いま世界で最も注目を集めている起業家イーロン・マスクの伝記映画が、第94回アカデミー賞で旋風を巻き起こした気鋭の映画スタジオ、A24製作のもと開発進行中であることがわかった。「Variety」など複数メディアが報じている。

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2002年にロケットの製造開発を行なうスペースXを起業し、電気自動車開発企業テスラのCEOを務めるなど様々なビジネスで成功してきたマスク。今年10月時点での純資産総額は2000億ドル以上といわれており、最近ではTwitter社を440億ドルで買収したことが波紋を呼ぶなど話題は尽きない。そんなマスクの生い立ちから成功までの道のりが記され、9月に刊行されたばかりのウォルターアイザックソンによる公式伝記が映画の原作になるとみられている。

メガホンをとるのは『ザ・ホエール』(22)でA24タッグを組んだダーレン・アロノフスキー監督。アロノフスキー監督は、ジャレッド・レトと20年以上ぶりにタッグを組み鈴木光司の短編小説「漂流船」を映画化する企画を準備中と数年前から報じられており、どちらが先に撮影開始となるのかは定かではない。

一方で、SNSや現地のソーシャルニュースサイトのスレッドなどでは、すでに「誰がイーロン・マスクを演じるのか?」という予想が盛り上がっている。なかでも有力視されているのは『ボヘミアン・ラプソディ』(18)でアカデミー賞主演男優賞に輝いたラミ・マレックや、近年再ブレイクの兆し著しいニコラス・ケイジ、さらにマスクがモデルになったとも言われている「アイアンマン」シリーズのロバートダウニー・Jr.など。

ほかにも『ザ・ホエール』で驚異的な役作りを見せつけたブレンダン・フレイザーや、「フレンズ」のジョーイ役でおなじみのマット・ルブランク、「ザ・モーニングショー」でマスクを彷彿とさせる億万長者を演じたジョン・ハム。また、『ソーシャル・ネットワーク』(10)でマスクのライバル的存在であるマーク・ザッカーバーグを演じたジェシーアイゼンバーグを期待する声もあがっている。

さらに、兼ねてからネットミームとしてマスクと瓜二つだと揶揄され続けている大女優キャシー・ベイツの名前を挙げる声もあったり、いっそのことマスク本人が演じるのもありなのではないかという意見も。とはいえ映画撮影は長時間が費やされるため、多忙なマスクを確保するのは難しい。マスクが推し進める生成AI技術を駆使して人工的にマスクを作りだせば解決できるという皮肉めいた提案も見受けられる。

誰が演じるにしても、“時代の寵児”といわれるイーロン・マスクの伝記映画となれば大きな話題を集めることはまちがいなし。今後届けられる続報を楽しみに待とう。

文/久保田 和馬

イーロン・マスクの公式伝記がA24製作で映画化!/[c]Everett Collection/AFLO