2020年、2022年に「キングオブコント」、2021年、2022年に「M-1」の決勝へ進出した実力派コンビのロングコートダディ。彼らは今年、満を持して東京進出を果たしたものの、バラエティ番組の出演には慎重な姿勢だった。その理由として、堂前透(33)はタレント活動よりも「ネタ作りを優先したい」、兎(35)は平場(フリートークアドリブ)が苦手なことを挙げている。

11月11日放送の『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)で、ゲスト向上芸人とし登場したロングコートダディ。今年1月に同番組のひな壇芸人として出演した際、堂前透はアドリブが飛び交うスタジオに恐怖を感じ「今まで積極的に(出演を)断ってきた」と話していたが、兎によると最近の堂前は平場の仕事を引き受けるようになってきたという。だが堂前の「テレビスターになりたいわけではない」という思いは今も変わっておらず、できれば兎1人でどんどんバラエティに出てもらい、ロングコートダディの知名度を上げて欲しいようだ。

また、今年は大阪から多くの吉本芸人が上京したが、劇場の所属を断ったのはロングコートダディだけだったという。吉本は関東に複数の劇場を持っており、特にヨシモト∞ホールにはオズワルド蛙亭コットンなど人気芸人が所属している。今年東京に進出したニッポンの社長紅しょうが、マユリカも同劇場に所属した。賞レースを目指している若手がたくさんおり、場数を踏んで腕を磨く目的がある一方で、楽屋で同世代の芸人同士でお喋りするのも楽しいらしい。

しかし堂前は、劇場に“学校みたいなイメージ”を持っており、芸歴が15年目ぐらいの自分たちの売り出し方は自分たちで考えたいという思いから、全く所属する気がなかったそうだ。一方で、兎はヨシモト∞ホールに所属したかったようで、上京前に相方と激しい言い合いになったという。同劇場ではネタ見せだけではなくフリートークのコーナーがあることから「平場を強くしたい」と主張する兎に、堂前は「15年も芸人やっているのに何で平場強くなってないねん」と突っ込んでいた。

2014年の「キングオブコント」で優勝したシソンヌは、テレビを主体に活躍する長谷川忍(45)に対して、じろう(45)はネタ作りに多くの時間を割いている。そんな先輩コンビのパターンをロングコートダディは目指しているようだ。番組中、「堂前の足を引っ張るな!」とひな壇からヤジが飛んでいたが、兎自身も自分のトークスキルが相方の期待通りに成長していないことを悩んでいるのは確かだ。しかし、順当に準々決勝まで進んでいる今年の「M-1」に集中し、最高の結果を残すことができればあちこちのバラエティ番組に引っ張りだことなり、否応なく平場に強くなれるはずである。

画像3枚目は『FANY公式 2023年11月1日付Instagram「名場面(1)」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 みやび

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