イェリン Ⓒ Bill Entertainment

歌手、タレント、女優と、オールラウンドな活躍を見せるGFRIENDのイェリン。昨年5月にソロデビューすると、キュートで表現力豊かなパフォーマンスで「パフォーマンス職人」と呼ばれるように。今年8月、2ndミニアルバム『Ready, Set, LOVE』をリリースし、10月には、同ミニアルバムの発売を記念したイベントの開催のため、約3年ぶりに来日。GFRIENDの頃の天真爛漫さはそのままに、より魅力的なアーティストに成長したイェリンに会ってきた。

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『Ready, Set, LOVE』は虹色のような一枚

――2ndミニアルバム『Ready, Set, LOVE』の発売、おめでとうございます。ある取材で、今作を「虹色」と表現していましたが、なぜ「虹色」だと思ったのでしょうか?

「昔の恋人を思い出して懐かしがる『Bambambam』、恋が始まったばかりの甘い恋人同士の姿を描く『Summer Charm』。ダンスで私のすべてを表現した『THE DANCE』と、全く違う曲が収録されているので、一つの色では表現できないと思い、虹色と表現しました」

――曲の雰囲気が違うと、歌い方も変える必要がありますよね。

「そうですね。3つとも全く違う歌い方、全く違う声を出そうと努力しました。(と、いろんなキーで「あ、あ、あ」と言って)こうやって、どんな声、どんなトーンで歌うといいかとか、喉は開けるのか閉めるのかなど考えながら、正解を探っていきました。よーく聴くと、『Bambambam』は私の本来の声、『Summer Charm』は普段よりも明るい声、『THE DANCE』は普段よりもかっこいい声で歌っているのが分かると思います」

――タイトル曲の『Bambambam』はレトロな感性あふれるシティポップソングですが、初めて聴いた時、どんなことを思いましたか?

「私は曲を一度で覚えられるタイプではないんです。けど、この曲は一度聴いた時から、「nanana~」というフレーズが頭から離れなかったので、「この曲をタイトル曲にしたいです」とスタッフの方に伝えました」

――カラオケでうまく歌う秘訣はありますか?

「『ノル トオルリヌン オ~ヌル』の『オ~ヌル』がポイントです。『オ~』の時、何も考えずにテンションを上げて『オ~』と音を出すといいですよ。私は『サランサランへ サランへ』という地の声からファルセットに変わる部分も好きです。歌うのは難しいのですが、うまくいった時は気持ちいいです」

――振り付けも分かりやすくて、カラオケでまねができそうです。

「"ノナダンス”をぜひ覚えてほしいです。『nanana~』という部分で、親指と人差し指を立てて、ハングルの『너』(ノ/君)と『나』(ナ/私)を表現するんです。手のひらを見せて、手の甲を見せて……(と言って、歌って踊ってくれる)」

――MVは、昔のゲーム機で遊んでいたり、80年代90年代に流行ったような服を着て踊っていたりと、レトロな雰囲気にあふれています。撮影のエピソードがあれば教えてください。

「ゲームをするふりをするのが難しかったです。私は昔からゲームをしなかったので、ボタンをうまく押せないんです。昔、友達に『3つのボタンを押せばいい』と習った気がしたので、撮影ではボタンを押しまくったんですが、MVを見たファンの方には下手なのがばれてしまっていて。走るシーンでは、ダッシュしたつもりなのに、モニターを見たら、歩いているのかっていうくらい遅くて。『何でこんなに遅いの? 小学生の時には駆けっこで1位になったこともあるくらいなのに!』と自分でびっくりしました。MVを見た方は、私が駆けっこが苦手だと思うかもしれないですが、小学生のころは本当に速かったんですよ! これは必ず書いてください!(笑)」

――「眠れない夜」という歌詞が出てきますが、イェリンさんは寝付けない時、どうしていますか?

