配信中のディズニーピクサー最新作「マイ・エレメント」で、水のエレメント・ウェイドの日本版声優を務めた玉森裕太Kis-My-Ft2のメンバーとしてグループ活動をする一方で、個人では役者として映画やテレビドラマなどオールマイティーにこなし、着々と活躍の場を広げている。今作が8月に日本公開されるやいなや、作品を鑑賞した玉森ファンのみならず、映画ファンからも感動の声が。グループメンバーの横尾渉も自身のラジオ内で「感動した。涙ちょちょ切れ。段々ね、玉森裕太にしか見えなかった、いい意味で。合ってるよね」などと絶賛しており、本作に出演したことをきっかけに将来は声優としてもますます期待できそうな予感も。今回は映画「マイ・エレメント」で発揮している、玉森の声優としての魅力に迫る。

【写真】思わず涙する場面!玉森演じるウェイドとエンバーは触れ合いたいけど触れ合えない

■心優しい水のエレメントを熱演

今回、玉森が声優に挑戦した映画「マイ・エレメント」は、火、水、土、風といったエレメントたちが暮らす世界を描いたファンタジーアニメーション作品。鮮やかでカラフルなタッチで描かれたキャラクターや彼らが暮らすエレメントシティは、ピクサー作品ならではの美しいビジュアルをダイレクトに感じられる。玉森が演じた、涙もろく心優しい青年・ウェイドは、川口春奈が日本版声優を務めた、“正反対な”火のエレメント・エンバーと奇跡的に出会い、段々と恋に落ちていく。

8月に行われた、同映画の舞台あいさつイベントでは「ウェイドはめちゃくちゃいいやつなので、見習いたいです(笑)」と、キャラクターを絶賛していた玉森だが、キャラクター自身が持つ“繊細な優しさ”をかき消すことなく、むしろさらに柔らかな印象を与えたのは彼だと思える。

また、映画を見て驚いたのは、この物語を見進めていくにつれ、誰に対しても平等であり柔軟さを持つウェイドに自然と引き込まれていくだけではなく、さらに彼の声を通して、見ている側もその優しさに触れられるような感覚になる。

ウェイドというキャラクターから感じられる“繊細な優しさ”は、玉森の魅力の一つである「柔らかさ」が間違いなく投影されているが、決して主張が強いエッセンスではない絶妙な塩梅が見事だ。玉森の声の演技に、劇場公開時は「素敵でした」「温かい声」「感動した」と、涙ぐむファンも続出したという。

■声優デビューは2016年

玉森のドラマ出演作といえば、「ごくせん」(日本テレビ系、2009年)、「美男(イケメン)ですね」(2011年、TBS系)、「グランメゾン東京」(2019年、TBS系)など、学ランをまとったちょい悪な高校生役をはじめ、ミュージシャン、シェフといったさまざまな役柄に扮(ふん)してきた。劇中では持ち前の美形なルックスと高身長を生かし、多くの視聴者のハートを撃ち抜いた。

一方で声優デビュー作は2016年に劇場公開された、古代エジプトが舞台のアドベンチャー映画「キング・オブ・エジプト」。玉森は、奪われた恋人を救うために立ち上がる主人公の盗賊・ベック(ブレントン・スウェイツ)の日本語吹替版声優を担当した。アクションシーンも多い作品だったため、当時のインタビューで「普段使わない息使いや声の出し方に苦戦した」と告白していた玉森だったが、主演俳優に劣らないカッコ良さを“美声”で見事に演じきった。

映画、ドラマ、そしてアニメーションとジャンル問わず多くの作品に対して貪欲に挑戦し続ける玉森。アイドル活動だけに留まらない彼の活躍ぶりに期待したい。

映画「マイ・エレメント」は、ディズニープラスで見放題独占配信中。

◆文=suzuki

「マイ・エレメント」が11月1日にディズニープラスで配信された/(C)2023 Disney/Pixar.