社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気プラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

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コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

 

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第85回スタート!

 

泰勇気の週末プラモ 第85回 MODEROID TYPE97 TFV-EXクラブマン・ハイレッグ

 

今回のキットはグッドスマイルカンパニーMODEROIDシリーズより「機動警察パトレイバー」に登場した四脚型レイバー「TYPE97 TFV-EXクラブマン・ハイレッグ」をご紹介します。

昨今の「パトレイバー」アイテム発売ラッシュの先頭を走っていると言っても過言ではないMODEROIDパトレイバーシリーズに、ついに人型を外れたレイバーまで登場しました。

「もはや発売しないレイバーはないのではないか」と、このメカのキット化に驚いた方も多いのではないでしょうか。

 


パッケージイラストの右奥にはちゃんと(?)破損したイングラムの姿が描かれています。そんな本キットですが、人型レイバーよりも部位ごとの分割もそれほど細かくはないので、組み立てもそれほど難しくありません。

それでは素組み状態をご覧いただきましょう。

 

 

四本の脚が伸びる基部の上に、メインブロックが乗っている構成。人型ではないからこその圧がありつつ、それでいて異形の物体というわけでもなく作業機械らしさが出ているハイレッグ。「パトレイバー」が、普通のロボットものとはひと味違うことを体現している気がします。これも「パトレイバー」の魅力のひとつではないでしょうか。

 

 

動力は本体の後ろ側にあることが想像できるデザインです。よく見ると、前後で脚部のデザインが異なります。

 

 

本体上面、後部のアンテナパーツは破損に注意しましょう。クリアパーツも一部に使用されています。

 

 

正面中央のセンサーはクリアレッドで塗装済みのものと、無色透明のものの2つが付属。無色透明パーツのほうは、お好みの色で塗装することが可能です。

そのほか台座部分にある、ウインカーのような部分がクリアパーツになっています。

 

 

基部下面には、ワイヤー先端についているフックの造形も確認できます。中央のジョイント穴を使用して、「Theシンプルスタンド(別売)」によるディスプレイも可能です。

 

 

背面。こちらにもウインカー部分にクリアパーツを使用。アンテナは接続部で回転させることで向きを微調整できるのですが、回す際には折り曲げてしまわないよう注意してください。

 

 

前脚。装甲から覗くように小さいクリアパーツが使用されています。前脚は格闘に威力を発揮しそうな鋭利さを持つ、カニのハサミのような形状となっています。

 

 

後ろ脚はあくまで機体の安定を優先しているような、片側三本爪。

 

 

頭部部分は、軸接続で360°回転が可能。

 

 

脚部の可動がキモということもあり、よく動きます。めいっぱいしゃがむとこの高さ。

 

 

めいっぱい背伸びをすると、この高さとなります。

 

 

以前のレビューで使用した、映画「パトレイバー2 THE MOVIE」に登場したイングラム3号機と大きさを比較してみました。

クラブマン・ハイレッグ単体を触っている時には気にしていませんでしたが、結構大きい機体だったんですね。

 

 

脚部の可動は前後でほぼ同様となっており、膝の部分が二重関節になっています。

 

 

節の部分でロール回転が可能。脚の付け根も軸接続で回転可能。左右方向へのスイングも可能です。

 

 

前脚のクローは、2つの小さいほうがそれぞれ開閉可能。

 

 

後ろ脚は機体の安定性を担っているため、前脚よりも可動が優秀。脚首は引き出してからのスイングが可能。

 

 

クローの開閉だけでなく、脚首を左右に傾けることも可能です。

 

 

バランスを取れば前脚を持ち上げた状態でも自立可能。

 

 

後ろ脚についても同様です。

 

 

脚部を思い切り広げると、これだけの面積を占有します。

 

 

ぐっとしゃがみこむクラブマン・ハイレッグ。

 

 

うまくバランスを取れば、後ろ脚だけで立たせることもできてしまいます。このままのしかかられてきたらイングラムもそりゃピンチです。

 

 

前後の脚の中にあるダミーの車輪パーツを、展開状態の車輪に差し替えることで走行モードも再現可能。コロガシ走行が可能です。

 

 

前後で車輪パーツの形状が異なります。

 

 

「THEシンプルスタンド」を使って「ひょ~い!」と飛びかかっていくクラブマン・ハイレッグ、なんてこともできます。なんだかかわいく思えてきました。

 

 

こちらが選択式パーツとなる無色透明のクリアパーツ。組み込んであるのは、クリアレッドで塗装されている同形状のパーツです。本体の色を塗装で変えたりする際にも、お好みの色に塗装して使用することもできます。

 

 

こちらは今回付属の水転写式デカール。黄色いデカールはそれぞれ予備が1枚ずつあります。今回はこれらのデカールを貼ったうえで、簡単にひと手間加えてみました。

 

デカールとドライブラシでプラスひと手間!

 

 

デカールを貼ったあと、工業機械らしい使用感を出すためガイアノーツ「ギルディングワックス(シルバー)」でドライブラシを施しました。

 

 

とんがっている部分や角度のついている角っこなどを意識してドライブラシを施すことで、作業時の擦れなどによる塗膜剥げを表現しました。

 

 

クローの先端などは何かと物にぶつかる機会も多いと思うので、やや強めにドライブラシのシルバーを載せています。

 

 

後ろ脚の穴状のディテールもドライブラシによってくっきりさせることができました。墨イレを施さなくても立体感が強調されるので、ぜひ挑戦してみてください。

 

 

といったところで今回のご紹介は以上となります。

 

レイバーキャリアを発売したあたりから「あ、メカスマはどこまでもやってくれるな」とさらに信じるようになったのですが、クラブマン・ハイレッグの発売により、今後のラインアップは完全に読めなくなりました。

パトレイバー」メカの立体化がこれほど充実したのは、アニメ展開していた当時に発売されていたカプセル入りゴム製デフォルメフィギュア以外に例はありません。

「ファントムはまだか!」「まさか廃棄物13号まで?」なんて思っている方々の要望は、もしかしたら本当にかなえられてしまうかも!?

 

今後の展開を心して待ちましょう!

 

  

【商品情報】

MODEROID 機動警察パトレイバー TYPE97 TFV-EXクラブマン・ハイレッグ

・発売中

・価格:7,500円(税込)

・メーカー:グッドスマイルカンパニー

泰勇気

泰勇気

無敵超人ザンボット3」放送開始2日前生まれ。幼少期より玩具(特にロボット)を愛し、小学生からプラモを組むようになる。声優となってからもロボット玩具・プラモ好きは変わらずアキバ総研でライターデビュー。


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MODEROID「TYPE97 TFV-EXクラブマン・ハイレッグ」プラモレビュー! コミック版「パトレイバー」最初の敵役レイバーのプラキットに、声優・泰勇気が挑戦!