AITが主催する教育プログラム「TOTAL ARTS STUDIES」より 、2023年12月12日(火)から全3回にわたってお届けする、レクチャーと鑑賞ワークショップのご案内です。

展覧会鑑賞風景 (アーティゾン美術館、2023年) Photo:阪本勇 Courtesy of atelier A and Arts Initiative Tokyo

「脳と心を遊泳する芸術体験」 https://www.a-i-t.net/events/14468/

インストラクター:堀内奈穂子(AITキュレーター / dear Meディレクター)
ゲスト:ヨレイン・ポスティムス(ミュージアム・オブ・マインド[心の美術館] マインドフルネストレーナー兼メンタルヘルス・プログラム・マネージャー)

メンタルヘルス「ニューロダイバーシティ(Neurodiversity 神経多様性)」キーワードに、アートとメンタルヘルスをつなぐ実践について、全3回のセッションを通して考えます。

近年、アートを通じた多様な体験が私たちの精神や身体に及ぼす作用について、さまざまな研究が行われていますが、芸術と心の関係は決して今にはじまったものではありません。古代には彫刻や壁画を用いて、人々の健康を観察したり治療の儀式を行っています。本コースでは、そうした芸術と心の歴史にも触れながら、昨今活発になっている、多様な人々との作品鑑賞や芸術体験について、その最新の動向や課題についても考えます。

特に、セッション2では、2005年開館以降、人間の心の多様さにフォーカスし、変化する心を発見する革新的でユニークなプログラムが世界的に注目を集めているオランダの「ミュージアム・オブ・マインド(心の美術館)」(2022年ヨーロッパ年間最優秀博物館賞受賞)から初来日するキュレーターのヨレイン・ポスティムス氏を迎えます。「ミュージアム・オブ・マインド」は、ハンセン病患者の隔離施設や精神科病院として使用されてきた歴史を持つ建造物を活用し、かつての治療に用いられた器具や資料など、精神疾患にまつわるスティグマの歴史とともに、現代アートの作品を展示し、鑑賞者に「心」について問いかける工夫を行っているユニークな美術館です。また、アウトサイダー・アートに特化したミュージアムも運営しています。

当日は、ポスティムス氏によるレクチャーのほか、参加者との交流を通して、アートと精神医療、ケアを通じていろいろな心のあり方について考えます。

最新のアートとメンタルヘルスの動向を知りたい方、芸術と福祉・ケア、医療の分野の協働について考えてみたい方、また、芸術体験で得た気づきを自分の生活や仕事に取り入れたい方におすすめです。

定員に達し次第、受付終了とさせていただきます。お申し込みはお早めに!

★ POINT ★

  • 国内外のアートとメンタルヘルスの最新動向がわかる

  • ヨーロッパ年間最優秀博物館賞受賞の美術館キュレーターをゲストに招聘!

  • 芸術と心の関係は古代から!?美術史から芸術とケアを紐解く

  • オンデマンド・アート講座でさらに深掘り!24レクチャー付き(視聴期間なし)

<開催日時と場所>
・レクチャー:2023年12月12日(火)、12月19日(火)19:00-21:00 代官山AITルーム
・鑑賞ワークショップ:2024年1月20日(土)13:00-15:30 アーティゾン美術館(予定)

<回数>全3回

<定員>15 名
<料金>¥30,800 (税込)

※ 料金には、レクチャー代金のほか、オンデマンド・アート講座TASプレミア「芸術から眺めるこども、こころ、せかい」コース(全24レクチャー/ 視聴期限なし / ¥13,200相当)、各セッションにつき1ドリンクが含まれています。

※ ご欠席される場合は、後日オンラインにて録画したセッションをご視聴いただけます。
※ 逐次通訳あり(セッション2のみ)

<お申し込み・詳細>

https://www.a-i-t.net/events/14468/

12月12日(火)19:00-21:00 代官山AITルーム

アートを見ることや体験することは、なぜ私たちの脳や心に作用するのでしょうか。近年、芸術体験が私たちのストレスや心の不安、トラウマなどを緩和するツールとして注目されていますが、歴史を遡ると、絵画や彫刻をつかって身体や心の治療を行ってきたという記録があります。このセッションでは、アートとメンタルヘルスの歴史や、多様な参加者との取り組みについて、特に国内外の美術館やアートスペースの実践を紹介します。

キーワード

メンタルヘルスとニューロダイバーシティ(Neurodiversity 神経多様性)

・多様な人々との芸術体験

美術館の教育プログラムの取り組み

・アートと精神医療、ケアの取り組みと課題

12月19日(火)19:00-21:00
ゲスト:ヨレイン・ポスティムス(ミュージアム・オブ・マインド[心の美術館] キュレーター、オランダ

誰にでもひらかれた実験的な美術館では、どのような視点でアートの学びのプログラムがつくられ、鑑賞者はどのようにそれらを享受しているのでしょうか。

オランダの「ミュージアム・オブ・マインド(心の美術館)」からメンタルヘルス・プログラムを担当するヨレイン・ポスティムス氏をゲストに迎え、同美術館の展覧会をはじめ、障害のある人々とのプロジェクトや、学校と協働して行う自殺予防プログラムなど、ヘルスケアとアートの取り組みについてお話しを伺います。「ミュージアム・オブ・マインド」の実践から、アートがもたらす新しい価値と可能性、そして課題について学び、また、3回目に行う鑑賞プログラムに向けたヒントや問いかけもここで探ります。

