保管状態にある戦車の現役復帰も進めているようです。

侵攻前は戦車9000両、装甲兵員輸送車3万6000両を保有

防衛省自衛隊は、2023年11月8日(水)時点のウクライナ情勢を公表しました。その中で、エストニア軍情報機関長が11月7日(火)、ロシア軍の現有装備の規模や砲弾生産量の見積もり結果を明らかにしたとしています。

エストニア軍情報機関によると、ロシア軍ウクライナ侵攻前に戦車9000両、装甲兵員輸送車3万6000両を保有。現在は戦車3000両、装甲兵員輸送車1万2000両を保有しているとのこと。また、ロシアの1か月あたりの砲弾生産量は、150万発と推定しています。

ロシア軍ウクライナへの全面侵攻開始以降、多くの戦車や装甲車を喪失し、大きな打撃を受けています。現在、攻勢を強めているドネツク州のアウディイウカ周辺だけでも、既に約200両の装甲車両を失った可能性が指摘されています。

ロシアは、戦車メーカーのウラルヴァゴンザヴォートで戦車を製造するほか、予備保管状態にあった旧式戦車の現役復帰を進めることで損失を補おうとしています。激しく消耗しているものの、まだ装甲戦力は残っているようです。

ウクライナ国防省は、2023年11月8日時点でロシア軍の戦車を5301両、装甲戦闘車両を9996両を撃破したと発表しています。

ロシアが生産を続けているT-90M(画像:ロステック)。