代表曲である『愛は勝つ』をはじめ、さまざまな楽曲を届けてきた、シンガーソングライターのKANさん。

2023年11月17日、KANさんが61歳で亡くなっていたことが分かりました。KANさんは同年3月に、日本ではほとんど症例のないメッケル憩室がんであることを明かしています。

復帰を目指して、闘病生活を送っていたKANさんの旅立ちに、多くのファンや同業者から悲しむ声が上がりました。

きゃりーぱみゅぱみゅ、KANさんとの『サイン』エピソードに言及

アーティストの、きゃりーぱみゅぱみゅさんも、KANさんと交流があった1人。

生前のKANさんは、ライブに毎回足を運ぶほど、きゃりーさんのファンだったといいます。そして、そんな2人には、忘れられないエピソードがありました。

きゃりーさんが言及したのは、『おそろいのサイン』についてのエピソード。

実は、2014年以降にKANさんが書いたサインは、きゃりーさんのサインにそっくりなのだとか。

KANさんは、サインがおそろいのようにそっくりな点について、ウェブサイトでこのように明かしています。

5月28日(木)、お天気のいいお昼。いつものように車を走らせていると、前方の交差点キラキラ光る女性が立っていました。お! そうだ、間違いない、きゃりちゃんだ! と確信した私は、すぐ先のコンビニエンスストアの駐車場に車を停めて、新サインの入ったカバンを持って、キラキラ光る女性のもとに駆け寄りました。それはまぎれもなくきゃりちゃんです。

「あの・・」と声をかけた瞬間、彼女は「あ!」と私の存在に気づいてくれました。

そして、「あの、サインのことなんだけど・・」とカバンから色紙を取り出して、「僕はきゃりちゃんと同じサインにしたくて・・・」と話しだすと、「はい、知ってます。」とやさしい笑顔で答えてくれて、「でも、きゃりちゃんがイヤだったらやめるんで・・・」と言うと、「いえいえ、だいじょぶです」と言ってくれました。「ホントに!?」と確認すると、「はい、うれしいです」と言ってくれました。そして色紙を指差して「ここをこういう風に変えて・・」と説明すると、「ふふふ」と微笑んでくれました。

私は「ありがとう」と何度も言って、私は停めてあった車に戻り、きゃりちゃんはやってきたタクシーに乗りました。

はぁぁ・・・、よかった。うれしい・・・、うれしすぎる。こんなにうれしいことって、人生でなかなかないぞ。なんだかうれしすぎて胃が痛くなってきました。

うれしすぎて胃が痛くなるなんてことも人生でめったにあることじゃないでしょう。

KAN オフィシャルウェブサイト ーより引用

「きゃりーちゃんと同じようなサインに変えたい」と思ったKANさん。なんと、きゃりーさんに直接声をかけ、許諾を取ったのだとか。

中学生の頃に考案してから40年ほど使ってきたKANさんのサインが、この日をきっかけに、きゃりーさんの影響でかわいらしいデザインに変わったのです。

この日、「きゃりちゃん、ありがとう。これからもずっとずっと大ファンです」と想いをつづっていた、KANさん。その気持ちは、きゃりーさんにも伝わっていたようです。

2人のアーティストによる心温まるエピソードに、KANさんときゃりーさんの双方のファンから、反響が上がっています。

・そんなエピソードがあっただなんて!いい話だなあ。

・きゃりーちゃん、ありがとう。絶対に、雲の上にいるKANさんは喜んでいるよ。

・KANさんは、ラジオでもよくきゃりーさんの話をしていました。大ファンだったんですね。

きっと今後もKANさんは、きゃりーさんの繰り広げるステージを見守り続けることでしょう!


[文・構成/grape編集部]

出典
@pamyurinKAN オフィシャルウェブサイト