「ソファに寝転がって、掛布団にくるまってNetflixを見ています。いくつか見ているうちに、寝落ちするという感じです。私、ソファが大好きなんです。ベッドは二人用なので少し大きいのですが、ソファは幅が狭いのでなんだか包まれているような気分になるんです」

――ソファから落ちそう(笑)

「私は寝ている間、ほとんど動かないタイプなので大丈夫です(笑)」

――歌の主人公は好きな人との別れに心を痛めていますが、イェリンさんはつらいことがあった時、どうやって心を癒やしますか?

「私は、何事も時間が解決してくれると思うタイプなので、無理に気分転換させるよりも、つらいと感じている状況を受け入れてその感情にどっぷりと浸ります。そうしているうちに、いつの間にか平気になっているんですよ。今、何かに悩んでいる10代の読者の皆さんがいるなら、伝えたいですね。『今はつらくてどうにかなってしまいそうと思っているかもしれないけど、後で振り返れば、何てことないことも多いよ』って。20代はもっと大変だし、30代は20代よりもっと大変だと思うし、40代は30代よりも大変なことが多いと思う。だから、あまり思いつめないでほしいですね」

チャンスがあれば……

イェリン Ⓒ Bill Entertainment

忘れずに会いに来てくれたのがとてもうれしかった

――ソロ活動を初めて1年。この一年を振り返っていかがですか?

「私は、イメージ通りの曲、私が得意な色の曲でソロデビューをさせてもらいました。だから挑戦とはいえ、自信のある挑戦だったんです。だけど、今回は以前とは“違う色”に挑戦しました。それもあって、今回のアルバムが本当のソロとしての第一歩のような気がしています」

――なぜ違うことに挑戦したくなったのでしょうか?

「もともとシティポップが好きということもありますし、『いろんな私を見てほしい。同じ姿ばかりを見せたくない』という気持ちがありました。これからも、チャンスがあれば、さまざまなジャンルに挑戦していきたいと思います」

――1年前と比べてどんな変化がありましたか?

若返りました(笑)」

――というと?

「私は自分の顔を毎日見ているのであまり感じないのですが、ファンの皆さんが「デビュー当時のイェリンが帰ってきたみたい」「『Glass Bead』(’16)の時に戻った」って言うんです。特に何のケアもしていないんですけど(笑)」

――ソロ活動で必ずやってみたいことは?

「単独ライブです! まだ曲はあまりないけど、全部の持ち歌を歌って踊るライブをしたいです」

――体力的に大変そうですが、自信はありますか?

「1日1公演でお願いしたいです。2公演は無理(笑)」

――日本に来るのは約3年ぶりだそうですね。恋しかったものはありますか?

「ラーメンです。一蘭ラーメン! 辛さ6以上にして、チャーシューとニンニク、海苔を追加して食べるのがイェリン流です。あとはドン・キホーテドン・キホーテって、お店に行けばすべてが解決するじゃないですか。短時間で、たくさん歩かなくても必要なものを全部買えるので、外国人にとってはありがたいんですよ。お菓子とか医薬品とか、日本のお土産をよく知っている友人に買うべきものを聞いてきたので、おススメされたものを買うつもりです。BAKE Creamy cheeseはすでに10箱買いました! 全部、自分用お土産です(笑)」

――対面イベントには、たくさんのファンがいらっしゃいましたね。

「皆さんが私を見つめる瞳がとても温かくて、ものすごく幸せでした。なかなか日本に来ることができずにいたのに、私のことを忘れずに会いに来てくれたのがとてもうれしかったです。新規のファンの方も来てくださったんですよ。びっくりしました。本当にありがたいですね。これからも日本のファンの皆さんに会いに、頻繁に日本に来たいです」

今回のインタビューの他に、YouTube『BUZZぴあ』で企画を配信中。イェリンが今考えていることを脳内イラストにしてもらいました。彼女は一体どんなことを考えているのでしょうか? こちらも合わせてチェックしてください!

イェリン Ⓒ Bill Entertainment