歌舞伎町

週末の19時過ぎ、東京・新宿「歌舞伎町」のTOHOシネマズ横(通称・トー横)の通りを歩くと、通りを挟むよう100人にも及ぶ女性たちが立っている。いま歌舞伎町で流行する「コンカフェ」、そして一部は「メンズコンカフェ」の従業員たちだ。

 
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■ミニスカメイドたちが…

お兄さん、一杯いかがですか!?」「60分飲み放題3,000円!」「かわいい女の子いますよ」──。

通りを歩くだけで超ミニスカ丈のメイド、地雷系女子、そして男装と、様々な衣装に身を包む女性たちが声をかけてくる。一部にはメンズコンカフェの男性の姿も。その様子はさながらコスプレ広場のようだが、みな手には店の看板を持ち、歩行者と目があった瞬間に入店を呼びかけてくる。

外国人観光客がその様子を撮影しようとカメラを構えると、コスプレ女性たちはみなレンズと逆を向き顔を隠す。外国人からすればネオン煌めく中で女性たちが立つこの光景は、きっと東南アジア歓楽街と重なって見えているはずである。

 

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■客引きを禁止する「3本柱」

歌舞伎町

新宿界隈の事情通、YouTuberのねこ将軍と八兵衛氏は、「コロナ明けから、歌舞伎町の客引き行為は一段とカオスになっていますね」と指摘する。

「客引きを禁止する法令は新宿の場合、(1)風営法 (2)東京都迷惑防止条例 (3)新宿区客引き防止条例の3つがあります。しかしどれも機能しているようには思えません。(1)については、コンカフェという店の多くは、キャバクラのような接待飲食店でなく普通の飲食店という立ち位置を主張しているので風営法の届けを出していません。また(2)については、つきまといなど『迷惑な客引き』を規制するためのルールなので、ギリギリかいくぐれるレベルで彼女たちは声掛けをしています」(ねこ将軍氏)。

 

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■少額な過料

では、主に歌舞伎町の浄化を狙った「新宿区客引き防止条例」はどうなのか。

「たしかに、この条例は客引き自体を禁止するもので、歌舞伎町エリアでもスピーカーで随時この警告を行っています。しかし、罰則を受けたとしても『5万円以下の過料』が定められており、あまりに少額であることから効果がないのが現状。結果、他店には負けていられないと、どの店もグレーな客引き行為を行い、あの場所に100人もの少女が看板を持っているという異常事態になっているわけです」(ねこ将軍氏)。

その言葉どおり、記者も現場を回ると特に金曜日の19時過ぎはかなりの女性たちが路上に立っており、2軒目の店を探す酔客を引っ張ってこようと女性たちが談笑する様子を多く目撃した。その状況はトー横からゴジラロード前にまで溢れている。

 

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■すぐ隣に立ちんぼエリア

歌舞伎町

トー横エリアから大久保方面に3~4分ほど歩くと、“パパ活立ちんぼメッカ”とも呼ばれるハイジア、大久保公園エリアに到着する。

周辺はラブホテル街で、パパ活待ちと思われる女性、さらにはそれを待つ中年男性の姿もある。夜10時過ぎに、寒い公園の脇で意味もなく一人でスマホをイジる男性や女性が数十人いる光景は、明らかに不自然に映る。

ネットではこれらの治安悪化を食い止めるため「法改正が必要では」という声もある。歌舞伎町のこの流れは今後どう展開していくか、注視する必要がありそうだ。

歌舞伎町の中心地に約100人のコンカフェ女子、なぜこの状況は生まれてしまったのか