キーワード

美術館におけるアートとメンタルヘルスオランダの事例

美術館とケア、教育分野の協働

・子ども・ユースの自殺防止プログラム

・障害のある人々の職場としての美術館

  • セッション3. 美術鑑賞プログラム―あいまいで変わりゆく「心」を探求する150分

2024年1月20日(土)13:00-15:30 アーティゾン美術館(予定)

最後のセッションでは、アーティゾン美術館(予定)を訪れ、展覧会を鑑賞します。過去2回のセッションで発見した問いかけをヒントにしながら、作品と向き合い、じっくり観察することを意識してみましょう。作品のどのような色、形、質感が気に留まったか、どのような物語や音が思い浮かんだか、自分や他のメンバーがどのような視点や思考で物事を眺めているか、最後にメンバー全員でディスカッションを行い、その気づきから、日々の生活や仕事に応用できるような自身の心の変化を探求します。

キーワード

作品鑑賞から考えるメンタルヘルス

作品からの情報の抽出、気づきの発見

美術鑑賞における多様な視点

生活や仕事に応用できる学びや発見

ミュージアム・オブ・マインドでの展覧会風景

インストラクター>

堀内奈穂子(AITキュレーター / dear Meディレクター)
エジンバラ・カレッジ・オブ・アート現代美術論修士課程修了。2008年より、AITにてレジデンス・プログラムや展覧会、シンポジウム、企業プログラムの企画に携わる。ドクメンタ12マガジンズ・プロジェクト「メトロノーム11号 何をなすべきか?東京」(2007アシスタント・キュレーター、「Home Again」(原美術館、2012)アソシエイト・キュレーターを務める。国際交流基金主催による「Shuffling Space」展(タイ、2015) キュレーター、「Invisible Energy」(ST PAUL St Gallery、ニュージーランド2015)共同キュレーター。アーカスプロジェクト (2013) 、パラダイスエア(20152016)、京都府アーティスト・イン・レジデンス事業「大京都in舞鶴」(2017)のゲストキュレーターを務める。 2016年より、AITの新たなプロジェクトとして、複雑な環境下にある子どもたちとアーティストをつなぐ「dear Me」プロジェクトを開始。アートや福祉の考えを通した講座やワークショップ、シンポジウムを企画する。

<ゲスト>

レイン・ポスティムス
ミュージアム・オブ・マインド(心の美術館マインドフルネストレーナー兼メンタルヘルス・プログラム・マネージャー
2022年にヨーロッパ年間最優秀博物館賞受賞(The European Museum of the Year Award, EMYA) を受賞した「ミュージアム・オブ・マインド」のマインドフルネストレーナー兼メンタルヘルス・プログラム・マネージャーを務める。アートとヘルスケアの分野で15年の経験を持つ彼女は、同美術館にて文化、マインドフルネス、ウェルビーイングの関係を探求するプログラムを企画している。また、そのほか、オランダの文化セクターマインドフルネスの実践を導入し、ヨーロッパ各地の美術館やギャラリーと協力し、マインドフルネスの学習やエンゲージメント・プログラムに関連した講演などを行う。トラウマやニューロダイバーシティに関わる実践を専門とし、ミュージアム・オブ・マインド のほか、ゴッホ美術館などでトレーニングや瞑想プログラムを開発している。


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★ 本コース特典 ★

オンデマンド・アート講座「芸術から眺めるこども、こころ、せかい」コース(全24レクチャー / ¥13,200相当)はこんな内容! https://tas-premier.a-i-t.net/courses/#dearMe

これからの世界を生きる上で、芸術から得る気づきはどのように私たちの精神に作用し、よりよく生きるための「知恵」や「ヒント」を与えてくれるのでしょうか。このコースでは、美術史の中の子どもの存在や実験的な教育と芸術の関係、また芸術体験とメンタルヘルスについて掘り下げながら、さまざまなこころとせかいを想像します。

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AITについて

2001年、現代アートに興味がある誰もが学び、対話し、思考するプラットフォームづくりを目指して、6名のキュレーターとアート・マネジャーが立ち上げた非営利団体です(2002年法人化)。AITは、これまで約20年にわたり多様なゲストとともに芸術の歴史や表現、実践について教育プログラムを実施してきました。ほかにも、先進的な企業の社会的要望に基づいたアートプログラムにコンサルティングや企画で関わるほか、芸術家や研究者延べ150人以上を派遣・招聘し、知識と経験を共有する国際交流の場を、多数の海外文化機関・財団との協働を通じて創出しています。
https://www.a-i-t.net/

配信元企業:特定非営利活動法人アーツイニシアティトウキョウ[AIT/ エイト]

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