海外旅行では、渡航先の衛生状態によって食べ物や飲み物に注意しなければならないと言われるが、タイで腹痛を起こした日本人男性の症例が地元の医師によってFacebookに紹介され、注目を集めている。この日本人男性は生肉料理を食べたことにより、サナダムシに寄生されたという。マレーシアのニュースメディア『WORLD OF BUZZ』などが伝えている。

タイバンコクにある「ナコーントン病院(Nakornthon Hospital)」の消化器・肝臓センターのスクンファン・カオチャルーン医師(Dr. Sukhumphan Kaocharoen)が今月15日、腹痛を起こした患者の症例をFacebookに投稿して注目を集めた。

患者は日本人男性で、タイを訪れた際に体調を崩して下痢と腹痛に悩まされていたという。そして男性はナコーントン病院のカオチャルーン医師のもとで血液検査を受けたところ、寄生虫などに対して体を守る免疫機能を担っている白血球の一種「好酸球」の数値が異常値だったことが判明した。

さらに便の検査を行ったところ、薄い黄色でリボン状に長い寄生虫が見つかった。男性はタイに来てから名物の生肉料理を食べたと医師に告げ、この生肉によってサナダムシに寄生されたとみられている。カオチャルーン医師は、男性の許可を取った上で便から見つかったサナダムシの写真をFacebookに公開し、次のように注意喚起した。

「生肉、特に豚や牛の生肉を食べるのを避けてください。生肉を購入する時は、肉が衛生的であると証明されていることをきちんと確認してください。野菜なども同じで、新鮮かつ清潔であることを確認してから食べるようにしてください。」

「いろんな種類の寄生虫がいるため、駆虫薬は医師の処方なしで購入することは避けて、感染の疑いがある場合はすぐに医師の診察を受けましょう。そのほか排泄の際も衛生的なトイレを使用するように心がけてください。」

また、カオチャルーン医師は男性を診察した頃、同じ症例に3件遭遇したそうで、彼は「サナダムシの感染は皆さんが思っているよりも一般的です」とも述べた。カオチャルーン医師によると、今回男性に寄生していたリボン状のサナダムシは、宿主に痛みなどの症状を引き起こすことなく腸内に何年も留まることがあり、5メートル以上に成長することもあるそうだ。そして男性は、同病院で駆虫薬を処方されたという。

なおテックインサイト編集部ではカオチャルーン医師に、生肉を食べないことや衛生的なトイレを使用することなど以外に旅行者が取るべき予防策、また日本人男性のその後についてうかがうべく取材を申し入れている。

ちなみに中国では今年2月、瞼の下を糸状の寄生虫が蠢いていることに気付いた23歳の男性が、SNSに動画を投稿した。男性はアフリカ中部のカメルーンでアブに刺されたことが原因とみており、北京で専門医の治療を受けていた。

画像は『WORLD OF BUZZ 2023年11月17日付「Japanese Man Gets Sick After Eating Raw Meat Dish in Thailand, Turns Out He Ingested a Huge Tapeworm」(Source: The World)』『Health online by หมอเฉพาะทางโรคทางเดินอาหารและตับ 2023年11月15日付Facebook「ชาวญี่ปุ่น มารพ.ปรึกษาด้วยเรื่อง」』『捜狐 2023年2月24日付「可怕!男子眼皮有虫游走,多家医院无法治疗…」』『Zing 2023年4月11日付「Sán làm tổ trên não vì thích ăn tiết canh giải nhiệt」(Ảnh: Liputan6)』『NDTV.com 2022年10月28日付「Man In China Eats Live Crab As “Revenge” After It Pinched His Daughter: Report」』『Mirror 2019年11月20日付「Man found with 700 tapeworms in his brain, chest and lungs after eating pork」』『ศูนย์วิจัยโรคปรสิต Parasitic Disease Research Center 2021年3月21日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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