メジャー契約が有力視されている山本(左)。その規模は田中(右)のそれを凌駕すると予想されている。(C)Getty Images

 去る11月20日(現地時間)、オリックス山本由伸ポスティングシステムによるメジャーリーグ移籍への申請が正式に受理されたと発表した。これによって25歳の右腕は1月4日午後5時(同5日午前7時)までの約45日間での移籍交渉が可能となった。

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 交渉解禁となり、米メディアでの山本に対する関心も一気に高まりを見せた。そうしたなかで、彼の代理人を務めるジョエル・ウルフ氏の発言が注目を集めた。

 米スポーツ専門局『CBS Sports』は、11月22日に行われたオンライン会見の場でウルフ氏が「私はおそらく25年くらいこの仕事をやってきたが、FAの序盤としてはこれまでで最も多くのチームの興味を集めている」と語ったと報道。そのうえで「ヤマモトには10~15球団が獲得に興味を抱いているようだ」と大々的に伝えた。

 もはやメジャーリーグの半数の球団が関心を示すと伝えられる山本。そんな若武者には、現地識者たちも興味津々だ。MLB公式ネットワーク局『MLB Network』の人気番組「High Heat」に出演した元メッツのGMであるスティーブフィリップス氏は「彼は間違いなくメガディールを視野に入れていると思う」と指摘。そのうえで、日本人選手では最大級の契約を断言した。

「ヤマモトは、マサヒロタナカヤンキースと結んだ契約を吹き飛ばすぐらいのメガディールを結ぶはずだ。私は今の興味関心の大きさを見ても2億ドルは行くと思っている。その価値に見合うだけの力が彼にはあると思っている」

 これまで、日本人選手の史上最高額は、2014年に楽天からヤンキースに移った田中将大の1億5500万ドル(約161億円※当時のレートによるもの)だった。しかし、25歳にして、日本球界で史上初となる3年連続「投手4冠」を成し遂げるなど高い実績を残した山本は、“怪腕”が残した歴史的契約をあっさりと凌駕してしまうと見られている。

 はたして、熾烈を極める争奪戦を制する球団はどこになるのか。山本の一挙手一投足に世界が熱視線を向けている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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