テテマーチ株式会社のZ世代マーケ研究室「lookey(ルーキー)」は、19歳~23歳のZ世代400名を対象に、2023年のSNSトレンドについて5部門に分けてアンケート調査を実施。その結果をランキング化した『Z世代SNSトレンドグランプリ2023』を発表した。

参考:【写真】「BeReal」「みそきん」「友達がやってるカフェ」「10円パン」などがランクイン……『Z世代SNSトレンドグランプリ2023』部門別ランキング一覧

・インフルエンサー部門

 インフルエンサー部門では、絶妙なイントネーションの自己紹介がクセになると話題となった「ちょんまげ小僧」が1位に。他にもそれぞれ特徴がある「のっく」や「とうあ」がランクイン。個性豊かなキャラクターで視聴者にインパクトを与えたインフルエンサーが話題となった。

1位:ちょんまげ小僧

現役中学生の6人組グループYouTuber。メンバーのひき肉さんが自己紹介で使うフレーズ「ひき肉です」の言い方のインパクトと、両腕を広げるポーズが「クセになる」とTikTokやX(旧Twitter)上で多くの話題を集め、グループの認知度を引き上げた。

2位:のっく

彼女のののちと、彼氏のりくによる大学生カップルインフルエンサー。ののちは“犬系彼女”として知られており、UFOキャッチャーで目当てのものが取れずに泣いてしまう動画が大きな話題になった。

3位:とうあ

SNSの総フォロワー数は300万人を超え、性別にとらわれない自由な考え方・ビジュアルと、個性的な動きや発言でZ世代を中心に絶大な人気を誇るインフルエンサー。とうあが発言した「おはようでやんす」は2021年の『JC・JK流行語大賞』にも選ばれて若者にブームを巻き起こした。

4位:オムライス兄さん

TikTokやYouTubeショートでオムライスなどの卵料理を作る動画を投稿しているクリエイター。独学でプロレベルのオムライス作成スキルを身につけています。パッカーンと開く、まるでお店のようなオムライスの動画が食欲を唆る。

5位:ハリーティッカー

月曜から夜ふかし』(日本テレビ)に映画『ハリーポッター』の熱烈なファンとして紹介されました。「今日はどこから渋谷に来たのか」という番組スタッフの問いかけに「千葉ホグワーツ」と回答し、一時はこのワードがX(旧Twitter)でトレンド入りを果たすほど注目を集めた。

・タレント部門

※インフルエンサー以外の芸能人・アーティスト・文化人などの著名人が対象

1位:新しい学校のリーダーズ

パワフルなダンスで熱い支持を受けている4人組女性ダンスボーカルユニット。2023年1月に、2020年発売のシングル「オトナブルー」の首振りダンスがTikTokで話題となり、振り付けを真似る動画が流行。さらに今年発表された「TikTok上半期トレンド大賞2023」にて「オトナブルー」は大賞を受賞した。

2位:あの

独特なファッションとマイペースなキャラクターで人気のアーティスト。タレント、女優、モデルとマルチに活躍中。愛称は「あのちゃん」。アイドル活動後、2020年より「ano」名義でソロ音楽活動を開始。2022年発売のシングル「ちゅ、多様性。」の「ゲロチューダンス」がTikTokで話題になった。

3位:粗品(霜降り明星

お笑いコンビ霜降り明星のツッコミ担当。タレントのみならずミュージシャン、YouTuberとしてマルチに活躍中。今年9月にはYouTubeチャンネル「粗品 Official Channel」が登録者160万人を達成した。ギャンブル好きとしても知られており、競馬を予想する動画がYouTubeで人気のコンテンツとなっている。

4位:アンミカ

パリコレ参加経験もあるファッションモデル、タレント。ポジティブ思考で「ポジティブモンスター」の異名を持ち、2022年にバラエティー番組で「白って200色あんねん」と言い放ったフレーズが脚光を浴びた。今年7月には書籍の購入特典として制作された楽曲「アンミカーニバル」が配信開始された。

5位:やす子

元自衛官のピン芸人お笑いタレント。2019年まで陸上自衛隊に勤務し、その後芸人としてデビューした。「元自衛官」の肩書を生かしたフリップ芸が人気。HIPHOPRockをこよなく愛し、YouTubeチャンネル「やす子生存報告記」では自身で制作した楽曲を投稿しSNSで大きな話題を呼んでいる。

・コンテンツ部門

これまでのSNSとは少し異なり、自分の”素”を出せるコンセプトの「BeReal」、16のタイプの中から自分の性格を客観的に診断できる「MBTI診断」などがZ世代の中でブームとなった。

1位:BeReal

2020年にフランスでリリースされたSNSアプリ。特徴は「盛らない」ことです。アプリに通知が送られてきたら、2分以内に写真を撮ってシェアする。スマホに保存していた過去の写真や、別のアプリで加工して写真をシェアすることはできない。友人のリアルを知る楽しさからアメリカやヨーロッパの若者、とくにZ世代を中心に人気を集めている。

2位:ChatGPT

アメリカのOpenAI社が開発した自然な会話が行えるAI(人工知能チャットサービス。高度なAI技術を手軽に体験できることから話題を集め、2022年11月にリリースからわずか2ヶ月ほどで世界のユーザー数が1億人を突破した。誰でも簡単にチャットボックスに文章を入力するだけで使用でき、日本語でも使用可能。

