大谷の獲得には多くの球団が手を上げているが…本人はどのチームを選ぶのか注目が集まる(C)Getty Images

 ストーブリーグ真っ只中のメジャーリーグ、FA市場でのヤンキースの新たな動きが報じられている。

 米スポーツメディア『FANSIDED』スペイン版が、エンゼルスからFAとなった大谷翔平の獲得を優先しない方針であると伝えた。

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 現地時間11月12日(日本時間13日)に配信となったトピックでは「数か月前、ヤンキースフリーエージェントでショウヘイ・オオタニを獲得する最有力候補とみなされていたチームの一つだった」と説明。しかし、「メジャーリーグのマーケットが完全にオープンした今、この日本人はブロンクスチームの優先リストには入っていないようだ」と強調した。その上でヤンキースブライアン・キャッシュマンGMによる「彼は素晴らしい選手だ、それは我々全員が知っている。私たちは必ず話し合いをして、何が実現可能で何が不可能なのか、何が達成可能で何が不可能なのかを見極めるつもりだ」と語ったコメントを掲載。今月9日まで行なわれていたGM会議で発せられたとするこのコメントに対し、同メディアは「GMの短い声明によって、その解釈はさらに強まった」として、大谷の「争奪戦」からヤンキースが退くものと見通している。

 加えて、その理由としてヤンキースは先発ローテーションの強化が最優先であり、来季、大谷が右肘手術の影響により打者のみのプレーとなることからも、補強に費やす資金を「他の優先事項に振り向けなければならない。 それはヨシノブ・ヤマモトを追っているからだけではない」と述べ、複数の先発投手獲得に向かう可能性を指摘した。

 今季、ゲリット・コール以外2桁勝利に届かず、今後FAによる流出も見込まれているヤンキース先発陣。「二刀流スター」を加えることよりも、堅実な補強を行う可能性が高いと今回のトピックは伝えている。

 だが、同メディアでは投手補強最優先というチーム事情もあるとしながら、「2023年のMVP受賞の可能性がある日本のスター選手を獲得しないのは間違いだと考える人々もいるようだ」とし、他にも「アーロン・ジャッジとペアを組ませることが、どれほど(相手にとって)致命的なことか」として、両ホームランキングが並ぶ打線の魅力にも触れている。

 ヤンキースは今季ポストシーズン進出を果たせず、ワールドシリーズも2009年を最後に遠ざかっている。やはり投手陣の立て直しが今オフの最優先課題となることにより、大谷の獲得が見送られる可能性は高いのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ヤンキースも”大谷争奪戦”から撤退か 海外メディアが見解「優先リストには入っていないようだ」