EURO2024予選・グループA第9節が16日に行われ、キプロス代表とスペイン代表が対戦した。

 先月15日に行われたノルウェー戦に勝利したことで、EURO予選2試合を残し、8大会連続12度目の本大会出場を決めたスペイン。従来の主力に加え、新たに4選手を代表に初招集するなど、早くも照準を本大会に合わせるなか、勝ち点「0」でグループ最下位に沈むキプロスの撃破に向け、敵地へと乗り込んだ。

 試合は、開始早々に“神童”がスコアを動かす。5分にスペインがポゼッションでキプロスを敵陣に押し込むと、ボックスの手前で縦パスを受けたガビが、自身の左側で待つミケル・メリーノにボールを繋ぐ。ゴール前に送られたパスにホセルが走り込みシュートを狙うが、ミートできずにボールは流れてしまったものの、大外でフリーとなっていたラミン・ヤマルが、落ち着いてGKをかわしてネットを揺らし、スペインが先制に成功した。

 勢いに乗るスペインは、22分にドリブルで持ち運んだセンターバックのパウ・トーレスが、左サイドで高い位置をとっていたアレハンドロ・グリマルドへとスルーパスを供給。ダイレクトでペナルティエリア内に折り返すと、ポケットに侵入したミケル・オヤルサバルがワンタッチで流し込み、貴重な追加点を奪った。

 さらに、スペインは28分に右サイドでコーナーキックを獲得。キッカーを務めたオヤルサバルが左足で鋭いボールを送ると、相手DFとの駆け引きを制したホセルが右足で合わせ、リードを3点に広げた。

 しかし、38分にアクシデントが発生する。右サイドからのグランダーのクロスへ飛び込んだオヤルサバルが、左足を痛めたことで負傷。ここまで1ゴール1アシストマークしていたなかでの、悔しい交代となってしまった。

 迎えた後半も、ボールを支配するスペインと、ブロックを敷きながらカウンターを狙うキプロスの構図に。しかし、なかなかスペインが4点目を奪えずにいると、75分にキプロスが中盤でボールを奪取し、カウンターを仕掛ける。ハーフライン付近で、相手選手とのコンタクトを制したハラランボス・ハラランブスが、スペインDFのギャップを通すスルーパスを送り、最終ラインの裏に抜け出したコスタス・ピレアスが確実にゴールへと沈め、キプロスが1点を返した。

 結局、試合は3-1で終了し、スペイン代表が勝利。グループリーグ5連勝を飾った。キプロスEURO2024予選の全8試合を消化し、グループ最下位での敗退が決まった。スペインは次節、19日にホームでジョージアと最終節を行う。

【スコア】
キプロス代表 1-3 スペイン代表

【得点者】
0-1 5分 ラミン・ヤマルスペイン代表)
0-2 22分 ミケル・オヤルサバル(スペイン代表)
0-3 28分 ホセル(スペイン代表)
1-3 75分 コスタス・ピレアス(キプロス代表)

ハイライトスペインの“至宝”16歳のFWヤマルが冷静すぎる先制弾
1ゴール1アシストをマークしたオヤルサバル(画像は10月のスコットランド戦)[写真]=Getty Images