ナポリは14日、リュディ・ガルシア監督の解任とワルテル・マッツァーリ新監督の就任を発表した。

 昨シーズンはルチアーノ・スパレッティ元監督(現:イタリア代表)の下、セリエAで序盤戦から首位を快走し、元アルゼンチン代表FWの故ディエゴ・マラドーナ氏在籍時以来33年ぶり3度目のスクデット獲得を成し遂げたナポリ。しかし、チームを栄冠に導いたイタリア指揮官は今夏に退任。クラブは新シーズンに向けて、かつてローママルセイユ、リールなどを率いた経験がある59歳のガルシア氏を招へいした。

 “王者”として迎えた今シーズンは開幕2連勝を飾ったものの、昨シーズンほどの強さを見せることはできず、ここまでの戦績は6勝3分3敗の勝ち点「21」。直近で行われた第12節では下位に低迷するエンポリ相手に本拠地でまさかの完封負け。現時点ではチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位につけているものの、首位インテルとはすでに「10」ポイントの差が開いている。ガルシア監督をめぐっては、一部選手との確執が噂されるなど、シーズン序盤から解任の可能性が報じられていた。

 新監督に就任したマッツァーリ氏は1961年10月1日生まれの現在62歳で、現役時代はエンポリなどでMFとして活躍。1995年の引退後は指導者に転身し、ボローニャやサンプドリアなどの監督を歴任。2009年10月にはナポリ指揮官に就任すると、約4シーズンの在籍期間中にチームをコッパ・イタリア制覇やセリエAの2位に導いた。その後はインテルワトフォード、トリノを指揮。2022年5月にカリアリの監督を退いてからはフリーの状態が続いていたが、約10年ぶりのナポリ“帰還”が決定した。
 
 クラブは退任したガルシア監督に対し「彼とスタッフのこれまでの強力に感謝している」と伝えつつ、「おかえりなさいミスター!」とマッツァーリ新監督の“帰還”を歓迎している。

(左)解任されたガルシア前監督と(右)マッツァーリ新監督 [写真]=Getty Images