双日株式会社(以下「双日」)は、双日アジア会社および双日ベトナム会社と共同で、ベトナムの業務用食品卸で最大手のDaiTanViet Joint Stock Company(ダイタンビエットジョイントストックカンパニー)(以下「NEW VIET DAIRY」)の全株式を取得しました。

 NEW VIET DAIRYは、業務用食品とフードサービス事業、乳原料の3領域で事業を展開する輸入卸業事業者で、2022年の売上高は約370億円です。ベトナムの食品輸入事業者として唯一、セキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された事業者として、税関からAEO(Authorized Economic Operator)制度(※1)の承認・認定を受けており、迅速な通関手続が可能です。

 ベトナムの外食市場はデリバリーと店内飲食の両面において需要が急増していることから、成長が期待される領域です。NEW VIET DAIRY の業務用食品事業およびフードサービス事業では、国内外のサプライヤー約100社の約2,000品目を取り扱い、約6,000の中高級クラスのホテルや飲食店を顧客としています。とくに食生活の多様化により需要が増加している輸入牛肉やチーズなどの取扱量はトップクラスです。取扱商品の多くは自社工場で加工・製造され、Bottega Zelachiブランドとして全国に流通しており、今後も販売を強化する予定です。フードサービス事業では、顧客に対し、取扱商品を活用したレシピ開発をはじめとするコンサルテーションサービスを提供しています。

 ベトナムの乳製品市場は、中間所得層の増加に伴い、今後数年で約84億ドル規模に拡大し、年平均成長率は8%超(※2)となることが見込まれています。NEW VIET DAIRYは、ニュージーランドの乳業最大手のフォンテラから乳原料をベトナムに輸入し、粉ミルクなどを製造する乳製品メーカーに供給しています。短納期や小ロットの受注など顧客ニーズに即した対応にも定評があり、売上高ベースでシェア約4割を占め、業界トップです。(※3)

 ベトナムは双日にとって重要市場の一つであり、近年、経済成長による生活者の購買力向上にともない、スーパーマーケットコンビニエンスストアといった近代的な小売業態が急速に発展していることから、製造・物流・小売のバリューチェーン構築を進めています。NEW VIET DAIRYの買収により、双日は、連結子会社で小売店向け消費財卸大手のHuong Thuy Manufacture Service Trading Corporation(フントゥイマニュファクチャーサービストレーディングコーポレーション) とともに、個人経営の小売店や量販店から、中高級ホテルや飲食店までを網羅する総合食品卸を形成し、両社の顧客網を生かした販路拡大を図ります。また、MFベトナム(※4)が取り扱う水産加工品をNEW VIET DAIRYの販売網を通じて販促するなど、双日は、グループ各事業との相乗効果により、バリューチェーンを強化していきます。

(※1)国際貿易の安全確保と円滑化を両立させるため、貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された国際貿易に関連する事業者(輸出者、輸入者、倉庫業者、通関業者、運送者、製造者)について、事業者からの申請(任意)に基づき、税関長が承認又は認定を行なうことにより、当該事業者に係る貨物の通関手続の簡素化・迅速化を図る制度。
出典:税関ホームページ https://www.customs.go.jp/zeikan/seido/aeo/faq/index01.htm#0101
(※2)Euromonitor research
(※3)自社調べ
(※4)双日の子会社であるマリンフーズ株式会社のグループ会社


(ご参考)
【NEW VIET DAIRYの概要】

配信元企業:双日株式会社

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