない」

  • 11月15日(水)発達凸凹あるあるランキング「第4位 ママのイライラ

  • 11月22日(水)発達凸凹あるあるランキング「第1位 感情コントロール・癇癪」

ぜひライブに参加いただき、困りごとに対してのおうちでの対応策を学んでいただけたらと思います。

パステル総研ではお母さんの不安や疑問を解消し、正しい知識を身につけていただけるようパステル総研のサイト運営やNicotto!塾のサービスとして毎週Nicotto!ライブをお届けしています。

  • Nicotto!塾サービスご利用方法

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【データリサーチに関する詳しい報告はこちら】

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パステル総研

パステル総研とは? https://desc-lab.com/pastel/
子どもの発達に関するグレーゾーンの悩みごとを、大人に持ち越さないことを目指すリサーチ機関です。発達障害グレーゾーンの正しい理解と対応を伝える事で、子どもたちが生きやすい時代を作るきっかけづくりをしています。パステルのお子さんを抱えるママの声をデータ化して、リサーチ結果を配信したり、ママが楽しく子育てできる情報を発信します。ママが困った時はいつでも、頼れるアイデアが湧き出てくる「4次元ポケット」になりたい!という想いで、日々のリサーチと情報発信を行っております。
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吉野加容子

■代表 吉野加容子プロフィール
雄大な自然の離島、島根県隠岐郡出身。慶応義塾大学大学院(博士課程修了)卒業後、企業との脳科学研究、医療機関での発達支援に15年間従事、発達に悩む親子へのカウンセリング、発達支援を行ってきた実績から得た「家庭で365日の発達支援が1番!」という考えのもと、脳科学、教育学、心理学メソッドを合わせた独自の発達支援プログラム「発達科学コミュニケーション」を確立。自身が医療過疎の地域で育った経験から、すべての子どもに発達支援を届けたい!という想いで始めたオンラインを活用した発達相談や講座は日本全国・海外からも利用されています。書籍・メディア出演情報はこちら https://desc-lab.com/media/?prt

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大変お忙しいとは存じますが、報道のお力で、悩む保護者の方へ情報が届き発達障害グレーゾーンの子をはじめ子どもたちの生活が、よりよきものに変わるきっかけとして頂けましたら幸いです。

配信元企業:株式会社パステルコミュニケーション

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