もはや「武装」と呼ぶのがふさわしい最強っぷり! 家族愛まで載せて走るデコトラ「誠道丸」に圧倒される

この記事をまとめると

■ド派手な装飾や塗装が魅力の「デコトラ」

■誠道丸のオーナー、荒木慎司さんにお話をうかがった

■愛車のこだわりポイントを紹介する

ロケットを搭載!? 超カッコいいデコトラ

 海外でもすっかりジャパニーズカルチャーとして定着した「DECOTORA」。まったく関心のない人でも“デコトラ”と言えば、「ド派手な飾りとペイントでアートアップを施したトラック」と想像できるハズだ。とりわけ規格外のビッグスケールな飾りで武装したデコトラで、愛好家たちのなかでも一目置かれるのが、福岡県でアートトラック愛好家クラブ”グループ誠道丸”のリーダーを務める荒木慎司さんの“誠道丸”だ。さっそく自慢のこだわりポイントを紹介しよう。

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

 フロントまわりはベース車輛の面影を残さないほどステンレス製のアートパーツで飾り上げている。トラックのキャビン屋根に載るアートパーツは“シートデッキ”というモノ。もともとは荷台が平ボディのトラックに荷物の雨除けや荷崩れ防止で被せるシートを収納する実用品が起源。オレンジ色のマーカーランプを5段付けで、ナイトシーンのアピール度も満点だ。最上部には、空高い獲物を狙撃するような”ロケット”を5本搭載。いずれも他のデコトラではお目に掛かれないビッグサイズが自慢だ。

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

 キャビンの前方には“日除け”が進化したデコトラのマストアイテム”バイザー”を装着。誠道丸の凄さは、バイザー上部にも7本の巨大なロケットをアレンジしているところだ。後方確認用のミラーを支える”ミラーステー”は、なんと2mも前方に突き出し、派手好きなデコトラ愛好家でさえ度肝を抜かす規格外のオーバーサイズ。

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

 ステンレス製パーツはレーザー加工で抜いて電飾をインストールし、夜には幻想的なライトアップを見せてくれるのだ。

家族愛に満ちたペイントにも注目!

 キャビン前方の下部は”ラッセルバンパー”という巨大なバンパーに換装。厚み600mmという驚愕サイズが奢られる。油圧による可動式で、前方の上部にバンパーが持ち上がり、地面との接触を避けるギミックが仕掛けられているのだ。絞りパイプを活用した”バンパーマスト”も秀逸なデザイン。ヘッドライトを囲むようにステンレス製パーツで製作した”フロントグリル”も装着。ここまでフル武装したデコトラは近年珍しい存在なのだ。

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

 誠道丸オーナーの、いちばんの自慢点は荷台にエアブラシで描いたペイントだ。やはりデコトラには派手なペイントが良く似合う。リヤの観音扉には愛する奥様を。荷台側面にはふたりの娘さんを題材とした家族愛に満ちたもので、過激なアートパーツとは裏腹に温かみを感じさせる作風となっている。荷台側面上部の特大ロケットも誠道丸ならではの個性的な飾りだ。

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

 リヤバンパーラッセル戻しの形状でアートアップ。丸型の筒だしも刺激的で、ナンバープレートは観音扉に移設している。10連のテールボックスは側面のスリットが印象強い仕上がり。この誠道丸は10年前までは青果を運ぶ仕事車だったが、現在は仕事車としての役目を終えており、荷台内部は部屋に改装。家族とのドライブや、各地で開催されているアートクラブ主催のイベントに参加し、デコトラがある人生を満喫しているのだ。

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

 今回自慢のデコトラ誠道丸を紹介してくれた荒木慎司さんは、「規格外のアートパーツで飾っていますが、全体のトータルバランスには気を配っています。バランスを見ながらひと通り飾ってきたので、これまでに何回も飾りをやり替えてきましたね。ミラーステーはバランスを取るために装着したのですが、2メートルもありますね。だんだん長くなっていくので、ものすごく乗り辛いですよ(笑)」と語ってくれた。

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

 流行に左右されず、己の道を貫き通す。そんな荒木さんのデコトラに対する姿勢からも九州男児らしさが伝わってくる自慢のデコトラだ。

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

デコトラ「誠道丸」のオーナーにこだわりのポイントを聞いた

もはや「武装」と呼ぶのがふさわしい最強っぷり! 家族愛まで載せて走るデコトラ「誠道丸」に圧倒される