メジャー1年目で12勝を挙げた千賀。当然のようにサイ・ヤング賞でもトップ10入りをした。(C)Getty Images

 メジャーリーグで個人タイトルの発表が続いている。現地時間11月1日には、全米野球記者協会(BBWAA)が選出する両リーグサイ・ヤング賞が発表された。

 見事に戴冠したのは、アメリカン・リーグヤンキースの剛腕ゲリット・コールナショナルリーグパドレスの左腕ブレイク・スネルだった。前者が満票、後者が全記者30人の1位票のうち28を得ての堂々たる受賞となった。

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 両者の受賞に異論はなかった。がしかし、ナ・リーグで7位となったメッツ千賀滉大に対する得票数は一部で物議を醸している。

 メジャー1年目の今シーズンに千賀は上々の成果を出した。29先発(166と3/1回)で投げ、チームトップの12勝(7敗)、さらにリーグ2位の防御率2.98を記録。そのほかにも202奪三振奪三振率10.93とまさにエース級の働きを見せた。

 そんな千賀に集まったのは、3位票と4位票の各3票ずつの15ポイント。2位票すらも入らない結果に、地元メディアは「評価が低すぎる」と異論を唱えている。

 米メディア『FanSided』は「ある意味でサプライズだ。コウダイ・センガがサイ・ヤング賞投票でまさかの7位になった。多くの人々は、2023年の彼のパフォーマンスは5位以内で当然だと断言するはずだ」と反発。「受賞したスネル(防御率2・25)と千賀の2人だけが、今季ナ・リーグ先発投手陣で防御率が3点未満だったからだ」と訴えた。

 また、メッツ専門のポッドキャスト番組『SheaHello』のホストを務めるケーシー氏は自身のX(旧ツイッター)で「これは馬鹿げている」と強調。さらに「ピッチングニンジャ」の愛称で知られる投球分析家のロブ・フリードマン氏も「センガはもっと上位であるべきだ」と指摘している。

 まさかのトップ5入りも逃した千賀。反発の声が相次いだのは、彼が1年目に残した功績がそれだけ強烈だった証と言えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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