ロドリゴ(10番)からの暴言に怒りを露わにしたメッシ(左)。(C)Getty Images

 相手からの“敬意に欠ける挑発”に、流石のリオネル・メッシも黙っていなかった。

 事の発端となったのは、現地時間11月21日リオデジャネイロで行われたワールドカップ南米予選のブラジル代表とアルゼンチン代表の一戦で騒動だった。

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 いわゆる「南米クラシコ」と言われるライバル対決は、試合開始直後から荒れ模様の展開となった。敵地に乗り込んだアルゼンチン・サポーターが相手を揶揄する応援歌を合唱。これに怒ったブラジル・サポーターと揉み合いの騒動に発展すると試合がストップすると、仲裁に入った警官隊がアルゼンチン・サポーター側に向かって警棒を振り回す暴挙を展開。彼無関係な子どもや女性のサポーターにも危害を加えた。

 このカオスな光景を目の当たりにし、アルゼンチンの主将を務めるメッシ動いた。「すべてを落ち着かせるためだった。試合は二の次で、それが最善策」として、選手たち全員をロッカールームに引き上げさせ、試合の中止を求めたのである。

 選手たちの抗議活動を受け、国際サッカー連盟や両国関係者は話し合いを実施。何とか事態を収め、中断から約30分後に試合を再開させるに至った。

 メッシが怒りを露わにしたのは、再開の目途が立っていたピッチ上での出来事だった。アルゼンチンのスポーツ専門局『Tyc Sports』によると、ブラジル代表FWロドリゴが「クソ野郎。臆病者がよ」と、ベンチにチームを引き下げた行為を挑発。これを聞き逃さなかったアルゼンチンのナンバー10は「クソだって? 俺たちが臆病者だって言ったのか?」と憤怒。険しい表情で22歳の俊英に詰め寄り、「何がクソだ! 俺たちは世界王者だぞ! クソ野郎はどっちだよ」と猛反発したのだ。

 メッシが大人げないとも言えるが、ロドリゴの発言が軽率だったのは言うまでもない。『Tyc Sports』は「母国のサポーターたちが苦しんでいるのを目にし、すでにヒートアップしていたメッシが、ロドリゴに怒るまでに時間はかからなかった」と指摘。そのうえで「緊迫したやり取りは長くは続かなかったが、約2時間後にうなだれロッカーへ下がったのはロドリゴだった。彼は敗戦とともに、メッシを怒らせたことを悔やんであろう」と続けた。

 敵地でのブラジル戦で、母国を統率するキャプテンシーを発揮したメッシ。1-0でチームの勝利に貢献した偉才のパフォーマンスを目にし、ロドリゴは何を思っただろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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