幼少期から絵を描くことが大好きで、漫画家として活動中のアヤさん。現在は看護師・看護学生向けの総合WEBメディア「ナース専科」にて看護師のエピソードを基にした漫画を連載している。今回は、ナース専科にて公開されている中から「『看護師』であること」を紹介するとともに、著者に小さな子供がいる母親が末期がんになる状況についても詳しく聞いた。

【漫画】本編を読む

末期がんでシングルマザーのBさんには、かわいい5歳の一人娘がいる。術後の化学療法のために定期的に入院し、実母がたまに娘を連れて来ていた。看護師には明るく接していたが、時折寂しそうな表情を見せるBさん。

しかし、Bさんの病状はどんどん進行していき、母や娘との面会も次第に途絶えていく。そして娘を育ててくれている母には何も言えないまま、その後Bさんは帰らぬ人となってしまう…。

お葬式に参列した担当の看護師は、そこでBさんの娘を必死に世話するBさんの母の姿を目にする。我が娘に付き添いたい気持ちや孫を育てていかないといけない気持ちなどさまざまな葛藤があって、面会にも頻繁に来れなかったのかもしれない。

この看護師には現在、当時のBさんと同じ年齢で子供もいるが、もし自分が末期がんのシングルマザーだったら「どうして欲しいだろう?」と考えることがある。もしかしたら、不安から看護師に頼ってしまうかもしれない。Bさんとの関わりで、看護師として大切なことを教わった気がすると感じたのであった。

本作以外にもさまざまなナース漫画を投稿しているアヤさん。今回は、アヤさんに小さな子供がいる母親が末期がんになる状況について、インタビューした。

――小さな子供がいる母親が末期がんになる状況について、どのように感じましたか?

「自分だったら…」と少し考えるだけで、呼吸が乱れるほど悲しみと不安に掻き立てられてしまいます。万一そのような現実を突きつけられることがあったら、そのときは子供の未来に向けて、今自分ができることを限られた時間の中でやり切りたいなと切に思います。

闘病生活をする親は、愛する子供や家族を思う気持ちも計り知れない。「ナース専科」にて連載している漫画は、実際に看護師から募集したエピソードばかり。他の作品も掲載されているので、気になる人は読んでみて!

取材協力:アヤ(@aokitajimaru)

定期的に入院をする末期がんのシングルマザー/画像提供:ナース専科