ヨーロッパリーグ(EL)のグループG第4節、スラビア・プラハvsローマが9日にシノー・ティップ・アレナで行われ、ホームのスラビア・プラハが2-0で勝利した。

グループステージ3連勝で首位を走るローマは、勝利で2節を残しての決勝トーナメント進出が決定する2位のスラビア・プラハとの一戦に臨んだ。今週末に宿敵ラツィオとのデルビー・デッラ・カピターレを控えるなか、2-1の劇的勝利を飾ったレッチェ戦から先発4人を変更。フル稼働のクリスタンテやディバラをベンチに置いたものの、ルカクやマンチーニ、ボーヴェといった主力を起用した。

立ち上がりはホームサポーターが作り出した熱狂的な空気に後押しされたスラビア・プラハが押し込む入りに。守勢のローマは自陣深くで奪ったボールをなかなかベロッティ、ルカクの2トップに繋げず、前がかる相手を引っくり返すことができない。

前半半ばから終盤にかけても試合展開に大きな変化はなし。以降もボールを握って攻勢を仕掛けるスラビア・プラハが主導権を握るが、中央を固めるローマの堅守を前に外回りの攻撃に終始。再三のクロスやセットプレーがことごとく撥ね返される状況でゴール前のキティルの鋭い反転シュートなどで惜しい場面こそ作ったものの、攻撃が停滞してしまう。

一方、要所を締める守備は機能したローマだったが、攻撃に関しては決定機はおろか前半45分間で1本もシュートを打てない厳しい内容となった。

迎えた後半、アワールとエル・シャーラウィを下げてクリスタンテ、カルスドルプを同時投入したローマ。しかし、立ち上がりの50分には先制点を許す。プロヴォドの左クロスに反応したマソプストのヘディングシュートはGKスヴィラールのビッグセーブで凌ぐが、ファーでこぼれを拾ったキティルの折り返しをゴール前のユレチカに押し込まれた。

この失点直後にはボックス左に抜け出したベロッティがようやくファーストシュートを記録するが、これはGKの守備範囲。以降はやや相手陣内でのプレーを増やしていくが、なかなかチャンスの糸口を掴めない。

この苦境を受け、68分にはベロッティを下げて切り札のディバラを投入。そのディバラは投入直後にボックス内でクリスタンテのヘディングでの落としを左足ダイレクトで狙うが、これを枠に飛ばせない。

すると、74分にはペナルティアーク付近でドルレイの横パスを受けたマソプストにゴール前の密集を抜く見事なグラウンダーのミドルシュートを左隅に叩き込まれ、追加点まで奪われる。

これで当該成績で並ばれ、全体の得失点差で2位に転落したジャッロロッシは、レナト・サンチェスに加え、トップチームデビューとなるジョアン・コスタとより攻撃色の強い選手を続けてピッチに送り込む。

だが、一連の交代も攻撃を活性化させるまでには至らず。逆にカウンターから幾度もピンチを招くが、ここはGKスヴィラールを中心に粘りの対応で凌いだ。

しかし、最終盤にかけても相手に脅威を与えるような攻撃を見せられなかったローマは、ルカクのEL連続ゴール記録も「14」でストップ。この結果、ほぼ主力を使いながらも敵地で完敗したローマは今季EL初黒星。心身ともにダメージが残る敗戦によって週末のデルビーに不安を残す形となった。

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