田口浩正主演のドラマ「商店街のピアニスト 永遠の調べ」(毎週土曜夜11:00-11:30)の第7話が、BS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)にて11月18日に放送された。同話では、息子をピアニストにしたい親子の物語が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】少年に優しく話しかける景井ひな“美歩”

■「商店街のピアニスト 永遠の調べ」とは

本作は、2022年10月に放送され好評を博したオリジナルドラマ「商店街のピアニスト」の続編。新たなキャストを迎え、商店街にある1台のストリートピアノから繰り広げられるハートウォーミングなストーリーとなっている。物語では、妻を亡くしたフレンチレストランのオーナーシェフが、妻が生前演奏していたピアノを“ストリートピアノ”として生まれ変わらせ、そのピアノを通じてさまざまな人間模様と心の交流が描かれる。

主人公の水崎恵太役を務めるのは、名バイプレイヤーとして数々の作品に出演する田口浩正。心優しいフレンチレストランのオーナーシェフ・水崎恵太役を演じる。また、恵太の亡くなった妻であり、元ピアノ講師の水崎花織役は藤田朋子が担当。

そのほか、NHKの連続テレビ小説らんまん」にも出演した俳優・井上想良が商店街にあらわれるピアニスト・今西浩平役を、フォロワー数が日本国内女性でNo.1の1000万人以上を誇るTikToker・景井ひなが、水崎のフレンチレストランでパティシエ見習いとして働く片岡美歩役を演じる。

■「セラヴィ!ケイ」にある親子が訪れる

ある日、「セラヴィ!ケイ」にトモキという少年が父親に連れられてやって来る。少年は父親にピアノを弾くよう催促され、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」を弾きだす。しかし途中でため息をついて、中断してしまう。

恵太がピアノを褒めると、父親は“5歳から習っていて、県内のジュニアのピアノコンクールで2位だったこともある”と得意げに話す。しかし美歩がトモキに「ピアノ、好きなんだね」と言うと、「嫌い」と言い出て行ってしまう。

閉店後、浩平は花織に借りていた学費を直接恵太に返すも、“ピアノを弾いてくれるお礼だ”と突き返し、その後は両者譲らない状態に。結局恵太は「君のピアノを聞いていると花織を思い出す」と言って、返済の代わりに“都合の付く限りピアノを弾きに来てほしい”と頼むのだった。

この会話を聞いていた花織の幻影は「父親気分だったのかな?」と嬉しそうに話す。「息子みたいなもんだからな」と恵太が言うと、「でも、本当の息子じゃない。いつまでもこのままで良いとは思えないわね」と言い残し消えていった――。

■「トモキ君にはトモキ君の想いがある」恵太が父親を諭す

翌日、美歩は公園でゲームをしているトモキを発見し「セラヴィ!ケイ」に連れてくる。トモキが美歩のモンブランを食べていると、ピアノ教室に行っていないことに気付いた母親が店にやって来て、教室に行かずゲームをしていたトモキを叱り、家に無理やり連れ帰ってしまう。

その翌日、トモキの両親が「セラヴィ!ケイ」に慌ててやって来て、“トモキが「ピアノ教室を辞める」と言って出て行ってしまった”と告げる。実はトモキの父は昔ピアニストを目指していたが、商売をやっていた父親に反対され諦めてしまい、才能があるトモキに夢を託したのだという。

そのため恵太の「トモキはピアニストになりたいと思っているのか?」という質問にも、「そりゃあそうでしょ。県内のピアノコンクールで2位ですよ」と答える始末。すると恵太は強い口調で“トモキ君にはトモキ君の想いがある。もっと自由にさせてあげるべき”“あなたは商売をやっていた父親と同じことをしている”などと父親を諭し、「トモキ君とお話した方が良いと思います」と伝えた。

■浩平がトモキに教えた“大切なこと”

ちょうどその頃浩平が公園でピアノを弾いていると、偶然トモキと出くわす。トモキは父親がピアノ教室の先生に個人レッスンを頼んだところ、他の生徒にからかわれたと話し、「ピアニストになんかなりたくない」「お父さん、うざいんだよ。僕の気持ちなんて考えてないんだよ」と父親を批判する。

浩平はトモキに自分の想いを少しずつ語り出す。浩平の父親も浩平をピアニストにしたがったが、“僕は父親と関係なくピアノが好きだ”と話し、「大切なのは、自分が本当に好きかどうかということ」「君は本当にピアノが嫌いなの?自分の心に聞いてみて」と優しく問いかけた。

その後「セラヴィ!ケイ」に一緒に行くと、トモキは父親に「お父さん、一緒に弾こう!」と楽しそうに連弾し、帰り際美歩はトモキの家族にお土産モンブランを渡して笑顔で別れるのだった。

そして帰り道、ふいに浩平が美歩に「パティシエを目指しているのに、どうしてモンブランだけなの?」と聞くと、美歩は「私にとってモンブランは宝物だから!」と答えた。

その夜、恵太のもとに美歩から「急用ができたから5日ほど休みたい」と連絡が来る。なにか事情がありそうな歯切れの悪い美歩の言葉に、恵太は違和感を覚えるのだった――。

次回予告映像では、しばらく休んでいる美歩が配達員としてアルバイトする姿が映し出されている。また恵太が「このピアノは弾かなくてもいい」と浩平たちに告げるシーンも…。美歩にフォーカスを当てた第8話は11月25日(土)の夜11時から放送予定となっている。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

「商店街のピアニスト 永遠の調べ」第7話より/(C)BS松竹東急/ホリプロ