2023年11月2日、『2023ユーキャン新語・流行語大賞』のノミネートワード30語が発表された。候補のなかには、中学生YouTuberグループ・ちょんまげ小僧のメンバーの挨拶「ひき肉です」が含まれており、ちょんまげ小僧の注目度の高さがうかがえる。今回は、今年大いにYouTube界を盛り上げたちょんまげ小僧の凄さに迫ってみたい。

参考:【写真】ブレイクの要因となったちょんまげ小僧の挨拶

 ちょんまげ小僧は現役中学生6人からなるYouTuberグループ。2022年12月にYouTubeチャンネルを開設すると、2023年8月21日には登録者数100万人を突破。現在その数は153万人まで伸びており、瞬く間にトップYouTuberの仲間入りを果たした次世代クリエイターだ(2023年11月16日時点)。

 6人それぞれが強烈な個性をもち、その魅力を高い編集力で広めてきたちょんまげ小僧。中学生のみで構成されているグループがここまで注目を集めた要因は、やはり動画冒頭のキャッチーな挨拶によるものが大きい。ちょんまげ小僧のメンバーたちは、持ちネタのようなユニークな挨拶をもっており、グループ名にもなっているリーダー・ちょんまげ小僧の挨拶である「ちょちょちょんまげ、どうもちょんまげ小僧です!」はそのひとつ。とくにメンバーのひき肉が、「ひき肉です」といいながら両手を前後に大きく広げる挨拶には、人気YouTuberのみならず、芸能人やインフルエンサーたちがこぞって反応。TikTokにポーズを真似た動画が溢れたことがきっかけで、ちょんまげ小僧への関心が広がり、彼らは一気にブレークしたのだ。

 先日発表された流行語大賞の候補に選ばれた「ひき肉です」は、つい最近もサッカーU-22日本代表の松村優太選手が北朝鮮との試合でゴールを決めた際にポーズを披露し、“ひき肉がアジア進出”と話題になったばかり。大いに盛り上がったわけだが、実はYouTube関連のワードが大賞候補に入るのは、2017年の「ユーチューバー」、2020年の「フワちゃん」(トップ10に選出)に続く快挙。「ユーチューバー」は職業名や業界を総称する言葉であり、「フワちゃん」はテレビ界にも進出し、一斉を風靡していた人気タレントであったことから、中学生YouTuberの挨拶である「ひき肉です」がもつ威力と凄さがうかがえる。エンタメ界はもとより、スポーツ界など多方面から注目を集めている様子から、「ひき肉です」はまさに今年を代表するにふさわしいワードなのではないだろうか。

 今回のノミネートを受け、再び世間から大きな注目を浴びることになったちょんまげ小僧だが、最近の活動はどうなっているのか。ここ1か月の活動をみると、前述の松村優太選手のゴールパフォーマンスひき肉自身が見た様子を収めた動画が293万回再生を突破。さらにひき肉が肉離れを起こしたことを報告するわずか50秒の動画が167万回以上再生されるなど、ひき肉に関連する動画が軒並み高い再生数を誇っていることがわかる。しかしながら、そのほかの動画が決して再生数が低いわけではない。人気漫画『ONE PIECE』(集英社)に関する質問に次々と答えていく動画や、6人で魚のつかみ取りに挑戦する動画は60万回以上再生されており、彼らの日常にも多くの視聴者が興味を示していることがわかる。

 人気と実力を兼ね備えたちょんまげ小僧のメンバーたちは、今回のノミネートについて「ここまできたら今年の流行語大賞とりたい笑笑」と動画のコメント欄に書き込んでおり、2023年12月1日の大賞発表が気になっている模様。ノミネートされるだけでもYouTube界にとって大きな出来事なのだが、果たしてフワちゃん以来のトップ10入り、はたまた大賞受賞は叶うのか。兎にも角にも短期間でトップYouTuberに上り詰めたちょんまげ小僧の凄さには、ただただ脱帽だ。

(参考元:https://www.jiyu.co.jp/singo/)

(文=せきぐちゆみ)

動画サムネイルより