観光客のそれ、ハッキリ言って邪魔なんですよね…。

「手ぶら観光」のすゝめ

「大型手荷物の持ち込み 深刻な問題です」

京都市交通局が2023年11月、ウェブサイトや地下鉄駅などに、こう訴える6コママンガ風のポスターを掲示しました。市バスへスーツケースなどの大きな手荷物を持ち込まないよう呼び掛けています。

地元の利用者からは、「旅行者の大きなスーツケースが多く、乗車するのに困りました」「観光客が大きい荷物を持って乗って来たので、降りる時に苦労しました」といった声が寄せられているそう。交通局も、「車いすやベビーカーご利用の方にとって不便になったり、降りる方の通路をふさいだり、お客様が乗車できなかったりする原因になっています」としています。

旅客運送にかかる契約である「京都市乗合自動車運送約款」には、手荷物のサイズは長さ1m、総容積0.027立方メートル、総重量10kgと定められています。しかし逸脱したからといって、現行で乗車拒否や追加料金などの対応は取られません。交通局は持ち込み制限や有料化を検討したものの、実現は難しいといいます。

そこで交通局は、車内に荷物置きスペースを設置。約800両のうち約40%に施工したとしています。同時に「手ぶら観光」を推奨します。

これは、ホテルや駅などに手荷物を預けたり、次の目的地へ配送したりすることで、大きな手荷物を持たずに観光すること。手ぶらなら、バス車内の混雑も低減されます。

交通局は「市民の方も、観光客の方も、1人でも多くのお客様に市バスを安全・安心・快適にご利用いただくため、大型手荷物の持ち込みはご遠慮ください。大きな手荷物をお持ちのお客様は、地下鉄をはじめとした鉄道の利用をご検討ください」としています。

京都市バス。写真はイメージ(画像:京都市交通局)。