ロリアンに所属する元フランス代表DFバンジャマン・メンディが、前所属のマンチェスター・シティに対し未払いの賃金の支払いを要求しているようだ。20日、『BBC』や『スカイスポーツ』など複数のイギリスメディアが伝えている。

 現在29歳のB・メンディは母国のル・アーヴルやマルセイユモナコを経て2017年夏にマンチェスター・シティへ完全移籍で加入した。ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるチームでは、左サイドバック(SB)を主戦場に加入後の4シーズンで公式戦通算73試合出場2ゴール14アシストをマーク。しかし、2021年8月を皮切りに複数の女性に対する性的暴行容疑で起訴されると、クラブから出場停止処分を科され、同年9月以降はピッチから遠ざかっていた。

 およそ5カ月間の拘留を経て2022年1月に保釈されると、同年8月には裁判が開始。今年1月には合計7件の強姦および性的暴行容疑について無罪という判決が下され、7月に行われた再審でも強姦および強姦未遂容疑について無罪が確定した。しかし、今年6月末をもってマンチェスター・シティとの契約は満了となり、同選手は今夏に退団している。

 そんなB・メンディが前所属のマンチェスター・シティに対して訴訟を起こしたようだ。報道によると、選手側は2021年9月から2023年6月に至るまでクラブから給与が支払われていなかったことは「賃金からの不正な控除」だと主張。クラブ側に当該期間の給与にあたる数百万ポンドの支払いを請求するべく、雇用裁判所への申し立てを行ったようだ。なお、この件に関してB・メンディ側の代理人を務めるニック・デ・マルコ氏は次のような声明を発表しているという。

「ニック・デ・マルコKCは、元マンチェスター・シティの所属選手であるバンジャマン・メンディの賃金からの不正控除に対する数百万ポンドの請求について代理人を務めている。マンンチェスター・シティはメンディ氏が様々な罪で起訴された後、2021年9月から契約が満了する2023年6月まで同氏に給与を一切支払わなかったが、その後すべてが無罪となった。この申し立ては雇用裁判所に提出されることとなる」
 
 なお、現在のB・メンディは母国のロリアンでプレー。今シーズンはここまでリーグ・アンで3試合に出場している。

現在は母国のロリアンでプレーしているB・メンディ [写真]=Getty Images