人気アニメ「東京リベンジャーズ」(毎週火曜深夜0:00-0:30ほか、テレ東ほか/ディズニープラスで定額制見放題独占配信)の“天竺編”。11月14日に放送された第44話「Turn the tide」では、東卍と天竺が全面対決。この抗争にかけるそれぞれの思いが溢れ出した。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】さまざまな思いが行き交った第44話の場面カット(152枚)

東京リベンジャーズ「天竺編」とは

アニメ「東京リベンジャーズ」は、「週刊少年マガジン」(講談社)にて連載された和久井健の人気コミックを原作としたタイムリープサスペンス。人生どん底のダメフリーター・花垣武道(CV:新祐樹)が突如目覚めたタイムリープ能力で12年前に戻り、中学時代の恋人・橘日向(CV:和氣あず未)が不良集団「東京卍會」に殺されるのを阻止しようと奔走する姿を描く。

実写映画化もされた人気作で、TVアニメは「8・3抗争編」「血のハロウィン編」が2021年4月から9月、「聖夜決戦編」が2023年1月から4月まで放送された。その続編となる「天竺編」が10月3日にスタート。「天竺編」では、“無敵のマイキー”こと佐野万次郎(CV:林勇)率いる東京卍會と黒川イザナ(CV:島崎信長)率いる天竺の間で勃発した、東京卍會最大にして最後の抗争“関東事変”が描かれる。

■関東事変のはじまり、東卍の士気を高めたのは?

天竺による数々の奇襲により、各隊の隊長がほぼ全滅となった東卍。さらに、エマの命が奪われたことでマイキードラケン(CV:福西勝也)は茫然自失に陥る。天竺との抗争当日、夜10時を回っても東卍は約束の場所に現れず、天竺の隊員たちは高を括っていた。ただ一人、稀咲(CV:森久保祥太郎)を除いては。

「アイツは来るよ」

その瞬間、バイクのエンジン音が鳴り響く。稀咲が予想していた通り、武道というヒーローはやってきた。勝算のない戦いに尻込みしていたメンバーの心を奮い立たせ、マイキーに代わって東卍の先頭に立った武道。ついに、東卍と天竺による戦いの火蓋が落とされた。

先陣を切ったのがぺーやん(CV:野津山幸宏)だ。S62世代で流行った儀式である“魁戦”で、ペーやんは班目(CV:内山昂輝)とタイマンを張ることに。イザナ曰く班目は天竺きっての狂犬と呼ばれる人物。武道たちが不安とともに見守る中、一瞬にしてタイマンの決着がつく。三ツ谷(CV:松岡禎丞)も「腕っぷしならオレより上」と一目置くペーやんが、一撃で班目を仕留めたのだ。

■東卍の勢いを止めるイザナ

ペーやんが早々にタイマンで勝利を収めたことで、東卍側の士気は急上昇。武道も背中を押され、高みの見物を決めている稀咲に「長い戦い!!! ここで終わりにしようぜ!!!」と心で宣言する。そして、武道の合図とともに東卍は天竺との全面対決に身を投じるのだった。

天竺400人に対し、東卍50人と数に圧倒的な差があるこの戦い。東卍メンバーは武道に飛びかかってくる天竺の隊員たちを必死に足止めする。武道がいち早く、稀咲の元へ辿り着けるように。そんな仲間たちのおかげで一直線に前へ進む武道。その頭に浮かぶのは、1回目のタイムリープの後、直人(CV:逢坂良太)に見せられた写真にうつる現代の稀咲の姿だった。

「今度こそ テメェをぶっ飛ばして 未来を変える!!!」と武道の心が奮い立つ。だが、ここまで天竺と互角に戦っていた東卍の勢いが一瞬にして止まる。イザナが、無双状態だったペーやんを蹴りで瞬殺したからだ。そんなイザナを見て、S62世代のメンバーはあの日の約束を思い出していた。

■イヌココのやりとりが注目の的に

イザナムーチョ(CV:小野大輔)、モッチー(CV:稲田徹)、灰谷蘭(CV:浪川大輔)、竜胆(CV:下野紘)、斑目の6人は少年院で出会った。本来はまとまるはずのない荒くれ者だった彼ら。しかし、イザナは圧倒的な強さをもって彼らを一つに束ねた。

少年院時代、「いつかみんなで集まろう その時まで……もっと極悪(きわめ)ろ」と5人に命令したイザナ。その“いつか”がついにやってきたのだ。イザナとの約束を果たすため、モッチーは千冬(CV:狩野翔)、蘭は八戒(CV:畠中祐)、竜胆は“アングリー”こと、ソウヤ(CV:河西健吾)にそれぞれ立ちはだかる。

一方、稀咲の元へひた走る武道を足止めするのが、鶴蝶(CV:山下誠一郎)だ。元々は武道と幼馴染で、東卍に裏切り者がいることを教えてくれた鶴蝶。本当はこんな抗争したくないんじゃないのか、と問い詰める武道。しかし、現在のヒーローであるイザナについていくことを決めた鶴蝶は、その問いかけに答えなかった。

もう一人、自らの意志で天竺を選んだのがココ(CV:花江夏樹)だ。ココはムーチョに無理やり連れ去られたが、お金にならない東卍よりも今日の抗争に勝利する天竺にいる方が賢い選択だと言う。そんなココは、自分を迎えにきたイヌピー(CV:榎木淳弥)を「オマエにはポストを用意してある」と天竺に誘う。しかし、それを拒否し、「テメェいつまで… “赤音(あかね)”にこだわってんだよ!?」と返すイヌピー。ココがお金にこだわる理由は、その“赤音”という人物に関わっているのだろうか。

東卍と天竺の抗争が始まり、さまざまな思いが行き交った第44話の放送を受け、SNSでは「魁戦でぺーやんが勝ち、東卍は圧倒的戦力差の中で善戦するが、イザナの強さも本物だった 」「たけみっちを守って前に行かせるみんなかっこいい」「イヌココ対立ツラいよ…」と各登場人物への思いが呟かれている。

島崎信長の崎は正しくは「たつさき」

■文/苫とり子

アニメ「『東京リベンジャーズ』天竺編」第44話が放送/(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会