近年、少子化の影響で廃校になる学校は少なくない。広い敷地を生かし、教育施設や福祉施設として利用する動きが進んでいる。
福島県の廃校になったある小学校は、ミニ四駆、ゴルフ、麻雀などが楽しめる「大人の秘密基地」に生まれ変わって…。
【合わせて読みたい】麻雀、パチンコができるデイサービスを発見 施設で目にした光景に驚き
■廃校になった小学校の姿に驚き…
9月下旬、あるX(旧ツイッター)ユーザーのポストに注目が集まった。内容としては、かつて小学校だった複合施設に泊まったところ、娯楽設備が充実していて満喫できたというもの。
巨大なミニ四駆コース、『機動戦士ガンダム』のプラモデルがズラリと並び、元体育館だったスペースを自由に使えるなど、あらゆる設備を備えていたという。調べたところ、この施設は福島県小野町にある複合施設「イイトコ」であることが判明。
2020年に閉校した飯豊小学校の校舎をリフォームし、22年から宿泊可能な複合施設として営業を始めた。施設には、オンラインゲームが楽しめるeスポーツルーム、全長300メートルのミニ四駆室、VR技術を駆使したゴルフシュミレータ室、動画を制作・配信できるライブ配信室などの設備を備えている。
関連記事:Googleアプリに大規模な不具合発生か? 「繰り返し停止」で使えないとの報告相次ぐ
■ネットでも魅了される人続出
廃校になった学校は、教育施設や福祉施設など、どちからかいうと仕事目的で活用されるのが一般的。その点、「イイトコ」は子供から大人まで遊べる施設になっている。
充実した設備は、ネット上でも話題に。「無限に体育館使いたい」「夜中に校舎探検とかできたりして」「校舎内で24時間鬼ごっこできるやん」「ミニ四駆とガンプラあるの熱すぎ」など、魅了される人が続出している。
件の施設はいかにして生まれたのか。「イイトコ」に取材したところ、開発者の遊び心あふれた思いが明らかになったのだ…。
関連記事:仲里依紗、9歳差の妹を初顔出し「レベチで美人」「仲家の遺伝子が凄い…」「モデルさんみたい」
■リニューアルに至った経緯
今回取材に応じてくれたのは、「イイトコ」の開発に携わり、合同会社LinkTOHOKUに勤める鵜沼(うぬま)誠さん。鵜沼さんは、自転車レースなどスポーツイベントを企画・運営する会社の代表で、過去に小野町で自転車レースを開催した縁で町と関わりがあった。
廃校のリニューアルに関わった経緯に関して、鵜沼さんは、「3年ほど前、小野町の5校あった小学校が統廃合して1校になりました。その際、地元の商工会長から『小学校の場所を自由に使っていいから、何か町が盛り上がることをやってほしい』と言われたんです。具体的に何をするかは決まっておらず、漠然とスタートしました」と振り返る。
広大な敷地を生かし、何か一つに特化した施設にしたいと考えたそうだ。鵜沼さんは、「子供の頃、秘密基地を作って遊んだのを思い出し、『大人の秘密基地』にしようと決めました。教室だった場所は30~40人入れますし、ひと部屋約60平米あります。田舎で移動するのは大変なので、遊び・食事・宿泊が一つの場所で完結できるようにしました」と話す。
外観は小学校のままだが、中はリフォームされていて、ビジネスホテルのようになっている。「夜の学校」に怖いイメージを抱きがちだが、教室やトイレもきれいに整備されているので、安心して泊まれるだろう。
関連記事:小川彩佳アナと離婚へ ベンチャー夫の呆れた一言「今からなら、遊んでも…」
■校長室が麻雀部屋に… 開発者のこだわり
施設には楽器等の設備も揃えており、夏休み期間は県外から訪れた大学生がサークルの合宿で利用することも多いそう。夜通しでミニ四駆、校庭で花火、体育館でバスケットボールなど、自由に遊ぶことが可能。
自由度の高さもこの施設の魅力だろう。なぜ、これほど自由に利用できるのか。
鵜沼さんは、「私がルールに縛られるのが苦手なので、公序良俗に反するようなことを除けば、自由に遊んでいただけます。一般的に、学校をリニューアルするとなると、役所がお金を出して管理するため、市の方針に従う必要があります。ですが、『イイトコ』は、建てるお金をすべてこちらで用意したので、町からは一切お金をいただいていません。だからこそ、いい意味で好き勝手にできるんですよ」と笑顔を見せる。
ちなみに、建物のリフォーム代や備品購入費等で1億円近くかかったそう。鵜沼さんの「大人の秘密基地」にかける情熱が窺える。
リフォームの際、こだわった点を尋ねたところ、鵜沼さんからは「反骨精神ですね。改装しているので面影はありませんが、職員室だったところをeスポーツ部屋に、校長室だったところを麻雀やお酒が飲める場所にしています(笑)」という笑顔のコメントが寄せられたのが印象的だった。
本来、学校にミニ四駆やゲームを持ち込むのはご法度。元学校だった場所で、そうした遊びができるところに、開発者の遊び心を感じる。
2023年も残り1ヶ月となり、何かと忙しくなる時期。仕事で疲れきった際、「イイトコ」で遊べば気分もリフレッシュできるかもしれない。
関連記事:佐々木希いよいよ離婚か…“無職”の夫・渡部建を公開批判!?
■執筆者プロフィール
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『コタツがない家』(日本テレビ系)、『いちばんすきな花』(フジテレビ系)、『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系)。
コメント