「直訳」が重要なケースもあるが、翻訳において大切なのは「ニュアンス」を伝えること。字幕付き映画の和訳や、案内板の英訳を見て、思わず「なるほど」と感じた経験はないだろうか。

なお現在、X(旧・ツイッター)上では、松屋店頭にて発見された調味料の「衝撃的な英訳」が話題となっているのだ。

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■3つのソース、何かがおかしい…

今回注目したいのは、Xユーザー・大仏さんが投稿した1件のポスト。

「外国人にとってはランダムなのえぐい」と意味深な1文が綴られた投稿には、「甘口」「ポン酢」「バーベキュー」と表記された3つのボトルの画像が添えられている。…と、日本語表記の下にある英訳を見て、思わず愕然。

松屋のソース

なんと、3つの調味料全てが「Yakiniku Sauce」(焼肉ソース)と訳されていたのだった。

 

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■「初見殺しすぎる」と戸惑うネット民

「焼肉のタレ甘口」(カルビソース)「ポン酢だれ」「バーベキューだれ」といえば、松屋の調味料における「三種の神器」的位置付けにあるソース。どれも焼肉との相性は抜群だが、全て「焼肉ソース」と英訳された光景を受け、名伏し難いむず痒さを感じた人は少なくないだろう。

松屋のソース

実際、件のポストは投稿から3日足らずで2万件近くものリポストを記録し、他のXユーザーからは「初見だと何味か分からないな」「今、外国人は試されている」「間違いではないのだけど…」「確かに、これは罠だわ」といった共感の声が多数寄せられていた。

なお、ポスト投稿主・大仏さんに詳しい話を聞いたところ、こちらの光景は京都某所にある松屋にて撮影したものと判明。表記を見た大仏さんは、友人と共に思わず大笑いしてしまったという。

 

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■「ドレッシング」も初見殺しだった…

続いては、松屋を展開する「株式会社松屋フーズ」に、話題の英語表記を採用した背景と、導入店舗に関する取材を打診することに。しかし残念ながら、同社より回答は得られなかった。

松屋のソース

そこで記者が都内にある複数の松屋店舗をチェックしたところ、いずれの店舗でも「Yakiniku Sauce」の表記が確認できた。また、X上では以前よりボトル表記に関する指摘の投稿が散見されていたため、全国規模で「Yakiniku Sauce」を採用していると見て良いだろう。

松屋のソース

今回は話題に上がらなかったが、個人的には「フレンチ」(ドレッシング)と「ゴマ」(ドレッシング)の英訳がどちらも「DRESSING」となっていた点もモヤモヤしてしまった。

日本語では「ドレッシング」を省略しているのに、なぜ英語表記は「ドレッシング」だけになるのだろうか。こちらは全て大文字なので、ひょっとしたら「フレンチDRESSING」「ゴマDRESSING」という表記なのかもしれない。

松屋側にも何らかの意図やねらいがあっての表記と思われるが、店頭の調味料はいずれも、絶品メニューの魅力を引き出すのに欠かせない名脇役たち。個人的には、海外の松屋ユーザーにも味わいの変化を堪能してもらえるよう、英表記を改めてほしいものだが果たして…。

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■英語圏の人の感想を聞きたい…

 

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

松屋の調味料に潜んだトラップ、完全に「初見殺し」と話題 ボトルの英語に衝撃走る…