プレミアリーグ第12節が12日に行われ、リヴァプールとブレントフォードが対戦した。

 今季のリヴァプールは開幕から好調をキープし、前節終了時点での成績は7勝3分1敗。上位争いに食い込んでいる。前節は昇格組のルートン・タウンを相手に終盤にカウンターから失点を喫しながらも、後半アディショナルタイムにルイス・ディアスがゴールを決め、ドローに持ち込んでいた。ミッドウィークに開催されたヨーロッパリーグ(EL)ではトゥールーズに2-3で敗れ、今季のEL初黒星。公式戦連敗を避けたい今節は、本拠地『アンフィールド』に現在9位のブレントフォードを迎える。

 リヴァプールフィルジル・ファン・ダイク、ドミニク・ソボスライ、モハメド・サラーといった主力がスターティングメンバーに並んだ。遠藤航はELのトゥールーズ戦に続いて公式戦2試合連続のスタメン入り。今季のプレミアリーグで2度目の先発に名を連ねた。一方、ブレントフォードはマティアス・イエンセンやブライアン・ムベウモらがスタメンに入った。

 試合は立ち上がりからリヴァプールがボールを握ってゴールに迫る場面を作っていく。22分にはコスタス・ツィミカスからのスルーパスでディオゴ・ジョッタが左サイドを突破。ペナルティエリア手前の位置でマイナスへの折り返しを受けたソボスライが左足で斜めのパスを付けると、待っていたダルウィン・ヌニェスが流し込んだ。しかし、ここはオフサイドと判定され、得点は認められない。

 続く26分にもヌニェスにチャンスが到来。リヴァプールが右コーナーキックを獲得し、ツィミカスが左足で内巻きのボールを蹴り込むと、中央で競り勝ったファン・ダイクがヘディングシュート。ここはGKマルク・フレッケンに阻まれたが、こぼれ球に詰めたジョエル・マティプが頭で繋ぎ、最後はヌニェスがオーバーヘッドシュートを叩き込む。再びヌニェスがゴールネットを揺らしたが、再びオフサイドと判定され、先制とはならなかった。

 良いシーンを作りながらも均衡を破れないリヴァプールだったが、前半も終盤に差し掛かった39分に遂に試合を動かす。敵陣でマティプがボールを奪い返したところから、ソボスライを経由してボールを受けたトレントアレクサンダーアーノルドが縦パスを送る。中央で収めたヌニェスのポストプレーからサラーにボールが渡ると、ペナルティエリア右から左足で冷静にシュートを転がした。サラープレミアリーグでのホームゲーム6試合連続ゴールが決まり、リヴァプールが先手を取って前半を終えた。

 後半に入ると54分、ピッチ中央付近でパスを受けた遠藤のコントロールが乱れると、ルーズになったボールを巡って遠藤とクリスティアン・ノアゴールが接触。スライディングがレッドカードの疑惑としてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が入ったが、OFR(オンフィールドレビュー)に移行することなどはなくプレーは再開された。

 後半立ち上がりからの時間帯にはブレントフォードにチャンスを作られながら、リヴァプールはGKアリソンを筆頭とした守備陣が奮闘。ゴールを許さずに乗り切ると、62分には左サイドから細かくパスを繋いで攻撃へ。コーディ・ガクポからのパスを受けたディオゴ・ジョッタがペナルティエリア左でスルーパスを送ると、外側を駆け上がったツィミカスがなんとか残してクロスボールを送る。最後はサラーが頭で押し込んだ。サラーのこの日2点目でリヴァプールがリードを広げている。

 74分には敵陣で跳ね返されたボールを拾ったツィミカスが左サイドへ運び、斜め後ろで待っていたジョッタにボールが渡る。ジョッタがペナルティエリア左角からカットインすると、右足を振り抜き、見事なコントロールショットを突き刺した。EL・トゥールーズ戦に続くジョッタの公式戦2試合連続ゴールでリヴァプールが勝利を決定付けた。

 試合はこのままタイムアップ。直近の公式戦では2戦未勝利となっていたリヴァプールが、本拠地『アンフィールド』での全勝記録を継続し、勝ち点「3」を積み上げた。遠藤は加入後のプレミアリーグで初となるフル出場を果たしている。一方、3連勝中と好調だったブレントフォードは4試合ぶりの黒星を喫した。

 次節のプレミアリーグはインターナショナルマッチウィークを挟んで25日に開催される。リヴァプールは敵地でマンチェスター・シティと、ブレントフォードはホームで冨安健洋が所属しているアーセナルと、それぞれ対戦する。

【スコア】
リヴァプール 3-0 ブレントフォード

【得点者】
1-0 39分 モハメド・サラーリヴァプール
2-0 62分 モハメド・サラーリヴァプール
3-0 74分 ディオゴ・ジョッタ(リヴァプール

遠藤航はプレミアリーグで初のフル出場 [写真]=Getty Images