ヤンマーホールディングス株式会社(以下、ヤンマーHD)は、繊細な作業の力制御が可能な大型アクチュエーター、およびそのアクチュエーターを搭載した次世代電動作業機のプロトタイプを開発し、国交省が開催する「施工DXチャレンジ2023」で披露しました。

力制御技術を搭載した次世代作業機プロトタイプ

大型アクチュエーターは、2021年から2023年3月まで実施した宇宙航空研究開発機構(JAXA) の宇宙探査イノベーションハブ※1との共同研究で開発、次世代作業機のプロトタイプは2021年から実施している内閣府のムーンショット型研究開発事業※2において開発しました。

ヤンマーHDは本事業において、従来の油圧方式では実現が難しい力制御機能を、新規開発した大型アクチュエーターであるSEA(Series Elastic Actuator※3)を搭載することで実現しました。今回開発したSEAは電動モーターと減速機、バネで構成されており、この度電動ミニショベルへの実装に成功しました。

本技術を活用し、繊細な手作業を機械に置き換えることで、人手不足の建設現場などでの課題解決を目指します。今後は、更なる実証を重ねて建設現場などで活躍する次世代作業機の実用化に取り組みます。

ヤンマーグループは持続可能な社会の実現に向け、「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を推進しています。今後もお客さまの脱炭素化に貢献すべく、電動化など未来につながる技術開発を進めてまいります。

  • 主な特長

・建設機械に搭載可能な大型のSEAによる力制御機能をJAXAとの共同研究で開発

・本技術をミニショベルに実装したプロトタイプをムーンショット型研究開発事業において開発

・電動化と力制御技術による繊細な作業の機械化で、土木・建設現場での資材設置作業の省人化に貢献

・従来の電動シリンダーではない「関節モーター」を搭載した電動化による可動範囲の拡大で、天井などの高所作業も対応可能

JAXAと共同開発した大型Series Elastic Actuator(SEA)
関節モータの搭載による可動範囲の拡大を実現

ムーンショット型研究開発制度について(内閣府

https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/index.html

【ご参考】国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構、宇宙探査イノベーションハブ

月面拠点建設を目指した建設機械の制御技術に関する共同研究成果の検証実験(2023/9/21付)

https://www.ihub-tansa.jaxa.jp/topics/yanmar.html

※1 宇宙探査イノベーションハブ:課題名「力制御機能を有した建設機械の研究開発」

※2 ムーンショット型研究開発事業目標3「多様な環境に適応しインフラ構築を革新する協働AIロボット」:災害現場や月面などの難環境において、想定と異なる状況に対して臨機応変に対応し、作業を行うことが可能な協働AIロボットの研究開発を行います。

※3 SEA(Series Elastic Actuator) 直列弾性アクチュエーター

<「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」について>

ヤンマーグループでは、持続可能な社会を目指し、「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を推進しています。「GHG排出量ゼロの企業活動を実現する」「循環する資源を基にした環境負荷フリーの企業活動を実現する」「お客様のGHG排出ネガティブ・資源循環化に貢献する」という3つの課題に挑戦することで、ブランドステートメントに掲げる“A SUSTAINABLE FUTURE”を実現します。

詳しくはhttps://www.yanmar.com/jp/about/ygc/をご覧ください。

ヤンマーについて>

1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」のフィールドで、エンジンなどのパワートレインを軸に、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどの事業をグローバルに展開。環境負荷フリー・GHGフリーの企業を目指し、顧客価値を創造するソリューションを提供しています。未来を育むヤンマーの価値観「HANASAKA」を基盤に、ブランドステートメントとして掲げる“A SUSTAINABLE FUTURE”を実現します。

詳しくは、ヤンマーのウェブサイトhttps://www.yanmar.com/jp/about/をご覧ください。

<注記>

記載内容は本リリース発表時点のものです。最新の情報とは内容が異なっている場合がありますのでご了承願います。

配信元企業:ヤンマーホールディングス株式会社

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