阿部監督もナインの奮起に期待している(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人侍ジャパンとの練習試合を11月10日に宮崎・SOKKENスタジアムで行い、「1-0」で勝利。

 巨人にとっては練習試合とはいえ、阿部慎之助監督の初陣。どのような戦いぶりを見せるかが注目された。

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 まず打者で存在感を示したのは二死一、三塁の好機に適時打を放った萩尾匡也だった。

 この日は「2番・中堅」でスタメン出場。赤星優志(巨人)の変化球をセンター前へしっかりはじき返し、ポイントゲッターの役目を果たした。

 チームにとってセンターラインの強化は重要課題とされる。今季はルイス・ブリンソンが守ることが多かったが、攻守ともにミスが目立ったとあって阿部監督も新戦力の台頭を望んでいる。早速アピールにつながった形だ。

 また投手陣は侍ジャパン相手に無失点リレー。それぞれの投手が持ち味を発揮した。先発の松井颯は3イニングを5安打無失点。2回は秋広優人門脇誠(ともに巨人)に安打を許し、二死満塁のピンチを迎えるも、ここで藤原恭大ロッテ)を一飛に打ち取り、点を与えない。

 さらに4回から2番手で登板した堀田賢慎も3回1安打無失点と好投。6回には牧秀悟DeNA)を見逃し三振に抑えるなど、球界を代表するバッター相手にも粘りを見せた。

 今季シーズン途中から救援で3試合に登板も結果を残せず。巻き返しが期待される右腕も元気な姿をアピールしていた。

 ほかにもひそかに注目が集まったのが7回から3番手で登板したエルビス・ルシアーノだった。今季から育成契約を結ぶ、ドミニカ共和国出身、190センチの長身右腕。しなやかな体つきから繰り出される球威ある投球で万波中正日本ハム)を中飛に打ち取ると、続く古賀悠斗(西武)を見逃し三振、最後は門脇を三直に打ち取るなど、安定感ある投球を見せた。

 2019年にブルージェイズで球団史上最年少の19歳1か月でメジャー初登板した逸材とあって、潜在能力の高さは折り紙つき。制球力が課題とされる中、チームの〝秘密兵器〟となるべく、順調に階段を上がることが望まれている。

 この日は守備でも要所に良いプレーが目立ち、締まった内容となった。今後のチーム強化にも期待が高まる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

阿部巨人 侍ジャパンとの初陣で目立った「投打のヤングジャイアンツ」「秘密兵器」の存在とは