「スタートアップ:夢の扉」(2020年)、「二十五、二十一」(2022年)などで熱い注目を集める韓国の俳優ナム・ジュヒョク主演の最新作「ヴィジランテ」の第1、2話が11月8日に配信された。爽やか好青年キャラから一転、今作で演じているのは、深い怒りと憎しみを抱く“ダークヒーロー”。1話冒頭から、これまで見せたことのないジュヒョクの冷たいまなざしと激しいアクションがさえわたった。

【写真】ナム・ジュヒョクのイケメン警察官姿に“もん絶”必至

優等生から一転、悪人を裁くダークヒーローに

ドラマ「ヴィジランテ」は韓国の人気ウェブ漫画を原作に、表向きは善良な学生キム・ジヨン(ジュヒョク)が、夜な夜な街に出ては法の網をかいくぐる悪人たちを成敗していくアクションスリラー。2023年3月から兵役に就いているジュヒョクの入隊前最後の作品としても注目を集めている。

幼い頃、街のごろつきに母親を殺されたジヨンにとって、罪を犯しながらも早々に社会復帰してのうのうと暮らし続ける悪人たちは憎しみの対象。昼間は警察学校トップの模範生として生活しながら、夜になると“自警団”を意味するダークヒーロー・ヴィジランテに変貌し、社会をなめきった悪人たちに制裁を加えていく。

■シャワーシーンも…1話からジュヒョクの魅力爆発

第1話では、警察学校で友人たちと授業を受け、他愛ない日常を過ごすジヨンの平穏な学生生活と、フードを目深にかぶって夜の町に出ていく“ヴィジランテ”としての顔が、ギャップ鮮やかに描かれた。

授業態度もよく教授からも信頼され、友人たちとの関係も良好で、そのうえ近所のおばあちゃんにも優しい…。昼間のジヨンは、ジュヒョクがこれまで演じてきた青春ドラマの主人公たちを彷彿させる爽やか好青年だ。柔道の授業やその後のシャワーシーンでは、鍛え上げた肉体を惜しげもなく披露している。

そんなジヨンが、夜の闇の中ではガラリと変貌。別人のように冷酷な眼差しで、容赦ない制裁を加えていく。標的は、早々に勾留が解かれた暴行犯、手術と偽って性的暴行を繰り返す医師、殺人を犯したのに軽過ぎる刑罰で結審した被告人といった犯罪者たちだ。

■冷たいまなざし、吐き捨てる憎悪の言葉

今作が本格アクション初挑戦というジュヒョク。だがとてもそうは思えないキレのある動きで、悪人と見定めた相手を完膚なきまでにたたきつぶすジヨンを演じている。

ときに目を背けてしまいたくなるほど激しいアクションは、ジヨンの胸に深く刻まれた憎しみの感情の表れだ。悪人たちを前にして「人の家庭を壊したお前がなぜ生きている」「良かったよ、クソ野郎のままで」と無表情で吐き捨てる一言一言にも激しい憎悪がこもる。

冷たいまなざしと激しいアクションに“見たことのないナム・ジュヒョク”が詰まっていて、昼間の優等生との鮮烈なギャップに目を奪われる。1・2話を視聴したファンからも早速「ジュヒョクの二面性に痺れた!」「ダークヒーローなジュヒョクがかっこよすぎて目が離せない!!」の声が上がった。

■ヒーロー扱いを受けるジヨン…正義とは?

法に頼らず、自らの手で悪人たちを殺害するジヨンはやがて、社会からヒーロー扱いを受けるようになっていく。

「法は穴だらけだ。守ってやる必要のない悪人ばかりを擁護する。俺がその穴を埋めてやる。それが正義だ」とジヨン。マスコミは彼を“ヴィジランテ”と呼んで英雄視し市民をあおるが、ジヨンのやっていることは暴力による殺人だ。警察がジヨンを逮捕しようと捜査する一方で、市民は「被害者を助けてくれた人を犯人にしないで!」と正体不明の“ヴィジランテ”に声援を送る。個人が暴力によって制裁を加えることは、本当に正義なのか?本作は、そんな重いテーマに真っ向から向き合っていく。

独自に悪人を裁いていくジヨンと、あくまでも彼を暴行犯として追う警察。そして“ヴィジランテ”を擁護する市民たちと、市民をあおるマスコミの存在…。それぞれの視点から語られる“正義とは?”。この大きな問題に、今作はどんな答えを用意しているのだろうか。ジュヒョクのダークヒーローぶりに加え、ストーリーへの興味もかき立てる、そんなアクションスリラーの開幕だ。

「ヴィジランテ」は、ディズニープラス スターで独占配信中(全8話/毎週水曜2話ずつ配信)。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

ナム・ジュヒョクがダークヒーローを演じる「ヴィジランテ」/(C)2023 Disney and its related entities