得意なジャンルは異なっても、メイクのトレンドを作りだしてきたヘアメイクアーティストが紡ぎ出すブランドは、今、とても眩しい。それぞれ一人ひとりが高い意識を持って、こだわりを光らせるブランドをご紹介。今回は岡田いずみさんをフィーチャー。

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文=橋本優香

たくさんの肌悩みに寄り添う経験が活きたブランド

 名立たるモデルや女優のメイクを手掛ける岡田いずみさん。ブランドの立ち上げる前から思っていたのは、みんな「クチコミや噂を鵜呑みにして、自分の肌と照らし合わせることなく、見当違いのアイテムやスキンケア方法を選んでしまっていて、それが、逆に肌を傷めて思ってしまっている」ということだいう。

 縁があり「ほぼ日」とコスメを立ち上げることになった際に岡田さんが思ったのは、「美容初心者であっても、誰もが間違えず、キレイになれるコアなアイテム」、そして、「誰もが実感できる、頼もしい効果のコスメ」を作りたかったと振り返る。

ほぼ日」と一緒に目指したのは“世の中に形のないコスメブランド”。化粧品会社ではないからこその大変さと強みをどう活かすか、それが岡田さんを苦しめたといいます。

「アイデアを出したり、価値観を伝えても、理解し合えるまで時間がかかります。見えていないアイテムを語るので仕方はありませんが、きっとサンプルを見れば、ほぼ日の皆さんに理解してもらえるはずだと信じて、長く向き合い続ける時間がありました。生まれてきた製品の確かな手応えを得て、今ではお互いの視点を通して意見を出し合い、ブランドの核を多面的に眺めることで、新たな商品やコンテンツの開発に繋がっていると感じます」(岡田さん)。

天然のバリアである皮脂膜に着眼した美容液

 スキンケア初心者の方にも、美容賢者の方にもファンが多い、一番人気のアイテムは「守る・育む」を同時に叶えるオールインワン美容液「starting!(スターティング)」。

「わたしたちの肌の最も表面にある、水分と皮脂からなる天然のバリア、“皮脂膜”。皮脂膜が最も頼もしいバランスで構成されているのが22歳頃と言われているんです」と岡田さん。

「starting!(スターティング)」は天然由来100%の植物オイルコンプレックスで22歳の元気な皮膚膜を再現し、肌を頼もしく育む北海道生まれのサラブレッドから抽出したプラセンタを高配合したオールインワン美容液。また、ヘアメイクアーティストとして使い心地にもこだわりがある。「肌にすっと広がって浸透する、べたつかず、さらりとした使用感とこころが晴れやかになる穏やかな柑橘の香りは、メイク前はもちろん、朝も夜も、ボーダレスにどなたにも好感を持って使えると思います」(岡田さん)。

 

“いいかげん”でいい!?5色のカラーバームセットはボーダレス仕様

 ヘアメイクの経験上、光と影、血色感を与えるシンクシェード、ライトと、肌悩みに寄り添う2色(コントロール、コンシーラー)の合計5色があれば、眉も、目元も、頬も、唇も、美しくメイクすることができる名品として、発売以来、売れているのがカラーバームセット。

「肌の個性や好みに合わせて、混ぜ合わせて自分色をつくることもできます。肌なじみがよく保湿力があり、スキンケア効果もあります。バームスティックタイプなので、操作性が良く、誰でも簡単につけたり、なじませることができ、”いいかげん”でも”ちょうどいい加減”に彩ることができます」(岡田さん)。

 特に骨格をきわ立たせ、印象を深めるつややかな陰影を作るバームスティックシェード(写真右)は”いかにも描きました”という技巧的な感じになりにくく、眉の足りない箇所にブラシを使って描けば、一層自然な仕上がりになります。ヘアメイクアーティストのプロからも、美容男子からも好評です。

ごきげんな毎日の力になれるように…ブランド名の意味

 人を美しくする仕事を歩む中で確信した、一番の美の秘訣は、美しい血色感を生み出すことという、岡田さん。「真紅は、いきいきとした血色感、透明感、立体感、色気、優しさ、妖しさまでも、たった一色で多様な個性を鮮やかに彩ります。まさに生命の輝きに満ちた血色そのものの美しさです」。

 そんな血色感の意味もある、「Shin;Kuu」というブランドは着実に進化を遂げている。その大きな要因は、美容業界ではないほぼ日のメンバーから出る声が、言い換えればお客様そのものの意見だったからと岡田さんはいいます。そんな岡田さんが作り出す「Shin;Kuuシンクー)」のアイテムは、細かなディテールにもこだわり、使う側がワクワクするような精巧な細工がいくつもある。まだ、使ったことのない人は、是非、一度、お試しを!

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岡田いずみ 大手化粧品メーカーのヘアメーキャップアーティストとして、広告ビジュアル、コレクションなどに携わり、2005年よりフリーランスに。2021年2月、「ほぼ日」発の肌と道具とメイクのブランド”Shin;Kuu”のディレクターを務める