ヨーロッパリーグ(EL)・グループA第4節が9日に行われ、フライブルク(ドイツ)とTSCセルビア)が対戦した。

 10月26日に開催された前節のELで、フライブルクはTSCとのアウェイゲームを3-1で制したものの、以降は公式戦3試合白星から見放されている。流れを引き戻したい今節はホームでTSCとのリターンマッチに臨む。フライブルクはマティアス・ギンターやヴィンチェンツォ・グリフォらがスターティングメンバーに並び、堂安律はベンチスタートとなった。

 試合は序盤からフライブルクが押し込む展開となり、TSCは5バックでブロックを敷きながら迎え撃つ構図となる。フライブルクはボールを握りながらもなかなか決定的なチャンスを作れなかったが、24分には試合を動かすことに成功。敵陣右サイドでクリアボールを拾ったマキシミリアン・エッゲシュタインがクロスボールを送ると、ペナルティエリア中央へ走り込んだメアリン・レールがボレーシュートを沈め、フライブルクが先手を取った。

 勢いに乗るフライブルクは38分、ピッチ中央付近でのボール奪取から、パスを受けたレールが中央を前進。ペナルティエリア左へ繋ぐと、待っていたグリフォの右足シュートはブロックされたが、こぼれ球に反応したレールが左足を振り抜く。ここは左ポストに嫌われた。

 1点リードで折り返した後半もフライブルクが攻撃に出る時間が続く。56分には敵陣高い位置でTSCのビルドアップを引っ掛けると、グリフォとのワンツーでエッゲシュタインがペナルティエリア左に侵入。左足で狙い澄ました一撃をねじ込み、フライブルクが貴重な追加点を手にした。

 止まらないフライブルクは69分、自陣でのボール回収から左サイドに繋ぐと、グリフォを経由してパスを受けたノア・ヴァイスハウプトがドリブルを開始。縦への仕掛けから切り返しを見せ、強引に突破を図り、最後は右足で冷静に流し込んだ。フライブルクが勝利を決定付ける3点目を記録した。

 直後の70分には堂安がピッチへ送り出される。80分にはピッチ中央付近でジュニア・アダムがボールを奪うと、引き取った堂安が横へ渡す。走り込んでボールを回収したエッゲシュタインが右へ繋ぎ、最後はアダムがニアサイドを射抜いた。

 後半アディショナルタイムには最終ラインでボールを持ったキリアン・シルディリアが中央を持ち運び、縦パスを付けると、待っていたミハエルグレゴリチュがダイレクトで横へ叩く。ボールを収めたアダムがスルーパスを送ると、背後のスペースへ抜け出した堂安がGKとの1対1を冷静に制した。堂安の今季EL初ゴール、公式戦2点目が決まり、フライブルクが5点目を挙げた。

 試合はこのままタイムアップ。4ゴールを挙げたフライブルクがTSCとの連戦で2連勝を飾った。他会場ではウェストハム(イングランド)がオリンピアコス(ギリシャ)との一戦を1-0で制したため、フライブルクは勝ち点「9」で並びながらもグループAの2位をキープしている。

 次節のELは30日に行われる。フライブルクはオリンピアコスと、TSCはウェストハムと、それぞれホームで対戦予定だ。

【スコア】
フライブルク 5-0 TSC

【得点者】
1-0 24分 メアリン・レール(フライブルク)
2-0 56分 マキシミリアン・エッゲシュタイン(フライブルク)
3-0 69分 ノア・ヴァイスハウプト(フライブルク)
4-0 80分 ジュニア・アダム(フライブルク)
5-0 90+2分 堂安律(フライブルク)

アダム(右)のパスから仕上げの5点目を決めた堂安(左) [写真]=Getty Images