3位:【推しの子】

週刊ヤングジャンプにて赤坂アカ横槍メンゴタッグを組み連載中の漫画。2023年4月からTVアニメの放送開始し、X(旧Twitter)の世界トレンド1位を獲得するほどSNSでも話題になりました。オープニングテーマのYOASOBIの楽曲「アイドル」は、リリースから約2週間で全世界の動画・ストリーミング累計1億回再生突破し国内外で大きな反響を呼んだ。

4位:MBTI診断

心理学に基づいた93問の質問に回答することで、16の性格タイプに分類される性格診断。特に韓国で大ブームになっており、きっかけは韓国の人気アイドルグループが診断結果をYouTube動画にアップしたことが話題となった。

5位:「なぁぜなぁぜ?

自分が普段から思っている不満や疑問を、可愛らしく伝えることでおもしろネタにしたり、皮肉めいた言い回しで世の中に問いかける表現。TikTokでマイクを片手に「◯◯が◯◯なの、なぁぜなぁぜ?」という動画が話題になった。

・スポット部門

多くの人々に絶大な人気を誇る作品の世界観を体感できるスポットが人気となった。また、お店の店員が友達という設定のカフェ「友達がやってるカフェ/バー」では、これまでの店員とお客の概念を覆すような感覚で、新しい体験ができることで話題だ。

1位:ワーナー ブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター

今年6月にとしまえん跡地にオープンした映画『ハリー・ポッター』の世界観が体感できるテーマパーク。ロンドンに次いで世界で2カ所目、アジア初のワーナー ブラザース スタジオツアー東京は、ハリーポッターの屋内型施設としては世界最大規模となり、迫力あるセットは口コミで大きな話題を呼んだ。

2位:ジブリ

今年はスタジオジブリ作品の魅力を紹介する展覧会『金曜ロードショージブリ展』と『鈴木敏夫ジブリ展』が日本各地で開催されました。映画の世界に飛び込めるようなフォトスポットも登場し、まるで主人公のように撮影できるというのも魅力。

3位:友達がやってるカフェ/バー

今年4月に原宿にオープンした店員が客に対し、まるで友達かのように接するというユニークなコンセプトのカフェ。あえてタメ口や友達のようなコミュニケーションを行うことで、新しい体験ができるとZ世代のあいだでも人気となりSNSでも話題になった。

4位:いい人すぎるよ展

「集合写真でいつも中腰な人」「メニューをこっち向きに見せてくれる人」など日常に潜む愛すべき"いい人"を集めて、文章のイラストやパネルにした企画展。発表後からSNSで話題を呼び、チケットは売り切れが続出して会場に大行列をつくった。

5位:クリスチャンディオール、夢のクチュリエ

ディオールが保存・管理する膨大なコレクションから、ドレス・バッグ・香水・デザイン画などの歴史的資料が多数展示された企画展。撮影禁止の作品を除き、場内での撮影とSNS発信が許可されていたため、SNS上で「ディオール展(Dior展)」と検索すれば、展示を賞賛する投稿が数多く見られた。

・グルメ部門

人気クリエイターHIKAKIN監修の「みそきん」は多くのインフルエンサーからレビューを受け、美味しいと話題に。味も保証され、話題性のあるグルメが人気となった。

1位:みそきん

人気動画クリエイターのHIKAKINさんが監修したカップラーメン。発売初日からSNSで話題になり、多くのインフルエンサーがSNSにレビューを投稿したことで人気にさらに火をつけ、売り切れる店舗が続出しました。8月に商品が再販されると、X(旧Twitter)上では「みそきんどこ」がトレンド入りした。

2位:10円パン

10円硬貨の見た目で甘めの生地にチーズがたっぷり入っている韓国発のスイーツ。熱々の生地を割った時に伸びるチーズの投稿がSNSでバズり、全国各地の店舗で行列ができるほどZ世代の間で人気を集めた。

3位:シェイクうどん

讃岐うどん専門店「丸亀製麵」から打ちたてのうどんを"振って"味わえる商品として5月に発売。振るだけで手軽にうどんを味わえる商品としてSNS上で話題になり、同社の発表によると、発売開始から3日間での累計販売数は21万食に上る大ヒット商品となった。

4位:ライスペーパー

生春巻きの皮などで使用される食材。注目を集めたきっかけは、TikTokクリエイターのみかさんがライスペーパーを使ったオリジナルレシピを考案・紹介したことだ。みかさんは「ライスペーパーネキ」の愛称で親しまれ、様々な食材をライスペーパーに包んで食べる豪快な調理法とユーモアある動画スタイルが視聴者にインパクトを与えた。

5位:おにぎり専門店

おにぎり専門店は、客の好みに合わせて具とご飯を組み合わせ、握りたてのおにぎりを提供する専門店です。東京・大塚にある人気おにぎり専門店「ぼんご」からのれん分けした店舗が、今年の初めから全国各地に出店されたことで多くの口コミがSNS上に投稿された。

(文=リアルサウンド編集部)

『Z世代SNSトレンドグランプリ2023』発表