株式会社アイティフォー(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:佐藤 恒徳)は、債権回収会社(以下、サービサー)向けの債権管理システム「TCSサービサーシステム」の完全リニューアルに着手しました。業界動向やシステム環境の変化に対応した次世代のパッケージとして、2024年5月のリリースを目指します。

◆「TCSサービサーシステム」とは

TCS(Total Collection System)サービサーシステムは、1999年のリリース以来、サービサー73社(2023年11月現在)中の36社で採用されている業界スタンダードの債権管理パッケージです。サービサー向けに開発された債権管理システムで、架電や文書発行などの債権回収の基本機能に加えて、法務省宛ての法定帳簿・事業報告書の作成や入金処理などのサービサー業務に必要な機能を網羅しており、受託・買取債権のいずれにも対応が可能です。

◆新パッケージが目指すもの

この度、パッケージ完全リニューアルを行うこととなりました。新パッケージではサービサーに必要な機能を充足し、新しい機能を取り入れ、外部チャネルとの連携の充実を図ります。またクラウドなどのシステム環境の変化や、新たなシステム基盤に対応します。具体的な対応は以下の通りです。

  1. クラウド基盤に対応。セキュリティの強化を実現し定期的な基盤更改の煩わしさを削減。

  2. 交渉基本画面のレイアウト変更や画面色変更、タブ複数表示などを行い、情報量の増加に対応。

  3. 回収自動化に向けた外部ツール(SMS【注1】、IVR【注2】、プレディクティブダイアラ、入金約束受付サービス「NYUS」)との連携の充実を図り、API【注3】を実装。

  4. 内部統制の強化に対応。法務省立入検査時の指摘事項への対応や、民法改正への対応を実装し、架電・文書発行制限、被災地対応などの回収ルールのシステム制御機能を強化。

  5. EUC【注4】データの出力内容を拡充し、データを活用した各種分析の強化をサポート。

当社が当該パッケージのリニューアルに踏み切ったのには、次のような背景があります。

◆リニューアルの背景1.:サービサー業界の動向の変化

取り扱い債権数はコロナ禍による需要停滞等により減少傾向にありましたが、昨年より増加に転じており、また円安・物価高や金利上昇等による景気後退の兆候も見られるため、今後の不良債権の増加が見込まれます。昨年より経済産業省を中心とした「中小企業活性化パッケージNEXT」の取り組みが始まり、再生系サービサーを活用した支援スキームの創設が掲げられるなど、サービサーの取り組みが多様化することが予想されます。また、反社勢力との関係遮断や個人情報保護の取り組みなど、内部統制強化の要請は強まる一方となっており、厳格な対応が望まれています。

◆リニューアルの背景2.:システム環境の変化

スマートフォンの普及により、督促交渉の際の顧客とのタッチポイントがスマートフォンに集約されており、SMSやIVRによる連絡手段が一般化しています。これらの連絡手段は自動化が可能なため、債権管理システムにおいては自動化ツールとの連携が必須となっています。連携の手段としてはAPIを活用するサービスが増えており、TCSもさまざまな外部サービスとの連携を想定してAPIの実装が求められています。また、AIやビッグデータを活用したデータ分析も重要性を増しており、システム基盤については金融業界においてもクラウド活用が一般的となっています。

アイティフォーは、2024年5月のシステムリリースを予定して開発を進め、現行サービサーユーザー36社の新パッケージへの切り換えを図るとともに、業界シェアのさらなる拡大を目指します。

【注1】ショート・メッセージ・サービスの略。携帯電話同士で電話番号を宛先にしてメッセージをやり取りするサービスのこと。

【注2】インタラクティブ・ボイス・レスポンスの略。コンピューターによる音声自動応答システムのこと。

【注3】アプリケーション・プログラム・インターフェースの略。あるソフトウェアの機能を別のソフトウェアから呼び出す仕組み。

【注4】エンドユーザー・コンピューティングの略。情報システム部門以外の、現場で業務を行う人が自主的にコンピューターを操作して、ソフトウェアの開発や運用に携わること。

【関連URL】

・TCSサービサーシステム

https://www.itfor.co.jp/financial/svs.html

【プレスリリースURL】

https://www.itfor.co.jp/news/newsdetail.asp?nr=231116a

【アイティフォーについて】

アイティフォーは、1972年の創業以来、地域のお客様を中心にITソリューションをご提供してきました。1983年に日本で初めて開発した「延滞債権管理システム(オートコールシステム)」をはじめ、自治体向けサービスやキャッシュレス決済、セキュリティなどさまざまな分野のソリューションで地方DX、さらには地方創生に貢献しています。お客様だけでなくその先にいる社会の人々のニーズに「寄り添うチカラ」で応えるべく、これまで蓄積してきた技術やノウハウに加え、イノベーションによる新たな価値をご提供します。

【報道機関からのお問い合わせ先】

広報部 TEL:03-5275-7914 E-mail:kouhou_ml@itfor.co.jp

【株式会社アイティフォーの概要】

会社名  :株式会社アイティフォー ※東証プライム(4743

代表者  :代表取締役社長 佐藤 恒徳

本社所在地:〒102-0082 東京都千代田区一番町21番地 一番町東急ビル

電話   :03-5275-7841(代表)

URL    :https://www.itfor.co.jp/

配信元企業:株式会社アイティフォー

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